アイドル
涼宮さんに俺の歌唱力を評価してもらったところ、アドバイスが必要ないレベルの歌唱力を持っていることが分かる。
それにより部屋に入って30分程度で暇になった。
「思った以上に速く終わったね」
「あぁ。アドバイスをもらわなくても大丈夫な歌唱力とは思わなかったからな」
夕方までみっちり指導してもらう予定だったが、その予定が無くなってしまう。
「まだ昼過ぎだけど今から何しようか?できれば今日付き合ってくれたお礼がしたいんだけど」
休みの日にわざわざ付き合ってくれたため、何か礼がしたい俺は、涼宮さんに問いかける。
「そうだね。それなら少しだけ私のお願いに付き合ってもらってもいいかな?」
涼宮さんが断られないか不安そうに聞いてくる。
「あぁ。それがお礼になるのであれば」
「ほんと!?ありがとー!なら私のダンスを見て感想を言ってほしいな!」
「え、そんなのでいいの?」
「うん!私のダンスをシロくんに見てほしいから!」
ダンスは経験がないので大したアドバイスはできないが、涼宮さんのお願いを断ることはできない。
「分かった。しっかり見て感想を伝えるよ」
「うんっ!」
こうして涼宮さんのダンスを特等席で眺めることとなった。
「じゃあ着替えてくるねー!」
とのことで涼宮さんが部屋から出る。
ダンスの練習をすると汗をかくので替えの服を常に置いており、それに着替えてくるようだ。
しばらく涼宮さんを待っていると、ジャージ姿になって戻ってきた。
(顔とスタイルがいいから何を着ても似合ってるな)
ジャージ姿でも見惚れるほど可愛い涼宮さん。
ちなみに今は12月だがダンスをすると暑くなるので、半袖半パンとなっている。
そのため綺麗な露出している素肌に目を奪われる。
「ちょっと待ってね!今、曲の準備をするから!」
俺の視線には気づかなかったようで、涼宮さんがスマホを触る。
「よしっ!じゃあシロくん!しっかり見ててね!」
「あぁ。特等席で見ておくよ」
俺が答えた後、歌が流れ出す。
「〜〜〜〜」
涼宮さんが口ずさみながらキレッキレのダンスを披露。
(おぉー。やっぱりアイドルはすごいな)
キレのあるダンスと可愛い笑顔に魅了され、涼宮さんから目が離せない。
どれくらい経ったか分からないが、涼宮さんを見ているとあっという間に1曲が終わる。
「はぁはぁ。ど、どうかな?」
「すごくカッコよかった!」
俺は手放しで涼宮さんを褒める。
素晴らしすぎてスタンディングオベーションまでやっているくらいだ。
「ほんと!?良かったぁー!」
俺の言葉を聞き、心の底から嬉しそうな顔を見せる。
「ちょっとミスしちゃったから完璧なダンスじゃなかったけど、シロくんから褒めてもらえて良かったよ!」
「え、どの辺をミスったんだ?」
「えーっとね。サビに入る前のポーズがワンテンポ遅れちゃったところかな。多分、レッスンを見てくれてるコーチが側にいたら怒られてたね」
「な、なるほど」
全体を通して完璧だと思ったが、そうでもないらしい。
「よしっ!もう一回だね!」
「え、休憩はもういいのか?」
「うんっ!体力もつけないといけないからね!休憩しすぎちゃダメなんだ!あ、でもシロくんは見てるだけで飽きちゃうよね?」
「そんなことないぞ。もっと見たいくらいだから」
「ありがと!もう一回やってみるから、感想聞かせてね!」
そう言って再び音楽をかけ、涼宮さんが踊り出す。
先程と同じ曲ということもあり、今度はゆっくりと涼宮さんを眺めることができた。
しばらく前回と同じように涼宮さんのダンスを眺めていると、とあることに気がつく。
(待て。よく考えたら色々と不味くないか?めっちゃ涼宮さんの肌が見えるんだけど)
激しいダンスということもあり、時折お腹や胸元がチラッと見え、胸部に至っては“ぷるんぷるん”と揺れまくっていた。
(目のやり場に困るけど何故か目が離せないっ!)
チラッと見えることが逆にいやらしく見え、涼宮さんから視線を逸らせない。
(1回目はどこ見てたんだよ!俺はっ!)
もはや1回目のように純粋に涼宮さんのダンスを見ることができなくなっている。
(ダメだ。涼宮さんは俺に感想を求めてるんだ。邪な感情は消し去ろう)
そんなことを思いつつ、涼宮さんのダンスを眺める。
しかし自身の煩悩に打ち勝つことはなく、結局曲が終わるまでチラッと見えるお腹や胸元、揺れる巨乳にしか目がいかなかった。
「はぁはぁ。ど、どうだった?」
「あ、あぁ。すごく良かったと思うよ。さっき言ってたミスは改善できてたし」
「そうなんだよ!さっきよりビシッとできたんだー!」
なんとか感想を述べることができ、ホッと息をつく。
「シロくんが見てるって思うと緊張したけどバッチリ踊れたよ!これなら本番も大丈夫な気がする!だからありがと、シロくん!」
「これくらい大したことじゃないよ。俺も良いものが見れたからな」
もちろんダンスの方だ。
決して涼宮さんのえっちぃ身体ではない。
「そう言ってくれて嬉しいよ!じゃ、私は着替えてくるね!」
そう言って涼宮さんが部屋から出る。
「ふぅ。終わったか。もし続くようだったら俺の理性がヤバかったな」
ただでさえ、この部屋は涼宮さんと2人きりだ。
これ以上、涼宮さんのえっちぃ身体を見続けると抑えることができなくなったかもしれない。
「ちょっと目をつぶって精神統一するか」
そう思い、俺は目をつぶった。




