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芸能界へ 3

 芸能界デビューする意向を神野さんに伝える。


「ホントですか!?よかったぁ」


 俺の返事を聞いてホッと胸を撫で下ろす神野さん。


「もし首を縦に振ってくれなかったら、日向さんにえっちぃことをして無理やり頷かせる予定でしたから」

「そこまでする必要ないと思います!」


 とは思うが、神野さんは巨乳美女なので、えっちぃことをしてもらえる機会を逃してしまったことは悔やまれる。


「ねぇお兄ちゃん。今、思ったことを正直に教えて?怒ったりしないから」

「私も気になる。絶対怒らないから教えて」

「それ、聞いたあと怒る奴が言うセリフだから!」


 実際、2人の顔が少し怖いので、俺は無理やり話を変える。


「そ、そんなことより俺はこれからどうすればいいんですか?」

「そうですね。まずは契約をさせていただきたいのですが、日向さんのご両親はどちらにいらっしゃるのでしょうか?」

「あ、俺の両親ならそろそろ帰ってくると思うのですが……」


 そう神野さんへ話していると、タイミングよく玄関の扉が開き、「ただいまー」の声が聞こえてくる。

 どうやら俺の父さんである日向碧が帰ってきたらしい。

 ちなみに俺は父さんと血が繋がっており桜は母さんと血が繋がっているため、今の母さんは俺にとって継母となる。


「お、来客か」

「お邪魔しております」

「あ、父さん!ちょっと話したいことがあるんだ!」

「ん?なんだ?」


 帰って早々で悪いが、俺は簡単に芸能界デビューする旨を話す。


「おー!いいじゃないか!楓さんも反対はしないと思うから応援するぞ!」


 楓さんとは桜の母親で再婚相手の女性。

 まだ帰宅してないってことは仕事が忙しいのだろう。


「ありがと、父さん。活躍できるかはわからないけど、できる限りは頑張ってみるよ」

「おう!頑張れよ!」


 父さんは俺が芸能界デビューすることに反対せず、親がサインすべきところにサインしてくれた。

 そして契約が終わったため、神野さんは一度会社に戻ることとなる。


「今日はありがとうございました!また仕事が決まりましたら随時、連絡させていただきます!これからよろしくお願いします!」

「こちらこそよろしくお願いします」


 俺は頭を下げて神野さんを見送る。

 そしてリビングへ戻ると、帰る準備をしていた穂乃果から話しかけられた。


「じゃあ、私は帰るから」

「あぁ。桜が急に呼びつけて悪かったな」

「そんなことない。呼んでくれてよかった」

「そうか。それと神野さんから貰った雑誌を大事そうに抱えなくてもいいぞ?」

「そんなことない。これは私にとって宝物になったから。これでシロと四六時中居られる。さっそく、この雑誌と共にお風呂入ってくる予定」

「雑誌を風呂に持ってくな!」


 大事にしてるのか数時間でゴミにしたいのかが良く分からない。


「あ、そうだ。シロ、いつものように家まで送って」

「家は隣だろうが」

「細かいことは気にしない。はやく行くよ」


 そう言って穂乃果が歩き出す。


「まぁいっか。どうせ1分もかからんし」


 俺は穂乃果のお願いを断ることができず、いつものように穂乃果を家まで送る。

 そして家に戻ると、父さんが話しかけてきた。


「まさか真白が芸能界に飛び込むとはな。やはり母親の血を引いてるんだな」

「そうかもしれない。活躍できるかは分からないけど、芸能界に苦手意識はないからな」


 俺の実の母親は芸能界で活躍しており、誰もが知るスーパースターだった。

 そのため母さんが亡くなった時は全国民が悲しんでくれた。


「母さんのようにはなれないだろうが、精一杯頑張ってみるよ」

「あぁ。何かあったら遠慮なく頼ってくれ」


 こうして俺は芸能界に飛び込んだ。



【プロローグ完】

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