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2.再会

「はぁー、やっぱり我が家が1番だなぁ」


俺は、リビングのソファーに座り込みながら、親父みたいな言葉を出してしまう。


「本当、お疲れ様でした。今お茶を用意します」


そう言って台所へと向かうアズキ。途中まで運転してて疲れているだろうにメイドの鏡だなと思いながら見送っていると、カリン先生が俺の横に座りながらしながら話しかけてきた。


「ねぇ、トモマサ君、私ってトモマサ君を尻に敷いているのかな?」


どうやら、カリン先生、ヤクロウさんやシンゴ王子の言葉を気にしているようだ。横にいるカリン先生の顔を見ると、何だかションボリしている。俺も少し揶揄ってやろうかと思ったけど、ここは素直に返事しておくことにした。


「そんな事ないですよ。僕は、一度も知りに敷かれてると思った事はないですから。たまにベッドの上ではそう言う状態になる事はありますけどね」


否定からの軽いジョークにカリン先生、安心したようだ。腕に抱きついて、「良かった」と呟いている。


「でも、一つ言わせてもらうと、ベッドの上の格好は、トモマサ君がさせてるんですからね」


頭を俺の肩に乗せて、耳元で囁くカリン先生、何だか誘われてる気がするのだが、まだ外は明るい。「また、夜にね」と言っているところで、向かいのソファーから声がした。


「カリン先生が、羨ましいぞ。私は、いつになったら相手してくれるんだ!」


そこには、ツバメ師匠が、不満気な顔で座っていた。


「「あ」」


カリン先生と俺、2人揃って声が出る。俺は勿論のこと、カリン先生もすっかりツバメ師匠の存在を忘れていたようだ。


「いや、ツバメ師匠とは、成人してからと言ったはずですが」


「それは、分かっている。だがな、目の前でイチャイチャされると愚痴の一つも言いたくなるものだ」


ツバメ師匠のもっともな言に、俺達は、閉口してしまう。


「「「・・・」」」


長い沈黙(実際には数分なのだろうが)に耐えかねた俺は、恐る恐る提案した。


「ツバメ師匠、すみません。その、ナニは、やっぱり成人しないと色々と問題があるので、せめてリビングで俺の膝の上に自由に座るとか如何でしょうか?」


いや、膝の上にはたまに来ていたのだ、他の人に遠慮してたまにだが。それをいつでも良いと公に許可してあげる。


「膝の上を自由に〜?!」


ツバメ師匠が、真面目な顔で声を出す。


「す、すみません。やっぱり子供っぽいですね。今のはナシで」


「いや、それは、素晴らしい案だ。すぐに実行しよう。今から行っていいか?」


「は、はい」


返事を聞いたツバメ師匠いそいそと俺の近くに移動してきて、膝の上に座って来る。しかも、こちら向きで。

座り終えたツバメ師匠が、俺の脇の下に手を入れて抱きついて来る。

その時、俺は変な顔してただろう。なんか違うって。確かに思ってたのとは違った。予想では、同じ方向を向いて座り、ツバメ師匠が背中を預けてきたのを抱き締めるイメージだったのだが。


「うむ、気持ちいいのだ」


俺の胸に顔を埋め密着するツバメ師匠。師匠の手が俺の背中をワサワサする。うん、まあ、ツバメ師匠が気持ちいいならそれで良いけど。

その後、アズキがお茶を持ってきてからも、その体制から動かないツバメ師匠。

器用にお茶飲んだりおやつ食べたりもそもそ動いている時に、俺は小さな小さな変化に気づいてしまった。

ツバメ師匠の胸の小さな膨らみに。ガッチリと抱きつかれて初めてわかる程度の大きさだが。巫女服のような着物の下に確かに小さな柔らかさを感じる。


(アリマで温泉入っても気付かなかったのに。)


