第1回パワーレベリング下
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翌朝。
朝から気合い十分に砦の上に上がる。
と、閣下とモブ君と孤児数名しかいない。
閣下が、私の方を見て苦笑いしている。
「人少ないね」
「もしかして、皆さん夜番とかしてらっしゃったのでしょうか。
私ったら呑気に寝てしまって」
「夕飯後は全員寝たよ」
私が魔法弓を手に取るとモブ君も軽弓を構えた。
辺境伯軍の兵士さんたちが、香を焚き銅鑼を鳴らすと父と兄と弟が起きてきた。
私たちは簡易ステータス測定器でレベルを計り、少し班の組み替えをした。
私、モブ君、父、母、ヴシュターク子爵、ヴシュターク子爵夫人
閣下、辺境伯ご息女、辺境伯ご長男、辺境伯ご次男、兄、弟
ローレンツ領軍師団長、大隊長、レイラ、リン、ローレンツ家料理長、ローレンツ家家庭教師
その他の使用人さんや孤児は、辺境伯軍の方々を混ぜ、パワーレベリングである。
砦を移動する前に私は閣下に申し出て、砦の補強をさせてもらった。
ステータス爆上がりしたので、土魔法の威力を確認したかったのだ。
土魔法の熟練度が上がりすぎて、とうとう金属まで自由に扱えるようになってしまっていたので、砦の岩壁を金属に置換した。
結果、黒くギラギラした魔鉄の建物に変貌した。
凄いな。魔王城みたいな色だ。
砦内の雑魚寝部屋はアダマンタイトで囲った。
どこと戦争するんだよ的な部屋になった。
籠城できるようサービスで砦を領都と地下道で繋げて差し上げた。
地下道の内壁は強度重視の魔鉄壁にした。
砦の表面は風化した岩で覆い、エイジング加工した。
ピカピカの金属が見えていると、王家に接収されるおそれがあると泣かれたからだ。
残り4カ所の砦も同様にして差し上げたら、
閣下は目を泳がせながら「魔族が来ても負ける気がしない」と言っていた。
辺境伯家の領地をアルゼンチンに例えると、魔族領は南極の位置にある。
最南端のウシュアイアの位置から、魔族領まで諸島群でつながっている。
ウシュアイアの位置に最大の砦があるそうなので、連れて行ってもらい、
幅と高さをマシマシにして補強して差し上げた。
南極側からは、岩壁に見えるようエイジング加工つきだ。
ウシュアイア砦の地下には領都に繋がる転移陣があるのでアダマンタイト壁のサービス。隕石落ちても耐えられる。と思う。
ウシュアイアから戻ると、強化キャンプの日程が丁度終わった。
再来月は残りの領兵を連れてくることを約束させられた。
ヴシュターク家も含めての200名ご予約だ。
次回希望者に孤児院の子供たちが挙手していた。
孤児院の子供たち、レベルが高いと人生の選択肢が増える。
いいことだ。
私、父、母、兄、弟は強制参加だ。
ステータス
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フロランシア・ローレンツ
12歳 公爵家長女
レベル390
HP 11700
MP 19500
MPR 1950
INT19500
魔法
土魔法MAX 水魔法Ⅱ 風魔法Ⅰ 光魔法Ⅰ
スキル
ステータスウィンドウ 収納 翻訳 鑑定
必要経験値減少
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