1つの出会い
翌朝、街を離れ、王都へと向かう事にした
ここからは馬車で2日程かかる距離だ
王都に向かう目的は、
隣にある俺の故郷ルーラングで、ルークと会う事と、王との謁見もあるが、
その前に1つ気にかかっている事もある
「そういえば、シンシアちゃんから聞いたんだってな。ルークのペンダントの事」
「カイト知ってたんだな。なんで教えてくれなかったんだよ」
「シンシアちゃんから口止めされてたからな。覚えてないのか?
昔、あのペンダントの事で、ルークと揉めた事があっただろ」
そう言われて思い出した
俺とルークは同じ施設に住んでいた
俺は親の事も知らなければ、もちろん親からの形見もなかった
だから、ルークが母親の形見を持っている事に嫉妬をした時期があった
「だからか…」
「そうだよ。シンシアちゃんは、お前の事を気にかけてくれていたんだろ」
シンシアから嫌われていないか気にしていたが、シンシアは俺を気遣ってくれていたんだな…
「そうか…そうか…」
そう言いながら、何故か涙がこぼれてきた
カイトは俺の頭を優しくポンポンと叩いた
周囲が段々と暗くなってきた
「今晩はこの辺りで休もう」
野宿の準備をし、焚き火を始めて
その時、森の奥から、何やらゴソゴソとした音が聞こえてきた
まさか…魔物か!?
緊張が走る
辺りは暗く、昼間とは違う獣たちの低い声が聞こえてくる
皆武器を片手に周囲を見渡した
パキっと枝を踏む音に、一斉に注目が集まる
そこから現れたのは…
「子供?」
小さな子供が木の実を抱えて現れた
よく見ると頭の上に耳をがある
獣人か?
「ねえ、こんなところで何してるの?僕は」
イライザが子供の目の前でかかんだ
「お姉ちゃんがいないの…」
涙をこぼしながら答えている
「迷子か!どこから来たんだ?」
アンダーソンが仁王立ちで腕を組み、大きな声で問いかけてきたものだから、子供はビクッとした後に、身体を硬直させた
「もう!アンダーソン!子供が怖がるでしょ!」
イライザは子供を抱き寄せた
「お名前は?」
シンシアが優しく問いかけると安心したように答えた
「…ダッド…」
「ダッドくんね!私はイライザよ!よろしくね」
「シンシアよ」
「カイトだ、よろしくな」
「アンダーソンだ!坊主!そんなビビるな!!」
ダッドはヒッとした声を出し、イライザの後ろに隠れた
イライザがキッとアンダーソンを睨む
「キースだ」
とダッドに手を差し伸べたところ、ダッドはこちらを見て一言
「パパ?」
一斉に注目が俺に集まった
「パパぁーーー!?」
「アンタ!何!いつの間に!子供を作ってるのよ!!」
イライザが詰め寄ってくる
「知らん知らん!!そんな暇ないわ!!」
イライザを手で抑えながら答える
「まあまあ。なんにせよ、こんな夜遅くだ。とりあえず、ダッド、今晩はお兄ちゃん達と一緒にいようなー」
そう言いながら、カイトがダッドをテントの中に導いた
「まあ。あの子が誰の子かは置いておいて、とりあえず今晩はここで過ごしてもらいましょ」
イライザもテントの中に入っていった
一体誰なんだ。あの子は