俺は、その変化に嬉しいやら、悲しいやら複雑な気持ちになる。まるで、娘が大人になっていくような感覚だ。そんな名状しがたい気持ちに想いふけっていると、


「どうした、トモマサ。ぼーっとしてないで、私を抱き締めるなり頭を撫でるなりしても良いんだぞ」


と要求してきた。

そう言う事は、自分で言わない方が良いと思うのだが、ツバメ師匠が言うと何だかホッコリした気分になってきて、思わずルリをモフるような感覚でワサワサと撫で回してしまう。

よっぽど嬉しいのか、ツバメ師匠もますます激しく体を動かし俺をワサワサする。


うん、これ以上は危ない。全身を使ってワサワサするツバメ師匠のお尻が、当たるのだ。そうナニに。

このままでは、反応してしまう。危険だ。俺は、ロリじゃない。


「ツバメ師匠、今はここまでにしましょう。マリ教授の研究室にも寄りたいので」


そうして、ナニが反応する前に、ツバメ師匠を膝の上から下ろした。「マリ教授、御免なさい。だしに使ってしまって」心の中で呟きながら。


ちなみに、そっと前のソファーに座り、それを見ていたコハクが、「カリンちゃんのー、彼氏は、ロリコンー?」とカリン先生に聞いていた。

いや、違うから。アズキやカリン先生の大きなおっぱい好きだから。ちゃんと誤解解いておいてくださいね。

確かに、ツバメ師匠の微乳にもちょっと反応しちゃったけど。


その後、逃げ出すように、「マリ教授の研究室に行ってきます」と寮を出た。


〜〜〜


時刻は5時を回っているが、夏の日暮れは遅い。風が出て少し涼しくなってきた道を一人歩き、マリ教授の研究室へと辿り着く。


「定時を回ってるな。マリ教授、まだいると良いんだけど」


そう言いながら、ドアをノックする。


「マリ教授いますかー」


俺が声をかけると、何だか人の気配はする。いるようだけど、返事は無い。念のため、追跡魔法で確認すると確かにマリ教授はいるようだった。ただ、動く気配がない。


「マリ教授ー!」


再度声を掛けるが、返事がない。待ってる間に心配になってきた。どうしたんだ?いつもならすぐにドアを開けてくれるのに。もしかして、何か病気か?!

慌ててドアを開ける。鍵はかかってないようだ。部屋に入るとマリ教授、机に突っ伏している。もしかして、意識がないのか?


「マリ教授!」


慌てて駆け寄り、顔を覗き込む。どうやら、息はしているようだ。体を確認しても怪我をしている様子はない。

すると、マリ教授から声が聞こえてくる。


「トモマサ君〜、私を捨てないでくれ。私を置いて死なないでくれ〜」


「は?」


何言ってるんだこの人?意味が分からない言葉を聞いて少し冷静になってきた。

その上で、もう一度確認すると、机の上のコップからアルコールの匂いが漂ってるのが確認できた。ついでに吐息の匂いも嗅いで見たが、やっぱり酒臭い。


ただの酔っ払いのようだ。


「はぁーーーーー」


溜息が出る。いくら夏休みだからって、こんな時間から酔い潰れているなんて教授として大丈夫なのか心配になる。


「とりあえず、起こすか」


「マリ教授ー」名前を呼びながら体を揺する。


「マリ教授ー!」

「マリ教授ーー!!」

「マリ教授ーーー!!!」


何度も呼びかけて漸く薄っすらと目を開けるマリ教授。目が濁っている。


「トモマサ君の幻がいる。死んでお別れを言いにきたのかい?私を置いて行ってしまうのかい?」


ダメだまだ酔っているようだ。俺は、マリ教授の体に回復魔法をかける。


「マリ教授ー。俺は、本物ですよー。生きてますよー」


段々と酒が抜けてきたのだろう、目に光が戻ってくると、突然、抱きついてきた。泣いているようだ。


「トモマサ君!!!生きて、生きていたんだね!良かった。本当に良かった」


どうやら、マリ教授、本当に死んだと思っていたようだ。何でだ?そんな情報、一切流れてないはずなんだけど?


