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ルークの行方

今回街に戻ってきた理由は、先延ばしにしていたダンジョンでの討伐だ


街の近くにダンジョンがある

普段はそのダンジョンから、魔物が街に出て攻め込まないように、結果を張っている


ただ、その結界も弱まってきているという話があり、ダンジョンの魔物討伐の話が浮上した


気が進まないのだが、街に影響が出る事は避けなければいけない


街の人達も先延ばしにされた事で、苛立ちや焦りがあるのでは…

と思っていたのだが…


どうも様子がおかしい


以前、街を訪れた時は

「あら、勇者様」

と言いながら、軽く会釈する人

「あ、勇者だ…」

と小声で言いながら、駆け出す子どもたち

どこからかコソコソと話す声も聞こえたりする…

商店で買い物をしても、素っ気ない反応


それが、昨晩食事に出かけたところ、

店に入るなり

「おおー!!勇者様だ!!」

と呑んでいた客が総立ちし始めた

賑やかな店内が更に賑やかさを増す

何事かと思っていたところ

「お疲れ様です!これから食事ですか?」

と男が近寄ってくる

「ああ、軽く食事とお酒をと思ってな」

と伝えたところ

「ほら!マスター!勇者様たちに食事を!俺たちのは後で良いから!」

席に案内する者まで現れる

「君がカイト君か!いやー、ありがとう!ありがとう!」

そう言いながら大男に握手をされ、戸惑うカイトの姿は、つい噴き出してしまった

シンシアもイライザもいつの間にか席に案内され、お酌をされ戸惑っていた

アンダーソンは、早速大量のエールを飲み干し、周りから歓声を浴びていた


今日は、街を歩いていたところ、

「あら、勇者様。こんにちは!」

と、ご婦人からにこやかに挨拶をされ、

「あ、勇者様だ!」

と駆け寄ってくる子どもたち


「おお!勇者様!おかえりなさい!

あ、良かったらこれ美味しいので、持って行ってくださいな!

え?お代?いらない、いらない」

と、商店の店主も何やら好意的な態度


…これはどういう事なのだろうか


理由はギルド協会を訪れてわかった


いつの間にか、ダンジョンの討伐が片付いていたのだ。一体誰が?


「聞きましたよ。勇者様。

ダンジョンと森の中の洞窟が繋がり、

その影響でダンジョンの魔物たちが勢力を強めていた事をご存知だったそうですね。それで、勇者様たちは、森に向かわれたと。


しかも、その中で強敵とされた魔物を、森側から勇者様たちが倒してくれたというじゃないですか!

おかげで、こちらのダンジョン側からは、SランクやAランクのパーティーで、残りの魔物を討伐する事が出来ました。ひとえに勇者様たちのパーティーのおかげです」

「その話は一体誰が?」

「ルークさんですよ」

「ルークが?」

俺は目を丸くした


「皆噂していたんですよ。

勇者様もルークさんの実力をご存知で、メンバー候補を集めた時にも、ルークさんの実力を褒めていらしたと。

それで、今回の追放は、実はダンジョンを両方向から攻める為の作戦だったのだと」


いや、そんな作戦を立てた覚えはない…

確かに候補者を集めた時に、候補者たちに「この程度も…」的な話はしたが、ルークを褒めたという話になっているのか


「ダンジョン側には、ルークさんが来られて、皆のフォローや、素晴らしい活躍をされていました。

色々なパーティーのメンバーが、ルークさんに助けられていたんですよ。

『勇者パーティーは、反対側から決死の戦いを行っている!今こそ力を合わせる時だ!』

とルークさんからの声掛けもあって、力が湧いたと口々に言ってましたよ」


ルークがそんな事を…

やはり、あの時の黄色の光はルークだったのか

ところで、ルークが何故、俺たちが森にいる事を知っていたんだろうか


「それで、ルークは今どこに?」

「ああ、ルークさんなら、ダンジョン討伐が終わった後に、故郷の王都近くの街に行くと言ってましたよ」

故郷の街にいるのか!ルークは!


今まで足取りが掴めなかったが、これでルークの居場所がわかった


ふと後ろを見ると、シンシアが目を輝かせていた

やはり、シンシアはルークに会いに行くのだろう


「一旦、街やダンジョンの様子を確認した後に、王都へ向かう。

出発は、明後日の朝だ」


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