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ルーカスの来訪

 城内に入ると入口でルーカスが立っていた


「ルーカスお兄様!どうして?」

「同じ顔をした妹のラブシーンは、あまり見たくないものだと実感した」

 その言葉に初めてセシルは、自分の大胆な行動と沢山の人の前でしてしまったことに気が付き恥ずかしくて自分のベッドに潜り込みたい気持ちになった


「まあ、それだけお互いに距離が近くなったという事だろう」


「お兄様ところでどうしてここにいらしているのですか?

 魔塔のお仕事は?」


「ああ、魔塔はやめてきたといいたいところだけれど辞めるといったら事務長に泣きつかれてだな・・・

 とりあえず長期休暇ということで休みをもぎ取ってきた」


「いや・・だからどうしてなの? 」


「そんなのセシルお前が心配だからに決まっているだろう 」


「私の為になんてそんな・・・」


「アレキサンドライト帝国の話はすぐに耳にはいったしな

 おまえひとりでここを守るなんて大変だろう」


「でも、だからと言ってお兄様が魔塔を辞めてまでここにくるなんて……」


「お前だけの為だけじゃない…… とりあえずお茶でも飲みながら話をしよう

 スタン! お茶を二人分セシルの部屋まで頼む 」


「お兄様ったら! 自分の家のように・・・」


「ユリウスからお前とこの城のことを頼まれたのだからあたりまえだろう 」


「ユリウス様がいつの間に!! 」


「はいはい・・ 話は部屋の中でしようじゃないか 」

 と ルーカスに背中押されながらセシルの部屋へと入っていった


 セシルの部屋の扉をパタンと閉めるとルーカスは部屋に防音結界を張った


「さて、今回の件これからのこと話していこう」


「これからのこと・・・・? 」


「まず、リン・ローの家であるロー伯爵家はジュシス王国に亡命した 」


「え・・・?亡命・・・リンは? 」


「リンは既にアレキサンドライト帝国の王室に入っている

 ロー家はこの国では伯爵家なのだがロー伯爵夫人がジュシス王国の王家の血筋なんだ 」


「前にその話はリンから聞いていたけれどその話と今回のこととどういう関係があるの? 」


「今回シトエ王子が謝罪にアレキサンドライト帝国にいったのだが・・・まあ余計に相手を怒らせてしまったのもあるのだが・・・まあそれもなんだが以前からアレキサンドライト帝国はユリウスを国に呼び寄せたかったみたいだな 」


「どうしてですか? 」


「はっきりした理由はわからないのだが以前からユリウスに接触を図ろうとしてことごとく断れ続けてきたようだ 」


「じゃあ、今回ユリウス様が呼ばれていたのは・・・・ 」


「ああ、理由はわからないが最初からそれが一番の目的だったのかもしれない・・・

 それとロー家が亡命したことについてもそうだしこれから色々な事が大きく変わっていくかもしれない」


「お兄様・・・・・ 私・・・お伝えしなくては・・ユリウス様に・・・

 今からでも追いかけて」

 ソファから立ち上がろうとするセシルをルーカスは腕をつかんで止めた


「ユリウスはそのことをわかっていてアレキサンドライト帝国に向かったんだ・・・ 」


「でも・・・・ 大丈夫でしょうか・・・」


「わかっていて帰ってくるってお前に言ったんだろう? 

 ユリウスにも考えがあるんだろう・・・ 信じてやれよ 」


「はい そうよね、私らしくなかったよね 今は領地を守ることを考えないとね

 約束したんだもの・・・」


 そのあとも前向きに考えようとするけれども悪い考えばかりが頭の中をよぎってしまう

 目の前の自分の仕事のことだけ考えようと日中作業をしている時はまだ大丈夫なのだが夜 静かに一人でいるとユリウスのことばかりを考えてしまう 


 そして・・・そんな毎日を繰り返しているうちに1か月が経ったがユリウスからの連絡はないままだった







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