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閑話 三馬鹿珍道中1

何時かの三馬鹿をメインにした話です

 ネストのとある路地裏、そこに、仰向けで倒れている三人の少年の姿があった。

パッと見、歳はキーノ達より少し上、大学生位で、二人は日本人、もう一人が黒人の、顔出しフルプレートに片手剣の盾装備とバランスの悪いパーティーだ。

そう、何時かの三馬鹿トリオである。


「あの子、ちゃんと逃げたかな?」


 一番背の低い青い鎧を来たパーティーリーダーのタツマが、ポツリと、そんな台詞を洩らす。


「大丈夫だろ…俺らが蹴られてる間に、他の知り合いに連絡しておいたから、多分合流出来てる筈だ。」


 タツマよりも少し背の高いナルサが僅かに入って来る太陽光に黒鎧をテカらせながら、力無くそう呟く。


「それヨーリモ、そろそろウェイクアップ、しまセーンカ?」


「「そうだな、起きるか!」」


 鈍色の鎧を来たジョディの言葉で、三馬鹿はその場に立ち上がる。


パキパキ、ゴキッ!


「あぁ~っ!あいつら散々蹴たぐりやがって!!大して効いて無くても、腹立つなあ!!」


「しっかしよぉ、俺らも強くなったよな?まさか20人から袋にされても平気だなんて信じらんねえよ!」


「Oh!皆で一生ケンメイ、頑張りマーシタからね!ベリーベリーパワーアップするのも、当然デース!!」


「「ま、その分沢山デスペナ受けたけどなっ!!」」


「Ooh!ソレは言わない約束デショーー?」


「「「ハッハッハッハッハッ!!」」」


 相変わらずのハイテンションで一頻り笑うと、三馬鹿は急に真面目な顔になり何処かへと向かって歩き出す。

その表情からは、何時ものおちゃらけた感じは一切無く。

まるでベテラン高ランク冒険者のようだ。


 実はこの三馬鹿、キーノの緩急自在で頭のネジが締まってから少しだけマトモになったのである。

と言うか、AWOをプレイしている内に熱が入って調子に乗ってしまっていただけで、本来はそこそこ分別のある(チャラ目の)普通の大学生なのだ。

だから、キーノに冷や水へ投げ飛ばされたお陰で、幾らか頭が冷えたのである。


「全く…リアルっつっても、限度があるよな。」


「それな。まさか闇金が在るとは思わなかったぜ。」


「ま、ワタシ達にカスリ傷すら付けられないヤツラだけデーシタけどね。」


「「とんだ雑魚だよな!!」」


「「「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!」」」


 普通なら身ぐるみ剥がされて池やら湖やらに沈められるか地面の下行きでもおかしく無いが、三馬鹿が異邦人(プレイヤー)なので殺しても無駄だと思ったのと、防御力が高くて殺す処かろくにダメージを与えられない為に放置されたのだ。


 さて、では三馬鹿に何があったのかを簡単に説明しよう。


 三馬鹿は、何時もの様に冒険者相手にナンパをして撃沈していた。

そしてその日は諦めて宿屋に戻ろうとしていたのだが―――


『いやっ!!止めて下さい!!』


『うるせえ!!テメエの親父の借金なんだ!!テメエの体で働いて返せっ!!!』


『いたっ!?乱暴しないで!!』


 通り掛かった路地裏から突然聴こえて来た女性の助けを求める声、そして暴漢らしき声が聴こえ、三馬鹿は瞬時に路地裏に入り助けを呼ぶ女性の元へ駆け付けた。

そこで三馬鹿が見たのは、ゆるふわウェーブの黒いロングヘアーをポニテにした20代位のグラマラスな女性で、プロポーションに似合わない垢抜けない町娘!と言ったミスマッチな格好が逆にグッと来るやたらと属性モリモリな人が、総勢23人の屈強な強面達に囲まれている場面だった。


『『『Ooh……お邪魔シマーシタ……!』』』


『『『『待てやこらあ!!見られてただで返す訳ねえだろ!!!?』』』』


『『『デスヨネーー』』』


 と言う経緯で集団での袋叩きにあったのだ。

その隙に女性に逃げる様に促し、メールで知り合いのプレイヤーに連絡を入れ、それに気付いた男達が女性を追っていった後の取り残された三馬鹿の会話が、冒頭のやり取りである。


