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クリスマスデート争奪戦 穂乃果視点

〜月城穂乃果視点〜


 シロへの説教が終わり、夜も遅い時間となる。


私はシロのことが気になっているアイドルと女優、モデルに対して私の連絡先を送った。


 そしたら返信が来たため、私は3人にとある文章を送る。



『今からシロをクリスマスデートに誘った女たちでグループを作る。そこで誰がシロを独占するか話し合う予定。話し合いに参加しない人は、シロとクリスマスにデートする権利がなくなる』



 との一方的なメッセージを。


(これで減ってくれると良いけど)


 そう思っていたが、3人とも参加できるとのこと。

 しかも『私たちには負けない』という強い気持ちのこもった文章付きで。


(シロはこの人たちに何をしたの?なんでシロへの好感度が高いの?)


 そのメッセージから『シロとクリスマスにデートをしたい!』という想いが伝わってくる。


(まぁいい。私と桜が団結すれば、3人がシロとクリスマスにデートをすることはない)


 そんなことを思いながら私は3人と桜を交えた5人のグループを作り、グループ通話を始める。

 全員が通話に参加したのを確認してから、私は改めて皆んなを集めた理由を伝える。


『みんなを集めたのは他でもない。ここにいる全員がシロをクリスマスデートに誘った』

『クリスマスにお兄ちゃんを独占するには、ここにいる人たちからお兄ちゃんを奪う必要があります』


 私たちがそう伝えると、3人が驚く。


『えっ!ミレーユさんはわかるけどモデルの星野さんまでシロくんを誘ってたの!?』

『そうですよ!ウチの敵は義妹と幼馴染、涼宮さんだけかと思ってたら、なんで星野さんまでいるんですか!?』

『いやいや!それ、アタシも聞きたいから!なんで人気アイドルと人気女優が真白くんを誘ってるんだ!?』

『それはシロが女たらしを発動したから』

『うんうん。お兄ちゃんが悪いです』

『『『………』』』


 否定の言葉がないので皆んな納得したようだ。


『じゃあ私がシロくんを独占するよ!前回のデートでは邪魔が入ったからね!しかも今度は2人きりでデートするって約束もしたし!』

『『『『前回のデート?』』』』


 聞き逃せないワードが飛び出す。


『ふっふっふー!私は先週、シロくんとデートしたんだよ!だから皆んなより1歩リードしてる私が、シロくんとクリスマスを過ごすべきだと思うなー!』

『なっ!そ、それならウチはシロ様とお部屋デートしたことがあります!』

『『『『お部屋デート?』』』』


 またまた聞き逃せないワードが飛び出す。


『そうです!シロ様をウチの家に招き、お部屋であんなことやこんなことをしたんです!』

『お兄ちゃんを後で問い詰めないと……!』

『ん、桜に激しく同意』


 桜と共にシロを問い詰めることが決定する。


『そ、それを言うなら、アタシだって真白くんを家に招いたぞ!しかも真白くんをお父さんとお母さんに紹介したし!なぜか最近、お母さんから「真白さんと結婚しなさい」って言われるようになったが』

『『『『結婚?』』』』


(シロの奴、家に行った時に何をしたの?「娘をください!」ってお願いしてきたの?)


 鈍感なシロに限ってありえないことだが、そう思ってしまう。


『何故お母さんからシロくんとの結婚を勧められるの!?』

『そ、それは知らん!でも、今回クリスマスに真白くんを誘ったのも、お母さんと妹が誘えって言ったからなんだよ。だから、かなり気に入られてると思うぞ』

『まさか星野さんが親と妹を味方につけてるなんて……!』

『ん、なかなか侮れない』


(というより、そもそもシロが3人と密会してることがおかしい。これからはシロの行動を全て管理する必要があるかも)


 そんなことを思っていると桜が話をもとに戻す。


『じゃあ、どうやってお兄ちゃんとクリスマスにデートする人を決めますか?』

『ん、それは――』

『あら。そんなのクリスマス前に1度、全員を私の家に招待すればいいわ』

『『『???』』』


 突然、知らない女性が電話に参加したため3人は困惑するが、私はこの声の正体を知っている。


『シロのお母さん。なぜ電話に参加してるのですか?』

『シ、シロくんのお母さん!?』

『シロ様のお母様ですか!?』

『真白くんのお母さんだと!?』


 私が声の主を伝えたことで3人が驚く。

 そんな中、シロのお母さんは電話に参加して来た理由を告げると共に、さらなる爆弾を投下する。


『それは真白くんがクリスマスに誰とデートするかの話し合いをしてたから、つい口を出したくなったのよ。そんな話なら私も呼んでほしかったわ。桜』

『お、お母さんが話に加わるとややこしくなるって思ったの!』

『あら。そんなことするわけないじゃない。話を面白くするだけよ』

『絶対言うと思った!』


 そんなことを遠慮なく言う。


『待って!ということはシロくんのお母さんに私たちの会話を全て聞かれたってことに―』

『えぇ。ここにいる全員、真白くんのことが大好きだということを理解したわ』

『『『%♯$+❇︎’♭♯%❇︎$♭%』』』


 3人が何かを叫んでいるが、同時に叫び出したので何を言ってるか分からない。


『だから真白くんの母親である私がみんなをサポートしてあげるわ。全員、空いてる日を教えてほしいのだけど、いいかしら?』


 質問の意味は分からなかったが、各々空いている日を教える。


『なるほど、明日の夜だけ全員空いてるのね。ちょっと確認してくるわ』


 そう言われ、しばらく私たちは待機する。


 すると…


『嫌だ!母さんのお願いでも今回は譲れない!俺は明日、母さんと演技の練習をするまで部屋に篭る予定なんだ!だから絶対に――ぎゃぁぁっ!なんでエロ本の隠し場所を知ってるんだよ!』


 シロの叫び声が聞こえて来た。


『『『『『…………』』』』』


 どうやら部屋にエロ本を隠してるらしい。

 その後も何やらシロと話し合っていたが、しばらくするとシロの叫び声が聞こえなくなる。


『明日の夜、真白くんは暇らしいから、我が家に全員招待するわ。だから明日、皆んなで直接会って誰が真白くんとクリスマスにデートするか、勝負をしましょう。内容は私が決めておくわ』


 そう言って、シロのお母さんが立ち去る音が聞こえてくる。


『ご、ごめんなさい。お母さんに会話を聞かれてたようで』

『いや、その件はもういいんだが。な、なんか、とんでもないことになったな』


 その言葉に皆んなが同意した。





 そして翌日の夜。


「なぁ。なんで涼宮さんとミレーユさん、それにミクさんが俺の家にいるんだ?」


 シロが困惑していた。


「お兄ちゃんのせいでこんなことになったんだけど」

「ん、シロのせい」

「俺のせい!?心当たりがないんだけど!」


(そうだと思った。ホント、誰かシロから『鈍感』という特殊能力を取り除いてほしい)


 そう本気で願った。

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