追放してしまったから勇者を辞めよう
ルークは、あの夜、宿を出て行ってしまった
朝になっても身体を起こす気にもならず、ベッドに横たわりながら、アレコレと考える
…………
……
…
本当にこれからどうするべきか!!
いや、今まで正直、ルークがいたから、成り立っていたんだよ!このパーティー
なんで!追放なんて!したんだ!よっ!!
イライラと焦りから、ジタバタするのが止まらない
そうでもしていないと発狂してしまいそうだ
これからあるのは、仲間の死、裏切り、そして迎える自分の死
この世界を救うのは、俺達ではない
ルークがこれから出会う仲間たちのパーティー
…正直、自分が勇者でいる理由はない?
あれ?
それなら、勇者辞めれば良いのでは?
でも、勇者ってどうやって辞めるんだ?
【勇者 辞める方法 簡単】
でパパっと調べられたりしないものかな
そんな事を考えながら、ぼーっと天井を眺めていると、扉を叩く音が聞こえてきた
テーブルを挟み4人で食事を囲んでいる
パンとシチューを頬張りながら、先程の事を考えていた
「何をさっきから、ぼーっとしてるのよ?キース」
イライザが不思議そうに、こちらを見ている
「昨日また飲みすぎたんじゃないのか?」
とアンダーソンが、からかってくる
「大丈夫ですか?キース」
心配そうに見つめるシンシア
「あのさ…」
持っていたパンを置き話し始める
「俺…勇者、辞めようかと…思うんだが…」
とつぶやくと、一瞬3人が静まり返った
かと思うと、急に爆笑し始めた
「何を言うのかと思ったら!おいおいおい、朝からどんなギャグだよ、それ」
「もーくだらない事ばかり言ってないでよね、ねえシンシアも何か言ってやってよ」
「そうですよ、キースさん」
「あ、あははは まあ、冗談だ!冗談!
まあ、例え話だが、勇者を辞めたいって言って辞められるものなのか?」
「例えばねー、それは無理なのわかってるでしょうよ」とあっさりとした口調でイザベラが即答してきた
「そうなのか?」
「それはそうですよ。この世界を救うために集まられたパーティー。そして勇者様ですもの
また1から始めるとしたら、いったい何年、何十年とかかるかわからないのですから」
シンシアが言うのももっともだ。
次の勇者候補が見つかるまでは難しい事かもしれない。
「まあ、今の勇者が倒されでもすれば辞められるだろうな。
ただその時にはこの世にもいないだろうな」
アンダーソンが、にやりと笑う
今、現状で辞めるには、
死 か 代わりを見つける。
その2つなのか。
ルークが新しい仲間に出逢えば、あっという間だが…
ルークが新しい仲間と出会い、悪魔たちと闘うまで1年半
それまで皆が生きていられるように、なんとかしないと…




