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対抗戦 後編

 ユリウスとリクリーン公爵家騎士団長 スティーブ・ジャンソンの準決勝がはじまった

 やはり、爵家騎士団長 だけあって

 今までのようにはいかないのか剣を交えている時間が長いのかと思っていた矢先あっけなく勝負がついた

 剣を飛ばされスティーブは転倒し、ユリウスが彼に手を差し伸べた


「ザンダー辺境伯 この度はリクリーン公爵家が大変ご迷惑をお掛けしまして申し訳ございませんでした」


「いや、貴殿が謝るようなことではない」


「しかし、皆様のおかげでこのように晴れやかな気持ちで辺境伯様と剣を交えることができて本当に嬉しいです」


「そうか・・・」


「もう騎士として思い残すことなく新たな道に進めます」


「え・・・・」


「ありがとうございます」


 そういってスティーブはユリウスの差し出した手を取り立ち上がり深々と礼をしその場を去った


 リクリーン公爵家騎士団長スティーブ・ジャンソンとしての最期の姿であった。


 フレン・サマーズも準決勝に勝利し、ユリウスと決勝戦を戦う事となった


 決勝はメイン会場センターにある一番大きな試合会場にて行われる

 丁度私達が座っている場所からは正面に見える

 ユリウスが入場してきた彼は私に気がついたのかこちらのほうを見た

「がんばって」と声は出さずにパクパクと口を動かした

 相変わらず無表情な彼だが剣の柄に巻いたハンカチにキスをした


 まさか・・・思ってもみなかった彼の行動に赤面してしまった


 闘技場の観客も試合が終わった騎士たちも二人の姿に釘付けとなり闘技場全体が揺れるような歓声の中、二人が闘技場の中央で向いあった

 すると先程までの大歓声が嘘のように一瞬で水を打ったような静けさに変わった

 審判員の号令がかかり

 ふたりが剣を構えた

「ユリウス・・・今年はやっとお前出てきたんだな

 一体どういう風の吹き回しだ」


「ああ・・いろいろとな」


「婚約者か・・・・」


「・・・・試合中だ」


「お前には負けるわけにはいかない」


「・・・・どういう意味だ 試合のことか」


「わかってるだろう」


 と二人は会話しながらでも剣を力強くぶつけあう


「俺も渡すわけにはいかない」


 強くぶつかりうあう剣のなまえが響く


 ユリウス様・・・・・

 祈るように重ねる手に力が入るセシル


 ユリウスがカキーンという音とともにフレンの剣をはじいた

 はじいた拍子に剣がユリウス様の方に向かってきた

 ユリウス様が剣をよけようとした時にユリウスのマントをかすめた

 しかしその瞬間にユリウスの勝利がきまった


「くそっ!!!!」

 フレンが試合にくやしさのあまり声に出してしまった

「ユリウス、試合には負けたが彼女のことに関しては引くつもりはないからな


 そういってフレンはユリウスと握手して控室へと帰った

 表彰台にユリウスが乗り国王から花の王冠をうけとった

 闘技場が歓声と拍手に包まれた


 優勝者の花の王冠を受け取ったユリウスが試合場から観客席のほうに飛び越えて入ってきて私のほうに歩いてくる

 私の前に立ち止まると無表情に黙って花の王冠を私の頭に乗せ

 そのまま控室へと帰ってしまった


 すると闘技場全体が先程よりもっと大きな拍手と大歓声に包まれた


 セシルは今までにない喜びと感じたことのない・・・

 経験したことのないときめきを感じてしまった


 言葉に出さなくても表情に出さなくても私には聞こえた

 彼の「ありがとう」という言葉が・・・・







いつもお読みいただきありがとうございます

次回更新から20時に更新予定です

仕事の事情もあり時間が変更になる場合あります


これからもよろしくお願いいたします    瑠璃

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