雪の降るクリスマスに起きた不思議な出来事(男の子編)
これは、とある冬に起きた不思議な出来事である。
東京では雪が降ることすら珍しい。
沢山の人が忙しそうに時を過ごしていく。
神様だって、別に雪を降らせたくないと言うわけではなく、本当は雪を降らせてあげたいのだ。
しかし、雪が降って喜ぶのは一部の人だげである。
そう、大人達は雪が降ると迷惑するのだ。
車を走らせるのだって大変だし、会社にも行くのにも大変になるんだ。
それでは、楽しみが消えてしまう。
神様だって生きていく上で楽しみも無いと悲しいだろ?
だから、あんまり雪は降らせたくないんだ。
だけど、今年は違ったんだ。
とある手紙を貰ったんだ。
どういう物かと言うと、
「風渡雷神様へ
この手紙を見てくださっていると言うことは、昔と変わっていないと言うことをお察しします。
早速ですが、本題に入らせていただきます。
最近は、雪が降らなくて、僕達も精神的にひもじい思いをしています。
風渡雷神様のお力では簡単かと思いますが、多分了承してくれないでしょう。
とにかく、欧米の方での聖夜に雪を降らせて欲しいのです。
あの子の最後の思い出に」
流石に、神様でもこの手紙には応じてあげることにしたらしい。
だけど、神様は最後の最後の思い出が気になったらしい。
そして、この手紙が誰からの物か調べたら、一人の男の子の為の物だと言うことだと分かった。
生まれつき、重い病気でそう長くは生きれないなしく、年越しをするのも難しいらしい。
神様は何でもお見通しだから、こんな事も分かったんだ。
神様は自分では出来ないと分かっていても、その男の子を助けようとしたんだ。
だけど、何も出来なかった。
神様はがっかりして、少しやる気を失くしたらしい。
だけど、男の子にお願いされた事はきちんとやるらしい。
そして、どんどん時間がすぎていった。
その男の子は苦しみながら、必死になって生きてきたんだ。
病気になって、もう5年。
お医者さんからは、もう来年を迎えるのも難しいらしい。
病気は、今の医学では直せないらしい。
男の子がきちんと直る方法も無くて、ただただ生きて行ける様に苦しませないように救うことしか出来なかった。
神様は、お友達の神様にお願いしたんだ。
男の子を、無事直せるようにって。
その、お友達の神様は、やって見るけど、出来るかわからないって言ってたんだ。
もちろん、男の子ももう元気を失くしてしまっていた。
そして、クリスマスの日。
朝から雪が降っていて、病院の窓の外には雪が積っていた。
男の子も流石に元気になると思っていた。
だけど、男の子は、もう。
窓の外を見たままぐったりしていた。
お母さんがどうしてだろうと見てみると。
男の子の口から、紅い血が流れていたんだ。
お母さんはびっくりしてすぐに、お医者さんを呼んだんだ。
すぐに、お医者さんに見てもらって手術をしてもらったんだ。
年も明けて、お正月の中、男の子が気がついたんだ。
神様は、見逃していなかったんだ。
そう、お友達の神様が助けてくれたんだ。
だけど、
男の子はその事を知らない。
だって、
雪が降る外で遊んでいたから。
そして、男の子の病気が治ったんだ。
これは、冬に起きた、少し不思議な話。