「トモマサ君、ゴメンね。びっくりしただろう?実はな、夢で見たんだ。ドラゴンのブレスで焼かれてしまう夢を。それがな、あまりに生々しくて、怖くなってしまったんだ。そんな事、無いのにな。ただ、街巡りに行っただけのトモマサ君がドラゴンと戦うことなんてないのにな」


ポツポツと話すマリ教授の話に俺の顔は、引きつっていた。


何て、リアルな夢なんだ。まるで見てきたかのような。マリ教授、何らかの能力に目覚めてるんじゃないのかと思うほどに。


「マリ教授、俺は、大丈夫ですよ。五体満足です。マリ教授を置いていくような事は、無いですから。安心して下さい」


俺の言葉に反応するかのように、力強く抱きしめて来るマリ教授。20歳過ぎてるのに、さっきのツバメ師匠と同じだなと思って頭を撫でてあげると、涙は止まったようだ。

それでも、マリ教授の気がすむまで、頭を撫でてあげる。


10分ぐらいしただろうか。マリ教授が、抱きついていた手を離した。


「もう大丈夫だ。ありがとう。すまんな。良い大人が、恥ずかしいところを見せた」


「いえいえ、俺から見たらマリ教もツバメ師匠も同じですよ。どっちもまだまだ若い娘ですから」


俺の言葉に、若干顔を赤らめるマリ教授。ツバメ師匠と同じと言われて怒るかと思ったけど、若いと言われた方が嬉しかったようだ。


「そうだったな。見た目で忘れてしまうが、トモマサ君は、40歳過ぎてるんだったな。うんうん、それなら、もっと甘えても大丈夫か」


「ええ、どんどん甘えて下さい。残念ながら、他にも彼女がいるのでマリ教授だけとはいきませんけどね」


「いや、それは問題無い。むしろ皆がいるお陰で、私も助かっている。トモマサ君の精力は、とても私1人では受け止められないので・・・」


どういう事?俺って絶倫だと思われてるって事?


「違いますよ。マリ教授。俺は、ただ、皆を満足させるために頑張ってるだけですよ。回復魔法まで使って。気持ちいいのは確かですけど・・・」


俺の言葉に今まで甘々だったマリ教授が、驚愕の表情を浮かべている。


「・・・今、なんて言った」


「え、ですから、皆を満足させるために「いやそこでは無い」」


「回復魔法を使って、頑張ってるって」


「回復魔法で精力が回復するのか?」


驚愕の表情のまま、マリ教授が確認してくる。


「しないんですか?俺が使った時は、普通に回復しますけど?」


「ふ、ふ、ふ、は、ははは、はははははぁ、あーははははっはぁーーー」


突然笑い出すマリ教授。何だ?壊れた?


「回復魔法で、精力が回復か。相変わらず、トモマサ君は驚かせてくれる」


話を聞いていくと、どうやら、普通の回復魔法では回復しないらしい。


「それなら、どうやって精力回復してるんですか?」


「精力剤だな。マムシドリンクとかか?それでも、そんな即座に聞くことはないがな」


なんで、魔法のある世界なのにそこだけ、21世紀レベルなんだよ。俺は、心の中で盛大に突っ込む。


「トモマサ君、その魔法見せてくれないか?」


「今ですか?今は、別に精力回復する必要ないので、使っても・・・」


「それじゃ、先ずは、トモマサ君の精力をいただくとしよう」


俺の答えを聞いたマリ教授が、妖艶な笑みを浮かべて迫ってくる。


「いや、ここ研究室ですよ。誰か来るかもしれませんよ?」


「心配無い。夏休みだ。他の先生方も外の調査に出たりして殆んどいない。大丈夫だ。すぐに終わる。トモマサ君は、寝てるだけで良いんだ」


そう言いながら、ソファーに押し倒された。

そして、マリ教授に襲われました。メガネ美人の先生に襲われる。どこのエロ動画シチュエーションだよと思ってるうちに終わってました。

いつもと違い積極的なマリ教授とエロシチュエーションにかなり興奮したようだ。


少し、Mの扉を開いてしまったかもしれない。

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