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CM撮影 1

 しばらく神野さんと共に手紙を開封してはツッコミを入れていると、作戦会議が終わった穂乃果と桜が俺たちの下へやってくる。

 そして今度は神野さんを引き抜いて再びリビングの隅で作戦会議を始めた。

 会話の内容は聞こえないので、神野さんに迷惑をかけないことを本気で祈る。

 そんなことを思いつつ作戦会議が終わるのを待っていると、3人が俺の下へやって来た。


「よく聞いてシロ。これから芸能活動をするときは、私か桜のどっちか。もしくは2人が同行する予定」

「もちろん私たちに時間がある時やスタッフたちが許可を出した時だけだよ」

「神野さんにも了承済み」

「竹内社長からもオッケーをいただきました!」

「な、なるほど」


 2人とも芸能界に興味があるようで、すごく乗り気だ。


「神野さんや竹内社長が了承してるなら俺からは何も言わない。ただし、迷惑だけはかけるなよ」

「ん、任せて」

「はーい!」


 2人が笑顔で頷く。


「すみません、神野さん。2人のわがままを聞いてくれて」

「気にしなくていいですよ!その代わり、コチラにも利益のある取引が………じゃなくて!2人とも良い娘なので邪魔にはならないと思いますから!」

「取引?」


 すごく気になる単語が聞こえてきた。


「い、いえ!何でもありません!そ、それより、もう一つお話があるんですよ!」

「あ、そういえば仕事内容の説明もあるって言ってましたね」

「はい!事前に日向さんには予定を空けていただきましたが、今度の土曜日はCM撮影です!涼宮さんとミレーユさんのお二人と!」

「「っ!」」


 その言葉に何故か桜と穂乃果に緊張が走る。


「どうした?」

「ううん。まさかこんなに速く出会えるとは思ってなかったから驚いただけだよ」

「ん。気合い入る」

「気合い入れてるところ申し訳ないが邪魔だけはするなよ」


 これから大事な戦に臨むような雰囲気の2人に釘を刺す。

 そして神野さんから次のCM撮影のことを聞く。

 どうやら今回はサンドイッチのCM撮影で、企業側の強い要望により俺と涼宮さん、ミレーユさんが抜擢されたらしい。


「では9時頃に日向さんの家まで迎えに来ますので、よろしくお願いします!」

「わかりました!」


 そう言って神野さんが俺の家を出る。


「シロ。これから桜と作戦会議をするから桜の部屋に近づかないで」

「いい、お兄ちゃん!絶対だよ!?」

「あ、あぁ」


 俺にそう告げると、急いで桜の部屋へと向かう2人。


「何の作戦会議かわからんが……まぁいいか」


 そんなことを思いつつ、リビングでゆっくり過ごした。




 CM撮影の日を迎え、神野さんの車で撮影場所に向かう。


「一回でいいから生で撮影するところを見たかったんです!」

「私も楽しみ」


 桜と穂乃果を連れて。


「ホントすみません、神野さん。桜と穂乃果を連れてきてもらって」

「いえいえ!私の方は問題ありませんので、気にしなくていいですよ!」

「ありがとうございます」


 俺は運転中の神野さんに礼を言う。

 そんな感じで4人で撮影場所に向かった。




 撮影場所に到着する。

 本日の撮影では探偵役を行うので、番組側が用意した探偵のコスプレ衣装に着替える。

 ご丁寧に探偵が使用している帽子まであるので、帽子を上手く利用して髪の毛を隠す。

 そして桜たちに自分の格好を見てもらう。


「ど、どうだ?」

「うんっ、すっごく似合ってるよ!」

「文句なし。カッコいい」

「ですね!すごくお似合いですよ!」

「あ、ありがとうございます」


 3人から褒めてもらい、照れながら返答する。


「では挨拶まわりから行きましょう」


 とのことで、4人でスタッフたちに挨拶をする。


「見て!シロ様よ!やっぱりシロ様はイケメンね!」

「キング様も似合ってたけど探偵衣装も着こなしてるわ!」

「サイン貰いたいけど……近くにいる女の子2人の視線が怖いから遠くから眺めるだけにしよ」

「だね。ちょっと残念だけど仕方ないかぁ」


 遠くから俺のことを見ている人たちは大勢いるが、幸い話しかけてくる人は誰もいない。


「桜さんと穂乃果さんが良い仕事をしてますね」

「え、そうですか?ただ、撮影場所が新鮮でキョロキョロしてるようにしか見えませんが」

「……はぁ」

「あれ?なんでため息をつくんですか?」

「いえ。桜さんと穂乃果さんが可哀想だなぁと思っただけです」

「………?」


 そう言われたが、俺は神野さんの言葉に首を傾げるだけだった。

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