プロローグ
ローレア王国、第四王女、リイア=レイ=ラプキンスは王選の為の、7つの力を集めていた。
預言者によって示された力は、武力、智力、護力、速力、破力、捻力、魔力。
テズヴァイス公国の島、ターマスで武力、ラインハルト=デルグラートを仲間にし、リイア=レイ=ラプキンス、ジル=ハビアス、ラインハルト=デルグラート、アルの四人は本島へと向かっていた。
目的は第二の力、智力。
当初の予定の武力より、より強大な力を持つアルと共に旅は続く。
アルは憧れの白の君主に合う為に、同行している。
島以外の場所を知らない少年は、新たな場所で、出会い、戦い、それから別れ、様々な経験をすることになる。
少年と少女の物語は、まだ始まったばかりである。
テズヴァイス公国、副都レイライン。
縦長の大陸は、南北に分かれていて、北島の面積は南島の三倍程になる。
その他、大小多数の島を持つ。
その南島の最南端にある町へと上陸した。
沿岸警備隊によって、不審な船の所有者として、市庁舎へと連行されたアル達。
五階の応接室に通された一行は、そこで待機を命じられた。
応接室というあたり、そこまで警戒はされてないだろうと思われる。
「ちょっとアル?」
高い位置の窓から見える景色に、アルは興味津々だった。
ターマスには、高い建物はなかった。
「あんまりみっともねぇマネすんなよ」
ソファーに座るラインハルトとリイアは、アルを窘めるが、ジルはその光景を微笑ましく眺めている。
この応接室は、入って五歩先に丸テーブルがあり、それを挟むようにソファーがある。
更にその先に執務用の机があり、後ろに出窓が付いている。
アルは始めて見た都市に、その大きさに、窓から頭を出して、仕切りに視線を飛ばしている。
アルは船旅中に、世界の現状をリイアに解説してもらっていた。
列島レヴィドアには、東西南北の五つの大陸と、中央に始まりの地と呼ばれる島がある事。
第三崩壊後に列島の南西に島が隆起し、そこに新たな国家が出来た事などを聞いた。
現在、テズヴァイス公国は厳戒態勢らしい。
町までの短い道のりでその事を聞いた。
近くの湖での異変、その調査に首都からの応援を呼んでいた。
応援の隊が海路で来ると言う事で、海上の警備のレベルを上げていた。
「何故、君たちはこの国に入国しようとした?」
単刀直入な沿岸警備隊の隊長。
「それは…」
「悪ぃけど、こっちにも守秘義務ってのがあってな、依頼内容は伝えられねぇんだよ、分かってんだろ」
ラインハルトが、口ごもるリイアから引き継ぎ話しをした。
「それで、通せるとでも?」
隊長は鋭い目つきで、ラインハルトを睨む。
「ああそうだ、俺は傭兵としての依頼を受けここにいる、何ならギルドに確認して貰っても構わねぇけど?」
「冗談だろ?ラインハルト=デルグラート、お前の父は、冒険者、傭兵ギルドの両ギルドの長じゃないか?いくらでも装える、違うか?」
ラインハルトは眉を寄せ、下を向き舌打ちする。
その事実に、リイアとジルは驚きを隠せない。
アルは未だに出窓にいる。
「…親父は関係ねぇよ、何年も口も聞いてねぇしな」
それでも、父は自分の事を助けようとするだろう、それを利用している事が嫌でしかたなかった。
「…それでも」
ラインハルトが何かを言い掛けたその時、突如部屋のドアが乱暴に叩かれる。
「何事だ!」
更に中の返事を待たずに、ドアが開け放たれる。
礼儀のない振る舞いに怒りを表す隊長。
「隊長、報告が…」
しかし、乱入した男の顔面蒼白を見て、緊急事態を確信する。
「…お前らはそこで待ってろ、直ぐに戻る」
アル達に一瞥をくれ部屋を出る隊長。
感じ悪い警備隊の隊長は、部屋の外へと出て行った。
「ヤーツより偉そうな奴っているんだね」
そう呟くアルは窓から離れない。
「それはヤーツ殿に失礼では…?」
ジルはヤーツを擁護する。
「さっきはありがとね、助け舟」
リイアはラインハルトに頭を下げる。
「あんたは、嘘苦手そうだからな…」
よせよせとラインハルトは手を振る。
「ねぇ、下がやたらと騒がしいみたいだけど」
