肖像…
想い描いた未来への欠片吹き飛んで
手を伸ばす衝動
伸ばし続けた髪 風に揺れて
凍ったはずの指先 あたためて
想い出させてくれた
爪の先端にさえ輝いた 銀色の月の肖像
誰しもが眩しくて
ミッドナイト…消えてゆく
夜の闇吸い込む超高層のエスカレーター
闇を昇る
摩天楼は楽園を露わにする
繰り広げられるパラダイス
背筋の裏…凍る駆け引き
誰しもが夜を噤んで
冷たいベッドシーツに張り巡らされた陰影
そこからいくつかの嘘に目を閉じて
自分自身すら氷付けにする
いくつもの嘘…通りすぎゆく身体
従順な反応
嘘のつけない…本当の自分
あの頃に戻って…再構築してほしい
まだ何も知らなかったころへ
あなただけが欲しい…
涙だけが枕もと濡れるオレンジ色の灯り
煙草の煙に流れる沈黙
黙ったまま…いつかのあなた感じる
それだけでよかったのに…
想い描いた未来への欠片吹き飛んで
手を伸ばす衝動
シャワー浴びるたび想い出す
いつか重なり合った日々のベッドシーツ
日が落ちるまで…夜の闇に溶けるまで
孤独さえ何もかも忘れ去るほどに
愛し合う衝動…
ただ…不安な未来
あなたへと…委ねる
時間さえ翻って
時も闇も空も海も
ただそれだけに今を追いかけて
満ちゆく世界
どこまでも光輝くなら
あなたにオールイン
すべてを賭けるチップ
持ち札はすべて隠して
切り札を潜ませる
あなたの夢へ身体へ想いへ希望へ…未来へ
ターンエンド…
切り捨てる闇…
光神の刃
カードに託された想い…
私を切り裂いたいつかのあなたの刃
それさえも包み込む
今夜も闇に落ちる
いくつもの通り過ぎる身体
ただ…あなただけを求めた
その中にいた…未来への肖像