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新たな街とクラン設立6

遅くなりましたが更新です。

いつも読んでいただき有り難うございます!


※隠密三人組の行動等を修正しました。


〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇


陰謀は、何時でも陰から忍び寄る。

「意外と見付からないなぁ……」


 僕の名はマート・トゥルー。

本名を新実誠(にいみまこと)

僕は今、林の中をコンビのキョム・ナチックードと共にホブゴブリンを探しながら歩いていた。


「こっちも見当たりません。早くしないと、先を越されてしまいます。」


「そうですね。ホブゴブリン三体討伐で、先着10組迄でしたっけ?」


「そう言ってましたね。キーノさん達は完全実力主義なんでしょうか?」


「少なくとも、僕が知る限りカナタさんとキリアーネさんはそんな感じじゃ無かったんですけどね……」


「私も、初心者時代にキーノさんから色々教えて貰った時はそんな印象は受けませんでした。」


「単に人数が多すぎるから篩に掛けているとか?」


「今の所それが一番可能性が有りそうですね。何せ、参加者約50組、人数換算で150人です。1組平均三人のパーティーが50組も来るとは思っていなかった可能性は有ります。キーノさんは自己評価が結構低いですから……」


「カナタさんとキリアーネさんも自己評価は低かったなぁー…他人の評価は正確なのに。」


「不思議ですね。」


「不思議です。」


 そんな会話を彼女と交わしている時だった。


ガサッ……


バッ!!


 背後から聞こえた草木の揺れる音に、僕らは急いで振り返る。

其処に、ソレ(・・)は居た。


「ギィ?」


 緑色の表皮に子供の背丈程の体躯、尖った耳と異様な鷲鼻に黄色く濁った眼、粗末なぼろ切れの腰巻きに棍棒を持った人型のモンスター。

そう、それは―――


「―――ゴブリンかよ!!「スラッシュ」!!」


ズバッ!!

「ギイゲアッ!!?」

ドサッ……


 僕はやるせなさを込めてゴブリンへとスラッシュを叩き込む。

ゴブリンはその一撃で倒せた様で、数秒後には光の粒子となって消えて逝った。


「全く、変なタイミングで来ないで欲しい―――」

「マー君左防御です。」

「っ!!」


サッ!

ガイィンッ!!


「ギゲッ?!」


 ぼやいている途中で入った突然の指示に、僕は反射的に左手のラウンドシールドを持ち上げ防御する。

その瞬間金属同士がぶつかる鈍い音が鳴り響き、腕ごと身体を押し込まれる程の衝撃が走った。


「っ、やっとお出座しですか。」


 僕を攻撃して来た相手を見ると、それは先程から探していたホブゴブリンだった。

ゴブリンとは違い、僕と同じくらいの背格好をし、手には錆びているが鉄の剣を持っている。

服は腰巻きに半袖の羽織が追加されていた。

しかし、顔の醜悪さは変わらない。


 僕はホブゴブリンを盾で押し返すと、一旦後ろに下がり、態勢を立て直す。


「都合よく三体ですよ。これなら間に合うかもですね?」


「こいつらを倒せたら、ですけどね。」


 良く観れば僕達を囲う様に三方別れて一体づつ、計三体のホブゴブリンが弓、剣、槍を構えて僕達を狙っていた。

しかもそれぞれの武器に合わせた距離を取っている為、僕達のスキル編成では対処がし難い。

それは分かっている筈なのに、キョムさんは余裕の表情をしていた。


「あら、自信が無いんですか?大丈夫ですよ、マー君ならやれます。」


「随分信頼してくれるんですね。」


「当然です。信じていますから。そう、マー君の―――」


―――ツッコミ力を!!


「そこは対応力じゃ無いんですか!!!?「スラッシュ」!!」


ガギィィイイイイイイイイン!!!


「グギッ!?グ、グギアっ!」


「あ、ヤバイ!?キョムさん!!!」


 渾身のスラッシュを防がれた上、彼女と距離を取ってしまった事で僕は焦り、視線を向ける。


「もー勢いだけで突っ込んじゃ駄目ですよ?女性と行為に及ぶ時と同じで、先ずは軽い接触から始めないと。」


ヒュンヒュンヒュン!

シュバッシュババッ!!


ビュッビュビュッ!!