窓から下を覗いていたアルからの報告。
その報告を得て、皆で窓から下を確認してみる。
「あら、ほんと」
「傭兵が集められていますね、随分と多いですね」
「これは…ちゃ〜んす!」
何かに気付いたラインハルトは、悪い笑みを浮かべた。
「続きだ」
入って来るなり、そう言う警備隊の隊長は執務机のイスを引く。
「おい、非常事態だな、取り調べはここまでだ」
ラインハルトは、乱暴に席を立つ。
「何を勝手に…」
「その討伐依頼受けてやるよ!」
「何故、討伐依頼があると?」
目を細める隊長。
「窓から下を見ていたら、直ぐに分かったよ」
「ほう」
「集められているのは、戦闘特化の傭兵ばかりだ」
「それだけか?」
「集まっている奴らの中に、冒険者が含まれてねぇ、っつ〜ことはだ」
冒険者は傭兵と違い、正式な依頼を受けるまで動けない、勿論例外はあるが。
「………」
「正式な依頼は出されてねぇ、出す暇がない緊急クエストって奴だ、違ぇか?」
「全く、目ざといと言うか、何と言うか」
深くイスに座り直した隊長の表情には、先程の敵意は消えていた。
「だが、出来るのか?」
「大抵の事なら何とかしてやらぁ」
ラインハルトはテーブルに手を付き、大言を吐く。
「C級程度が偉そうに、だが…」
鼻を鳴らす隊長だが、本当の緊急事態、人手はあるに越したことはない。
「良いだろう、お前らに依頼してやろう」
ため息を吐きながら、隊長はそう吐き捨てた。
「で?場所と相手は?」
レイラインの北西にある砂漠に、突如、変異体の魔獣が出現したとの報告。
ついでに、この町の傭兵団ウロの事も見てきて欲しいとの事だった。
湖の異変を確認しに行ったきり、帰って来ないらしい。
砂漠へと向かう途中に湖がある。
応援の連中を待つより早く動く事になってしまうが、この際しょうがないとの事だった。
確認だけで、何があっても手出ししないで欲しいとも釘を差された。
応援隊へのささやかな配慮と思われる。
「まさか、砂漠とはね…」
ラインハルトはこの光景を見て呟いた。
「初めて見た!暑いはず…?あれ」
「暑くねぇだろ?この砂漠は特殊なんだと」
「凄く狭い範囲なんだよ、ほら」
ラインハルトが指を差す方向を見ると、砂漠の端が見え、その先には海が見えた。
「な?めちゃ狭いんだよ、そうすると目標も直ぐに見つかるはず…?」
「いた」
視線の先に、巨大な蟹が現れた。
「は?砂漠に…蟹?」
別れて行動する前。
「それよか、その智力ってのは、何処にいんのか分かってんのか?」
「預言者の話では、テズヴァイス公国の千切れた大地の端にいると」
預言者の言葉を、そのままラインハルトに伝えるリイア。
「なんとも、らしい言い回しだな」
「…僕はターマスしか知らないので分かりません」
アルは何故か縮こまる。
「元は縦長の一つの大陸よね?ここ」
「そうですね」
「町にいんなら、もう、スリアス決定だけどな」
元々一続きの大陸が、第三崩壊にて南北に分断された。
それを、千切れたと言う表現になったのではと推測する。
「町にいる事を願いましょう」
と、希望的観測を述べる面々だった。
アル=???
15歳、ヒト、男
黒髪、黒眼
一人称∶僕
性格∶素直、優しい、世間知らず、怒るとヤバい
ジョブ∶???者(ユニーク職)
タイプ∶無
ステータス∶LV∶004
HP∶130
MP∶090
固有スキル∶無限
パッシブスキル∶全圧縮
アクティブスキル?∶握る
放つ
飛ぶ
払う
振る
投げる
武具∶ケルベロスのジャケット
ケルピーのブーツ
カオスドラゴンの爪
リヴァイアサンの牙
アイテム∶スフィア(?)
フェニックスの内毛
・世界にはターマス島しかないと教えられてきた
・王獣とのトレーニング後、闘技場の地下の書庫での読書が楽しみの一つ
・白の君主物語の主人公ラド=F=ボルオンに憧れている
・自分の事をよく分かっていない
称号∶???を超えし者
???(???)
??周目の男
目的∶白の君主に会う事
目標∶①傭兵になる
②騎士になる
③王になる




