表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/10

島流し




 魔力に眼醒めた。


 そしたら前世の記憶が蘇った。


 ついでに国から追放になった。




 *



 魔力を暴発させてから早1週間。今日も元気に船に揺られています。

 大型の船でもなく、船員がいるわけでもなく、丸太で作った筏と同等の小さな船で我ながらよく生き残ってると思う。


 使い勝手の良い魔力のお陰で、食料も水もない頼りない船でだだ広い海原を漂流できているのだから。

 そもそもの原因はその魔力の所為なのだが。


「お、あれは陸地かな」


 拾った腕ほどの太さの棒にナイフで魔法陣を刻んだだけの簡易動力付きオールでぐんぐんと遠くに見える陸地を目指す。


 島流しという実質死刑になる前はネーライラ皇国で本屋の雇われ店長をしていた。


 ネーライラ皇国は神の代弁者という教皇を頂点とする完全な宗教国家であり、唯一神以外の神を崇めることは異端とされている。

 そして魔法というものは認識されておらず、代わりに教会の神官達のみが使える聖神力だけが癒しの力や攻撃手段として知られる。


 つまり、魔力に眼醒めて暴発させ、意図せず本屋丸ごと氷漬けにしてしまったことで、前世の記憶に混乱しているうちに異端審問にかけられ追放処分となったわけである。


「こうして生きていられるのも前世の記憶様様だなあ」


 よっ、と小舟から飛び降りて未知なる世界に上陸した。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