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問題を1つ解決したいから調査しよう

翌日俺達はカイトの故郷の村に移動する事にした


馬車に揺られながら他愛もない話を始めた

「そういえば、キースさん達とカイトさんは幼なじみなのに、故郷は違うんですか?」

シンシアが不思議そうに聞いてきた

「そうなのよ。カイトとは幼なじみだけど、カイトは元々私達とは違う村の出身でね」

「母さんの具合が良くなくて、その時にキース達の村に一時的に住んでいたんだよ」

そうだ。カイトの母親はあまり身体の強い人ではなかった

色白で、どこか儚げな印象のある人だった

「どうなんだ?その後母君の体調は」

そう尋ねると少し嬉しそうな表情で

「このところは随分と調子が良さそうだよ。ただ、まだ安心は出来ないけどな」


「それにしても」

とアンダーソンが発した

「正直、意外だったな。俺はてっきり『そんなのはダンジョン攻略の後に決まってるだろう』とキースが言い出すと思っていたよ」とニヤニヤしながらこちらを見ている

「私も意外でした。キースさん、ダンジョンに討伐に行くと張り切っていましたもんね」

シンシアも同調している

「そうだったか?」

「そうよ!キース言ってたじゃない

『最近質素な食事ばかりで飽きた!ダンジョン攻略して、もっと贅沢な食事をしようぜ!』

って」

イライザが身を乗り出して俺に伝えてきた

ダンジョン攻略は金が目的なのか

改めてキースの性格の悪さを思い知らされる


「まあ、そこまで贅沢な食事は用意出来ないが、せっかく来てもらうんだ。うちの村で用意出来る範囲でおもてなしさせてもらうさ」

カイトはどこか嬉しそうだ

村に着くと馬車を取り囲むように村人たちが集まってきた


「ようこそ!勇者パーティーの皆様。こんな小さな村までよくお越しくださいました」

村長らしき男が現れた

「長い旅でお疲れでしょ。ゆっくりしていってくだされ」


カイトに近付く小さな影

「カイト兄ちゃん!おかえり!!」

「お!ただいま!ユーリ!」

カイトに抱きついたユーリという男の子は、まんべんな笑顔でカイトを見上げる

「勇者様、いらっしゃいませ」

ユーリと同じ歳だろうか

同じぐらいの背丈の女の子が礼儀正しくぺこりと挨拶をしてきた

「紹介するよ、こっちが弟のユーリ、こっちが妹のミーシャだ」

「こんにちは、ユーリ、ミーシャ」

俺はかがんで2人に挨拶をした

「こんにちは」

はにかむ2人はとても可愛らしい

いいな、家族

俺達は招かれるまま、カイトの家にお邪魔した


食卓には沢山の料理が用意されていた

「久しぶりね、キース君、イライザちゃん」

カイトのお母さんが微笑んでいる

「お久しぶりです。お元気されていましたか?」

「ありがとう。最近はすっかり体調も良いのよ」

「またそう言いながら無理するなよ、母さん。この前も無理して倒れそうになってたじゃないか」

「あら、そんな事ないわよ。横になったらすぐ良くなったじゃない」

「とりあえず、無理しないで寝てなよ。俺達はこれから話もあるし、横になってきなよ」

そう言いながら、カイトは母親を寝室まで連れて行った

カイトの母親の症状は、確か……

あれ?確か物語の中で同じような流行病があった気が…

ルークが森の中で見つけた薬草…

確かアレは……そうだ!【シャンティ草】だ!


「なあ、カイト。この近くに【シャンティ草】は咲いてないか?」

「シャンティ草?どんな花だ?」

「白くて小さい花ではあるんだが…そうだな、絵に描けばわかるか?」

絵に描いて見せてみる。この近くにあるだろうか

「ああ、あるよ。この近くの森の中だ」

良かった!あるのか!!

「そう。その花が咲く森の事についてなんだが…」


食事をしながら、村の近くにある森の異変について話し始めた


最近、森の奥で何か低い音が夜中に響いている事

森の動物たちが移動を始めて、少しずつ減ってきている事

村人の数人が夜中に森に入って帰ってきていない事

そんな出来事を聞いていた


「とりあえず、明日森の様子を見に行こう。そこで何かわかるかもしれない」

今晩はひとまず休み、明日森の様子を見に行く事とした


一方その頃

森の中ではドスンという音と共に

飛んでいく鳥の群れ

暗い木々の奥から光る黄色の目のようなものが…

森の奥は、靄がかかり静かな中、低い唸り声と微かに聞こえる叫び声のような音があった

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