第1回パワーレベリング上
半月後、私は辺境伯様の王都の御屋敷の地下にいた。
地下の広大な空間に巨大な転移陣が設置されている。
1度に200名程度なら楽々送れるそうだ。
物資と馬は先に送ってある。
私たちのメンバーは
両親、兄、弟、私、女性使用人20名
男性使用人30名、領兵100名
取引のある商人とその家族20名
領内の孤児院の孤児20名
ヴシュターク家の人々10名
領兵は半分しか連れてこれなかった。
研究棟や研究畑など、守るものが多いのだ。
辺境伯様が、辺境伯軍の兵を100名寄越して下さった。
その方々と入れ替えだ。
孤児院の子供は数会わせだ。
当初私は200名ぴったりでないといけないと思っていた。
実際は200名まで一度に運べるという事だった。
移動は一瞬だった。
辺境伯領はアルゼンチンとチリを足したような感じの地形だ。
空気はからっとしている。
山と海に挟まれている。
大きな兵舎が5棟建っている。
3棟は客舎らしい。
お父様と辺境伯様とで、部屋割りしたあと
明日からのスケジュール表を部屋ごとに配られた。
閣下がものすごくイキイキしている。
強化キャンプのために客棟を建てたのに、誰も利用してくれなくて悲しかったらしい。
「強化キャンプのしおり」という立派な冊子が用意されている。
到着日は、部屋の確認と食堂の確認。風呂は各部屋についている。凄い。
翌日は訓練初日。
初日の午前は全員のステータス測定。
ステータス測定が済んだ班から森に入る。
6人で1班。
経験値分配という魔道具を貸与され、兵士以外の人たちは、最初はパワーレベリングするそうだ。




