sideルンタタ
解放軍ピクシー大隊幕僚長ルンタタは悲嘆に暮れていた。
フロランシア大元帥閣下が新婚旅行?に行ってしまわれたので今後の軍の作戦を得られないままだ。
新婚旅行というのは絶対の絶対に邪魔をしてはいけないと祖母に習った。
軍の基本方針だけはもらってある。
1、平民は殺さない。
2、周辺国との終戦時の「ギロチンされ係」なので現国王は大切に生かしておく。
3、貴族でもまともな人間はあまり殺さない。
4、解放軍は隠密で行動する。
資金はふんだんに預かっている。
溢れんばかりの白金貨が大きな革袋に入っている。
白金貨1枚で国家予算だ。
元帥閣下の後任はフロランシア大元帥閣下のお父上のローレンツ家当主フォックス・ローレンツ氏(40歳)を指名された。
だが、御当主様の作戦はみみっちい。
井戸を汚染させろとか、パンに黴を生やせとかだ。
井戸は我々が汚染させる前に、王都中のエレメンツたちを奪還した影響で浄水装置が動かなくなっていて、すでに水が臭々なのだ。
もっとこう心躍る血が湧き立つような作戦が欲しい。
御当主様に「血湧き肉躍る作戦を」と要求したらフォード辺境伯家のご長男アーガス・フォード様(17歳)を紹介された。
アーガス様の元へ我々3名は駆けつけた。
3名とは
解放軍ピクシー大隊幕僚長ルンタタ
解放軍ピクシー大隊特務部隊長ルンルン
解放軍シルキー別動隊隊長シルリン
☆☆☆☆☆
3匹はすぐさまフォード領の領主館に飛んだ。
アーガス様は長い前髪の黒髪メカクレ君ですでにピクシー種好みの外見だ。
これは期待が高まる。
一通り我々の説明を聞いたアーガス様はおでこに手を当てしばらくうなってから
「んじゃ王城の地下に人質として捕らわれてる周辺国の王族を解放するっていうのはどう?」
「それはもう済んでルン」
「え、早いな。んじゃ国王の枕元で毎晩歌いながら踊るっていうのはどう?楽しそうでしょ?」
「それはとっくに始めてルン」
ピクシーたちは毎晩手に麦の穂を持って輪になって踊っている。
枕元だけでなく夢にまで侵入して踊っている。
歌っている歌は「ずいずいずっころばし」
フロランシアに習った。
その為国王はウォッカやウィスキーの商標マークを見ると尋常じゃなく腹が立つのである。
血圧が上がりすぎて死んでしまわないように加減はしている。
「じゃ。俺からはもうアイデア出ないよ。あっ!」
「「「あ?」」」
「今現在王国軍がローレンツ領を襲う計画を立てているらしいから進軍を妨害するっていうのは?君らのアイデアで」
「「「フム。楽しそうだルン」」」
アーガスは思った。
そのくらいとっくに始めているとばかり…………。
そして思い至る。
大規模な軍だからこそ上からの命令が無ければ簡単に動けないのか。
自身の責任の重さに打ちのめされるアーガスであった。




