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御伽噺戦争・VR旅行記九回目

やあ、こんにちは。御伽噺戦争(メルヒェン・クリーク)・VR(メルクリVR)の旅行記の九回目だよ。


つ 大きな川にかかった見事なアーチ橋、両岸に建物が建っている


今回はどこを紹介しようか悩んだけど、大きな町は紹介していこうと思ったから、ここ、首都から南西にある大河川にまたがっている町、「ジークーラネ」に決めたよ。

このジークーラネは、前回紹介した港町、シュヴァルテライトの横にあった大きな川の上流に位置してるんだ。

位置的にはここになるよ。


つ 雑な地図、水処からシュヴァルテライトまで流れる川と、首都の文字から南西に当たる位置に「ココ」という文字


首都からも港町からもちょっと離れた位置にあって、西の紛争地帯(Gv地域)に一番近い町になるね。

ここより西は、集落はなくなるから、Gv地域のポイントチェックとかしたい人はここが最後の補給地点になるので要注意だよ。


つ 古びているが、崩れる気配のないレンガ造りのアーチ橋、川に映る水鏡と合わせて円にも見える


町一番の見どころはこの橋だね。

この橋自体は初代女公爵がその地位についたころに架けられたもので、その時以来今のところ流されたことはないそうだ。

何度か洪水で流されたかけたそうなんだけど、奇跡的に流されずに今日まできてるんだって。

現在はいつ増水や洪水が起きても橋を守れるよう、かなりこまめに手入れしているらしいよ。


つ 橋の横に杖を抱えた女性像、どことなくブリュンヒュルデ像に似ている


この町は、今でこそ「ジークーラネ」という一つの町として認識されているけど、初代女公爵のころは、東西で別の村だったんだ。

「西のジーラ」「東のクーネ」の二つの村は、激しく対立していた。

もともとは同じ家が村長を務めてた一つの村だったんだけど、ある時、長男と次男に西と東をそれぞれ治めさせて、より盛り立てられる方を村長にしようとした。

けれど、その試験運営の最中に、当の村長が急死してしまったため、長男と次男の結果判定ができる者がいなくなってしまった。

最初は村民もどちらか片方に……と思ったが、それぞれの地域を治めていた方に肩入れし、対立が激化、いがみ合い張り合うようになってしまった。

西のほうが農業に適しているから生産には向いていたけど、東には国内の交易にかかわる要所である公都や港町がある。

どちらもどちらで長所短所がある中いがみ合いはヒートアップ、当時かかっていた木の橋を落として西が孤立することになった。

当時はまだ狂国トゥオネラの時代だったけど、トゥオネラの首都は北側のスネドゥロニジェンの東側にあるから、食料を運びたくてもなかなか運べなくなってしまった。

この状況に腰を上げたのが初代女公爵、ブリュンヒュルデ。喧嘩両成敗と東西両方の村長を罷免して新しいまとめ役を立て、橋を当時最新鋭の技術で架けなおした。


つ 先ほどの女性像の顔のアップ、ブリュンヒュルデ像にそっくりだが、雨風で若干浸食されている


ってことで、この橋の立役者は初代女公爵ブリュンヒュルデなんだよね。

トゥオネラ時代は結構領主や町長などのその町村を治めている人間のさじ加減一つで好き勝手出来てたから、そんな感じになっちゃったみたいなんだ。

そこを、初代女公爵が大ナタふるっていろいろ整備してったらしいよ。


つ 橋横の像と同じ女性像が入り口近くに立っている、レンガ造りの家、他よりも少し丁寧に手入れされている


そのあたりの歴史について気になる人は、ここがジークーラネの歴史資料が保管されてるコミュニティ会館になるよ。

展示もされてるけど、全部じゃないみたいだから未展示分が見たい人は、要貢献度……かなぁ?

あと、このコミュニティ会館が職業ギルドの役目も果たしてるから、ジークーラネで依頼を受けたい人はコミュニティ会館へ行こうね。

コミュニティ会館は東側の橋近くにあるよ。

ほかの建物は石とレンガ造りだけど、コミュニティ会館は一つだけ漆喰で白いからわかりやすいと思うよ。

比較的村の人たちも村の歴史を勉強しようとするプレイヤーには親切だから、コミュニティ会館の場所がわからないときは聞けば教えてくれるから安心してね。


つ 橋横の女性像と川を照らす夕日、手前に右手ピース


こういう歴史を知っていくと、この世界の秘密を紐解いているみたいで面白くなってくるね。

首都にないような歴史の資料とかもあったりして、その地域地域の特色、みたいなものも見えてくるから、もし余裕がある読者はぜひ紐解いてみてほしい。

歴史学者にはなれなくても、この世界を追体験している気分に離れるからね。

さて、次回はどうしようかな……と思ったけれど、ここまで来たから西の紛争地帯を紹介しようと思う。

正直に言えば、けしてきれいな景色ではないんだ。

ただ、わたしたち星降人がやってきたことによって起きている世界の情勢が、よくわかる場所なんだ。

あまり面白い話にはならないと思うけれど、よければ次回も見てほしい。

それじゃあ次回を楽しみに待っていてくれ。

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