サッササッ!!


 そこには、降り注ぐ矢と隙を狙って繰り出される槍を華麗に躱しながら僕にダメ出しをする彼女の姿があった。


「めっちゃ余裕で避けてるーー!?って言うか女の子が真顔で下ネタを言わないで下さい!!「チャージスラッシュ」!!」


グッ………ズドォォオオオン!!


「ギゲアッ……!?」


 思わず怒鳴る様なツッコミを入れながら大技――刀を使った場合の剛断にあたる――チャージスラッシュを繰り出してしまった。

普段なら牽制を入れなければ当たる筈は無いのだが、相手のホブゴブリンも呆気に取られていたのか、僕の剣は易々と錆びた剣ごとホブゴブリンを斬り捨てる。


          ピコンッ!


『ネタクエスト「怒りのツッコミ職人」をクリアしました。報酬として称号が贈られます。』


 また、突然送られて来たメッセージ。

この世界では一定の条件を揃えると、隠しクエスト的な物をクリア出来るらしい。

尤も、僕は今の所ネタクエストだけだげど……


「で、今回は?」


―――怒・ツッコミ戦士―――

怒りの叫びと共にツッコミと攻撃を繰り出した者に贈られる称号。怒りのツッコミを入れながらの攻撃なら威力に1.3倍の補正が入る。


「シリーズ物かっ!!」


「コンプを目指すしか無いですね!」


「見たこと無い位眼が輝いてる!!?」


「目指せ、ネタ枠最強!ですよ。」


「うっさいですよ!!「ダンシングブレイド」!!」


スバババババッ!!


「グギィイイアッ……!!」


ドサッ……


「後は弓だけですね。」


「そうですね……」


 最近、僕はキョムさんに良い様に誘導されて操られているんじゃ無いかと思う……

って言うか、ぶっちゃけ操られてるでしょっ!?

だけど逆らえない……

ははは……

情けなさに涙が出てきそうですよ……


「さあ、ちゃっちゃと倒しましょう?「速度増加(スピードアップ)」、「尖鋭刃(シャープエッジ)」、「腕力増加(パワーライズ)」、「双刃(デュアルエッジ)」、「幻惑移動(ミラージュシフト)」!」


 キョムさんが何時もの様に僕へ付与魔法でバフを掛ける。

僕は諦めにも似た気持ちでそのバフを受け入れ、逃げ出したホブゴブリンを追い掛ける。

幸いホブゴブリンは足が遅く、追い付くのは容易だった。


「逃がしません。」


「ギ、ギギ……!!」


 ホブゴブリンを大木に追い詰める様に誘導しながら距離をジリジリと詰めて行く。

やがてホブゴブリンは大木に背に僕と向かい合う。


「さあ、これでお仕舞いですよ。」


「ギヒッ!ゲギャッ!!」


ザザザッ!!


ビュンっ!

ヒュッ!!


「無駄ぁ!!!」


「ギャッ!?」

「ゲギャギャ!!?」


「「ダブルスラッシュ」!!」


スババババッ!


 突然の背後からのホブゴブリン二体による奇襲。

だけど僕らはそれを予め予期していた。

何せ、こいつらは僕がゴブリンを倒した後に奇襲を仕掛けて来たのだから。

なら、もう一段罠を仕掛けている可能性は高かった。

それに大木への誘導が綺麗に決まり過ぎたのも怪しかったしね!

だからキョムさんは一度だけ幻影を残して攻撃を躱せる幻惑移動と、実体を持った幻影で手数を増やせる双刃を付与してくれたのである。


「じゃ、さようなら。「バンブースライス」!」


ザンッ!!


「ギョッ……!?」


ドサッ……


「ふーー…後はドロップを回収して戻るだけですね。急ぎましょう。」


「はい。ふふふ。」


「どうしたんですか?」


「いえ、やっぱりマー君は期待を裏切らないな、と。」


「え?そ、そうですか?」


「はい!やっぱり期待通りのツッコミでした!」


「結局それですか!!」


 そんな風に、何時も通りの会話を交わしながら、僕らはキーノさん達が待つ草原に戻りました。

結果、僕らは4番目で、何とか1つ目の試験を突破したんです。

さ、残りも頑張るぞ!


