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ミクさんとの写真撮影 1

 母さんからの問題が3問終わり、俺は5人の女の子とクリスマスを過ごすこととなる。


(謎だ。なぜ、こんなことに――はっ!も、もしかして俺にモテ期が来てるのか!?)


 そう思い、その場でタップダンスを踊りたい気持ちとなるが、ふと思いとどまる。


(いや落ち着け、日向真白。モテ期と勘違いして死んでいった男は数多くいる。俺もその1人にならないよう分析が必要だ)


 俺は何故この状況になったのかを分析してみる。


(涼宮さんとミレーユさんは『おしゃべり7』の収録やCM撮影の時に、勘違いを積み重ねた偽の俺が気になってデートに誘ったんだろう)


 つまり俺のことが好きではない。


(ミクさんに関してはメッセージにもあったようにヒナちゃんが俺を誘ったからだ。ミクさんが俺とクリスマスを過ごしたいから誘ったわけではないだろう)


 つまり俺のことが好きではない。


(桜と穂乃果がなぜクリスマスデートに誘うのかは分からん。多分、俺に高級な物を買わせたいんだろう)


 つまり俺のことを財布だと思っている。


(あれ?全然モテ期じゃなくね?)


 という結論に至り、俺はガッカリする。


 その様子を近くで見ていた女性陣が…


「皆んな見たかしら?今の真白くんは『モテ期来たー!』と思って嬉しくなったけど、勘違いだったということに気づいてガッカリしているところよ」

「と、とてもわかりやすいですね」

「どう?これがシロのすごいとこ」

「さすがお兄ちゃん!天才的な迷推理だよ!」

「だから、なんでアンタらは自慢気なんだよ」


 などという会話は俺の耳に届かなかった。




 クイズも終わったので解散となり、涼宮さんたちが自分の家へ帰る。

 そして翌日。

 学校終わりの放課後を迎えた俺は仕事のため、神野さんに拾ってもらう。

 ちなみに今日も桜と穂乃果は同行せず、クリスマスデートの内容を決めるとのことだ。


「今日は先日お話しした、星野ミクさんとのイチャイチャカップル写真集を撮っていただきます!」

「あまり気乗りはしませんがお願いします」


 そんな写真集が出回ったら絶対ミクさんファンから殺されるので気乗りはしないが、母さんが引き受けた以上、断るわけにもいかず、仕事モードに切り替える。


「イチャイチャカップル写真集は業界初の試みです!これが売れれば第2弾と続く予定ですよ!」

「え、もしかして俺に続編するかの未来が掛かってますか?」

「はい!あと企画したのはウチの社長で、今回の現場監督は社長となります!頑張ってください!」

「えーっと、が、頑張ります」


 そんな話をしながら撮影場所へと向かった。




 撮影場所に到着する。

 今日の俺はキング様のコスプレをして撮影に臨むこととなる。

 着替えを終えた俺は現場に入り、竹内社長に挨拶をする。


「お久しぶりです。竹内社長」

「あぁ、久しぶりだな、日向くん。『読モ』の撮影をした時以来になるな」


 久しぶりに見る社長は目の下にクマができており、疲れているように見えた。


「あの、疲れてるように見えますが、大丈夫ですか?」

「あぁ。これくらい問題ない。日向くんのおかげで寝ずに働くことになってるだけだ」

「問題しかないと思います!」


 しかも原因は俺なので申し訳なさしかない。

 そんなことを思っていると、後ろからミクさんの声が聞こえて来た。


「お疲れ様です」

「あ、ミクさん。おつかれ――っ!」


 俺は振り返り、ミクさんを見て固まる。

 そこにはお姫様の格好をしたミクさんがいた。

 後ろにはヒナちゃんとお母さんもいるが、2人が目に入らないくらいミクさんに視線を奪われる。


「お、お疲れ、真白くん。や、やっぱりアタシには似合ってないよな?」


 ミクさんは水色のドレスを着ており、脚は全てスカートで隠れているが、肩と胸元は大きく露出している。

 そのため露出してる肌に目がいってしまう。


「そ、そんなことないぞ!とても似合ってて可愛いよ!」


 俺は胸元などに視線がいかないようミクさんの目を見て感想を述べる。


「そ、そうか。真白くんにそう言われると嬉しいものだな」


 俺の感想を聞き、ミクさんが照れる。


(くっ!かわいい!)


 そんなミクさんにノックアウトされ、ミクさんから目を逸らすと、俺たちに向けてサムズアップしているミクさんのお母さんが見えた。


(楽しんでるなぁ)


 そんな感想しか出てこない。


「あれ?お前ら知り合いなのか?日向くんの下の名前を知ってるようだし。仕事で一緒になったことはないだろ?」


 側で俺らの会話を聞いていた竹内社長が聞いてくる。


「一緒に仕事をしたことはありませんがミクさんの妹のヒナちゃんと一緒に仕事をしてますので、その時に知り合いました」

「なるほど。私の事務所は恋愛禁止とかないから、熱愛報道が世に出回っても問題ないぞ」

「そ、そういう関係ではないです!」


 俺は即座に否定する。

 隣にいるミクさんも頬を染めながら頷いていた。


「いや、今のやり取りを見たら言いたくなるわ」


 すると社長から呆れながら言われる。


「なら、これを機に本物のカップルになるのもアリだな」

「「!?」」


 2人同時に驚く。


「あら。それは名案ですね」

「ヒナもー!」


 その発言に何故かヒナちゃんとお母さんが同意する。


「そうだろ、そうだろ。『キッカケはこの写真集です』と、2人が言えば良い宣伝効果になるし」

「なりませんよ!それより、はやく撮影しましょう!」

「わかったわかった。はやく星野さんとイチャイチャしたいんだろ?」


「全然わかってねぇよ!」


 俺は竹内社長にツッコんだ。

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