 で、三人が何処に向かっているのかと言うと―――


「此処か?ジョディ。」


「そうデース。間違いアリマセーーン。」


―――そこはネストに存在するスラム街の一角。

元々は貴族か豪商の家だったと思わしき大豪邸…の廃墟だった。


「見事な幽霊屋敷だな。でもこれ、偽装なんだろ?」


「Yes!中は絢爛ビカビカのキラキラデース。外は見せ掛けデースね。」


「ま、じゃなきゃ暮らせねえよな。」


「「そりゃそうだ(デース)」!!」


「「「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!」」」


「「「さっ、潰すか(マースか)!!」」」


 そう呟き、屋敷に乗り込んで行く三馬鹿。

実はジョディ、あの鬼畜使用の条件を乗り越えて、鑑定スキルを手にした剛の者だったのだ。

それで蹴られながら強面達を鑑定して情報を集め、根元から断つ為に奴らの本拠地へと乗り込んだのである。

今頃、女性を追って行った奴らは街の憲兵に連行されているだろう。


「なんだぁ?テメエら。ウチの者じゃねえな!?まさかカチコミかぁっ!!!?」


「まぁ待て。もしかしたら売り込み中の商人…はねえだろうから、ウチに入りたがってる入団希望者かもしんねえだろ?」


 屋敷に入って直ぐの玄関ホールに、二人の男が立っていた。

怒鳴り付けて来たのが毛むくじゃらの薄汚い格好をしたドワーフの青年?で、落ち着いた雰囲気で話して居たのが小人の恐らく青年だ。

二人は対称的な態度で三馬鹿を見て居るが、いきなり襲い掛かって来る気は無いらしい。

しかし―――


「Ooh…こんなヤツラの仲間にインターする訳アリマセーン。潰れなサーーイ!!」


ゴゴガッ!!!


「「ぐぶぇらっ!!!?」」


ドガシャンッ!!


―――三馬鹿…特にジョディには関係無かった。

二人はジョディの右フックで纏めて吹き飛ばされ、壁に叩き付けられて気絶してしまった。


「おいおいジョディ、情報を聞き出さなくて良かったのか?」


「そうだぞジョディ。しかも今の音で此処の奴らに気付かれただろ?」


 タツマとナルサの言葉の後、奥の方から複数の足音が聴こえて来る。

恐らく此処の警備をしている者達だろう。


「問題アリマセーン。鑑定はコンプリートしてマース!ヤツラの人数もターンドアウトしてマースよ♪だいたい、此処のヤツラにワタシ達はルーズシマセーン!!」


「「流石ジョディ!頼りになるぜ!!」」


「それ程デモ~~!」


「「「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!」」」


 と、暢気にそんな会話を交わして居る間に、三馬鹿は屋敷の奥から出て来た奴らに取り囲まれてしまう。

しかし、三馬鹿に焦った様子は無い。


「Oh!思ったより出てキマーシタね!では問答無用でデストロイ開始デース!!」


「「おいおいジョディ、殺しは駄目だって。」」


「Ooooh…そうデーシタ。ブラックアウトまでデーシタね。」


「「「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!」」」


「糞がッ!!馬鹿にしやがって!!!」


「テメエらっ!!この嘗めたクソガキどもをぶちのめしてやれ!!」


『『『『応さっ!!!』』』』


 三馬鹿の何時もの掛け合いにキレた強面どもは、手にした剣、鉈、斧等で一斉に斬り掛かる。

しかし、彼らは知らなかった。

三馬鹿と彼らの絶望的な差を……


「「物理結界」、最大展開だおらーー!!」


物理結界:術者を中心に半球体状の障壁を展開し、物理攻撃を防ぐ 消費MP60 対象術者を中心とした空間。最大半径10m


 タツマがそう言った瞬間、半透明の障壁がタツマを中心に一瞬で展開され、強面共の振り下ろされた武器を強面共と纏めて弾き飛ばし、壁に叩き付ける。


「ふん!鎧を来てるからって、魔法を使わない訳無いだろ?」


名前:タツマ

総合:Lv255/9999 基礎:Lv152/999 職業:Lv103/9999

種族:バトルヒューマン

性別:男

等級:R

職業

メイン:魔法剣士 Lv3/70

サブ1:剣士   Lv50/50

サブ2:魔術師  Lv50/50

サブ3:

サブ4:

サブ5:


「んじゃ、俺も。「捕縛糸」!!」


 ナルサがそう呟くと、ナルサの指先から細い糸が伸び始め、吹き飛ばされた強面達を縛り上げて行く。


名前:ナルサ

総合:Lv271/9999 基礎:Lv161/999 職業:Lv110/9999

種族:バトルヒューマン

性別:男

等級:R

職業

メイン:糸操剣士 Lv10/70

サブ1:剣士   Lv50/50

サブ2:操糸術者 Lv50/50

サブ3:

サブ4:

サブ5:


「タツマもナルサも、便利なスキルデースね。」


名前:ジョディ

総合:Lv263/9999 基礎:Lv149/999 職業:Lv114/9999

種族:バトルヒューマン

性別:男

等級:R

職業

メイン:神官剣士 Lv14/70

サブ1:剣士   Lv50/50

サブ2:神官   Lv50/50

サブ3:

サブ4:

サブ5:


「「ジョディも負けて無いって!!」」


「そうデースよね!!」


「「ちょっとは謙遜しようぜ?ジョディ!」」


「こりゃマッタ失礼シマーシタ!!」


「「「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!」」」


………普通にメチャクチャ強くなっていた。

全員種族進化している上、複合職にまで就いている。

ナルサに至ってはどんな職かも良く分からない。

しかも基礎レベルもかなりの高さだ。

一方で、強面達はせいぜいが総合Lv110程である。

いくらレベルやステータスが目安と言えども、差が有りすぎて勝てる筈が無かった。


「さっ、親玉を潰すか!!」


「そうだな。」


「ゴールデンボールクラッシュデース!!」


「「それはマジで勘弁してあげて!!」」


 そんなやり取りをしながら三馬鹿は奥へと進んで行くのであった。

そしてこの日、ネストから闇金が1つ、消え去ったのである。

三馬鹿が、なんかメチャクチャ強くなってた…

後やり取りが書きやすくてなんかついつい入れてしまう…


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