御伽噺戦争・VR旅行記四十二回目
やあ、こんにちは。御伽噺戦争・VR(メルクリVR)の旅行記の四十二回目だよ。
つ 素朴な木製の家屋の数々と、シンプルなこじんまりとした噴水、その噴水の近くに誰かが立っている
今回から四か国目になる「皇国サンドリオン」を紹介していくよ。
皇国サンドリオンは、おそらく一か国としては大陸内で一番大きな国になるよ。
国としても、レッドキャップよりも古くから存続しているため、五大国家の中ではかなり発言力が強いね。
で、この国は他五大国と違って、この初期転送位置が首都じゃないんだ。
つ 少し遠景の小さな素朴な木製の家屋の集落、その向こうに少し高めの山と、その山を超える高い何かが乱立している
つ 雑な地図、中央よりやや東に大きな首都の丸と、その南東に小さめの丸があり、そこにココ! と矢印がある
この初期転送位置は、首都の南東に位置する小さな集落で、「カシューテ」。
皇国内で星降人用に用意された場所……ってことになってるよ。
この集落には初期転送位置を示すシンボルの噴水と、星降人が登録するためのギルド、初期に星降人が入用であろうモノの販売商店だけしかないんだよね。
だから、大体のプレイヤーはここで初期準備を終わらせたら首都に向かう人が大体かな。
首都はさっきの写真で見えてた、山より高い建物があるところだよ。
……たぶん、首都に行ったらこの初期転送の集落と違いすぎてびっくりすると思うな。
わたしはびっくりしたし、サンドリオンで手伝ってくれる子もビビったって言ってたよ。
つ 無表情で噴水を見つめているそれなりに背の高い青年がいる、周りの初期転送と思われるプレイヤーとは装備が異なるため、若干目立っている
先にサンドリオンで手伝ってくれる知人の黒檀くん。
今まで同様、ワルキュレアのわたしでは撮影できない場所とかがあったときに写真提供南下をしてもらう予定だよ。
ひまわり君と水仙ちゃんは何回か写真に写ってたけど、黒檀くんは写真に映るの嫌いみたいだから、初回の紹介用以外はめったに映らないかもしれないけど、一緒に旅行していくよ。
さて、いつもは初期転送位置が首都だから、そのまま首都紹介とかに入れるんだけど、今回は特殊なので、まずはサンドリオンについて少しだけ説明するね。
「皇国サンドリオン」は、先にも書いたけどレッドキャップよりも古くから存在する国なんだ。
サンドリオンの国土は海側の西半分が砂漠、中央空白に近い東側がサバンナのような気候になってる。
西側では食料の生産はあまりできず、東側も西ほどではないにせよあまり豊かな土地ではない。
のは、実は今でこその話で、元々サンドリオンの国土はそこそこ肥沃な土地で、イメージとしてはワルキュレアの西側のように、穀倉地帯が広がっていたんだ。
だけど、当時トレディシェンにあったとある国との戦争が起こる。
肥沃だったサンドリオンは生産した食料を輸出する、いわゆる食糧庫のような扱いだったんそのとある国はそんなサンドリオンが憎くてたまらなかったらしいね。
そして、その国はサンドリオンに武力で押し入り、すぐに制圧された。
でも、その国の目的なサンドリオンの国土に侵入すること。
その国は当時薬物の最高権威と呼ばれるような薬剤国家で、侵入したサンドリオンの国土、それも水源がある場所に最高機密で作り出した薬剤を散布した。
その薬剤の効果は見る間に現れた。
美しかった穀倉地帯の穀物は真黒く染まり、涸れてゆく。
肥沃で豊かだった土地からはその豊かさは失われ、海に面していた西側は土地がひび割れ、砂状になっていく。
当時サンドリオンにいた魔術師たちが複数、その命をとして様々な術や儀式を行ったおかげで、砂漠化は国土の半分で済んだけれど、それまでも肥沃な土地はすべて失われてしまっていた。
そうして、今のサンドリオンになっていくんだ。
つ 遠景写真、手前の方はまばらに草が生えているのに、奥に行くと砂漠が広がっている
カシューテからは見えないくらいには離れているけど、現状の国土はこんな感じなんだ。
ちなみに、首都に残ってた数少ない肥沃だったころの絵画はこんな感じ。
黒檀くんが撮ってきてくれました。
つ 遠景で描かれた絵画、上の写真と同じくらいの位置から描いたと思われるが、青々とした並木と美しい稲穂の黄金が豊かさを表している
きれいだよね。
わたしもこのころのサンドリオンを見てみたかったなって思うよ。
現在のサンドリオンはそういう事情もあって、穀倉地帯としての役割がなくなってしまったから、首都も当時とは様変わりしてるし、西の町々も全然違うみたい。
一番は、水源が汚染されたことで、利用できる水源が数少なくなってしまったことだって。
ワルキュレアは言うまでもないけど、レッドキャップも、スネドゥロニジェンも、水源には困ってなかった。
サンドリオンで長期滞在するときは、飲料水にもお金がかかるから気を付けてね。
つ 噴水広場、その背景に何か大きな高い壁のようなものが見える、その端に見切れる右手ピース
ということで、サンドリオンが現在に至るまでの簡単な歴史の話でした。
この話は、カシューテのギルドでも詳しく聞けるから、細かいことを聞きたい人はギルドで聞いてみるといいよ。
サンドリオンは広いだけあって、紹介したいスポットもいっぱいあるんだけど、若干しんどめの内容になることもあるから、その時はなるべく早めに教えるね。
それじゃあ次回を楽しみに待っていてくれ。