〇〇〇〇


うむ……

なかなか上手くいかんものだ。


 戦闘が終わった林の中、拙達は少しの休憩を取っていた。


「が、まあ何とか送り込めそうだしな、良しとするか。」


「カカカ!儂は別にこの作戦が決まらなくても良いと思うけどな!」


「それは困るデス。これは姐さんの思い付きとは言え立派な任務デス。」


「しかし分からんな…わざわざ姐御の息が掛かった者を入れずとも、拙らが裏で動けば良いだけでは無いのか?」


 だと言うのに、密偵を送り込んで操作するなど、単なる二度手間になるのでは無いか?

そもそも姐御の息が掛かっているとは言え、外部の者は信用ならん。

実に解せん話だ……

しかしまあ、拙らは“影”と言うネストの裏を取り仕切る組織の一員で、表に出る事を禁じられて来た存在だ。

万が一にもバレる事があってはならないのは分かる……

分かるが、姐御は一体何をお考えなのか……?


「「アイン」、それは慢心と言うモノデス。彼らは油断成りません。姐さんの睨んだ通り、彼らは此処に来ました。しかも、先んじてやって来た我らに気取られる事無く(・・・・・・・・)デス。街道を見張っていた者の話では、後ろの森から突然(・・)現れたそうデス。これは確かな脅威デス。」


「しかしな「サン」よ、結局の所接触せねば良いだけだろう?それに油断ならんとは言うが、拙らが本気で隠形を行えば、そうそう見付かる事もあるまい。」


「カカカ!まあ、確かに今回はまどろっこし過ぎるな。儂らなら例え見付かってもあやつら程度に負ける事は無いさ!」


「「アール」よ、貴様は楽観的な上に能天気過ぎだ。」


 拙、アインは釘を刺して来た少女、サンとお気楽過ぎる青年のアールを見やり、溜め息を吐いて考えていた事を一旦放棄する。

どうせ拙の頭ではいくら考えた所で姐御の考えなど分からん。

ならば、拙らに出来る事をやるまでよ。


―――――――拙らは“陰鬼”と言う伝説級の種族として産まれた。

陰鬼は分類的にヒューマン側に属している。

と言うのも、ヒューマンは条件さえ満たせばR級種族の“鬼人”に進化するからだ。

しかし拙らは閉鎖的な集落で、先祖返りをしたのか鬼人の上の更に上位種として産まれてしまい、気味悪がられた上に捨て足られた…らしい。

らしいと言うのは全部聞いた話だからだが、拙は特に疑っていない。

何せ拙らは浅黒い肌に黒髪、黒瞳、それに額から短く、そして闇の様に黒い角が生えているのだ。

何も知らないなら恐れられるのも仕方無かろう。

牙も有るしな。


 そして、拙らは気付いたら姐御の元で影としての訓練をしていたのだ。

本当に、物心付いた頃には既に姐御の元に居た。

アールもサンも何時の間にか居た。

そこから多くの任務を人知れずこなしてきたのだが、こんな回りくどい任務を任されるとは……


「人生とは、分からんものだ……」


「アイン、ボサッとしてないで早く移動するデス。」


「そうだぞ兄者。此処でやることは終わりだ。早く次の場所に行くぞ。」


「ああ、分かった分かった。しかし、異邦人とは便利な物だな。自身が倒した者は光になって死体は残らず、自身が死んでも時間経過で光になるのだからな。後片付け(・・・・)をしなくて済む。」


「全くデス。手間が省けるデス。」


「ま、奴等は本当の意味で死ぬ訳じゃ無いらしいけどな。」


「ふむ、まあ取り敢えず行くとしよう。密偵達はキチンと討伐証明は持っていたか?」


「はいデス。」

「問題ねえよ。」


「ならば後は成り行きを見守るだけだな。」


 拙らは光に変わる異邦人(・・・・・・・・)達をその場に残し、密偵達の援護をする為に移動する。

目指すは外道魔導師率いるパーティーへ密偵達を加入させる事。

そして、その密偵達を使い姐御主催のイベントを盛り上げる事が最終目的だ。

さあ、今回もそつなくこなそう。

何度も書き換えていたら時間が掛かりました…

ただ何とか新キャラ達が上手く動いてくれて助かりました


良いなと思えたら評価、感想の方よろしくお願いいたします

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