(chapter 1) ノストラダムスの大予言
僕は歯科医師です。
歯科医院を経営しています。
僕が歯科医師になるまでの苦難の道のりを描いた
{わすれられない人たち}
この作品は僕の自伝小説です。
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(chapter 1)
1999年の春。
新しい時代がもうすぐそこまで、ノストラダムスの大予言ももうすぐというその年の春。
僕の春は、暗い暗い暗闇のなかにいた。
桜がきれいに舞っていたが、現実の僕には、桜が散った。
歯科医師国家試験におちて、なにも肩書きのない、本当にただの人になってしまった。
大学時代の友達は皆、合格して、研修医やら歯科医院へ就職へやらで、みんなちりじりになってしまった。
両親は、関西のほうに転勤中で、九州にある実家に気づくと、僕は4月の歯科医師国家試験合格発表で
落ちたのを知ってからの5月まで丸1ヶ月、引きこもり状態になってた。
食事は、まとめ買いしたインスタントラーメンやケンチキ(ケンタッキーフライドチキン)を20本くらい
まとめて買ったものを1日、3本くらいを冷蔵庫からとりだして、レンジでチンしてたべ、
飲み物は、2リットルのコーラを、まとめ買い。
しばらく毎日、だらだらとテレビをみてすごしてた。
今思えば、人生で一番の廃人とかした日々だった。
僕は思うに、夏休みなどの長期休暇も、期限があるから楽しいのであって、
何も、目的も目標もなく、期限も際限もないような、誰から縛られることもない生活を、
希望もなくただ、だらだらと生きていくのは、永遠にどこまで続くのかわからないような
無間地獄のような苦しいことだと思う。
あれだけ一生懸命勉強したのに、落ちてしまったという現実が嫌で嫌でたまらずに、
ひたすら泣くだけ泣いていた。
その涙は、歯科医師国家試験に落ちたショックの涙でもあったけれども、
実際のところ、そのほとんどの涙は、歯科医師国家試験直前に裏切られた、
結婚まで約束してた元彼女のことをただ、ぼーっと、観ているようで観ていない
テレビの映像を眺めながら、おもいだしながら流した涙だった。
この作品を通して、皆様に少しでも歯科医師という職業に
興味を持っていただけると幸いです。
歯科は痛くて怖いところだと思い、
歯が痛くても痛み止めで我慢していた結果、
症状が大変ひどくなってから来院される患者様が、
当院でもかなりいらっしゃいます。
そうなると、残せる歯も残せなくなる可能性がでてきます。
そうならないためにも、そんな方たちに、
こんな歯科医師もいるんだよと、
歯科医師を身近に感じていただき、
なるべく早期発見早期治療でお願いします。
8020運動(80歳まで20本の健康な歯を残そうという運動)
をご理解いただき、一生自分の歯でおいしく食べてまいりましょう。
僕の人生は少しだけ、数奇な道程をたどりますが、
こんな歯医者もいるんだなぁ~と、興味を持って
この{わすれられない 人 たち}
を読んでくださると、大変ありがたいです。
どうぞ応援よろしくお願いします!!