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第八十話 生理用品の開発をする

 セイナとシルフィは聖女アイラナを隣国に送り、そして聖霊樹を四本を植えてから、そのままシルク工房に戻り、セイナは久しぶりにコハクとモフモフタイムで、その日はゆっくりと休んだ。


 翌朝からセイナは平常通りに早朝鍛錬をシルフィと行い、その近くでサディオスがエルフィの影武者と稽古をしていたが、暫く見ないうちに逞しさを増したサディオスに感心をした。


「うーん、サディオスは暫く見ないうちに随分と逞しくなったように思うけど、シルフィから見ても、そう思えるかしら」


「サディオスの事かの、そりゃそうじゃ、エルフィとハクが毎日の様に鍛えておるからの、レベルもだいぶ上がっておるはずじゃ」

シルフィは当然と云わんばかりにセイナに言った。


「なんじゃ、セイナはサディオスに興味でも持ったのかの。それは良い事じゃ、如何じゃ、我らの一押しじゃ、婚約でもしておくかの」

シルフィはニヤニヤしながらセイナを揶揄うように言った。


「なに、馬鹿に事を言っているんですか、そんな事するわけないじゃない、揶揄うのは辞めてよ」

セインはホッペを膨らませて、シルフィに文句を言った。


「まぁ、そう怒るでない、しかし、サディオスは以前よりはいい男になったのじゃ、他のおなごに持って行かれて、後悔する事にならん様に、しっかり考えた方が良いのじゃ」

シルフィはセイナを諭す様に真面目に助言をした。


「うむむ、そう云うなら、余り茶化さないでよ、私としては、もっと自然な形で付き合えれば、きっと彼の良さが分かる様になると思うのよ、だから、静かに見守って欲しいの」

セイナは自分の考えをシルフィに言い、そしてサディオスの事をすべてを否定している訳ではない事も併せて告げた。


「そうじゃ、あと二週間後にはダンジョン都市に行くのでなぁ、それまでに仕事の方の目途を着けたおくのじゃ、良いかの」

シルフィは思い出したかの様にセイナに知らせた。


「えっ、そんな大事な話はモット早く言ってよ、こうしては居られないわねぇ、直ぐに仕事を始めなきゃ」

セイナはダンジョン都市に行くまで、二週間と聞いて、慌てて、朝食を摂る為に食堂に向かった。


 セイナは朝食を摂ってから、生地の工房に行き、留守の間に如何なっているか、確認すると、下着類はサンプルと遜色ないくらいに、完成度高くなっていた。


 そして後から来た、シルフィにも工房で作られた物を見せると、シルフィもこれなら良いのではないかと、太鼓判を押した。


「まぁ、最初だから、このくらいなら、売っても大丈夫ねぇ、少し販売価格を抑えれば、売れると思うわ」

セイナは縫い目などを見て、少し粗い処もあるが、これから改善していけば良いと思い、販売する事にした。


 セイナは次に工房周辺の空いている土地が無いか確認の為に工房の外に出て、空き地があるか調べる事にしたけど、工房周辺には草原と小さい森が有るだけで何も無く、近くの村の間は空き地で手付かずのままであった。


「うーん、この辺は本当に何も無いわねぇ、何ら、この辺にコットンの実の畑を作っちおうかな、アースリン、この辺を更地に出来るかしら」


「はい、セイナ様、サクと更地にしちぁいますねぇ」

アースリンが顕現して、直ぐに周辺を更地にした。


「ありがとう、アースリン、此処からは私がやるから、もとに戻っておいてくれる」

セイナは笑顔でアースリンにお礼を言った。


「はい、セイナ様、又何かあれば呼んでくださいねぇ」

アースリンは直ぐに、セイナの耳にイヤリングに成って戻っていった。


「うふふ、このために魔法創造で新しい魔法を作ったのよねぇ、畝の種まきを一気に出来る魔法を試しちゃいますよ」

セイナは袖を捲り、地面に手をついて、魔力を地面に流した。


 すると更地に成った処に畝が次々と出来上がり、広い畑が瞬く間に出来上がり、セイナは引続き、種子育成魔法でコットンの実を成長させた。


「セイナや、また、無茶苦茶な事をしておるのじゃ、呆れて物が言えんの」

シルフィはセイナの処に来て、その様子を見ていて、呆れていた。


「あら、シルフィ、来たの、何か用事でもあるの」

セイナは後から来たシルフィを見て、何か用事があるのか尋ねた。


「いや、特に無いのじゃ、ただ様子を見に来ただけじゃ」


「ねぇ、シルフィ、せっかく来たんだから、コットンの実の収穫を手伝ってくれる」

セイナは、シルフィに収穫の手伝いを笑顔でお願いして、アイテムボックスから大きな籠を出した。


「まぁ、暇じゃし、良いだろう、どうやって収穫するのじゃ」

シルフィは暇つぶしに収穫を手伝う事にした。


「うん、それじゃ、口で説明するよりも私が収穫するのを見てくれる」

セイナは収穫の実演をする為に、コットンの実の畑に入り、収穫を始めた。


「なる程の、白い部分を摘めば良いのじゃなぁ、さてとやるとするかの」

シルフィはセイナの隣の畝の処に行き、収穫を始めた。


 セイナとシルフィは大きな籠の中がいっぱいに成った処で、一旦辞めて、工房に戻り、コットンの実の状態を確認して、実を四角くほどき、そしてほどいた物を三重に重ねて、吸水テストをした。


「これで、小さいコップの水を吸い尽くせば、合格かな」

セイナは一言呟いて、コップの水を三重重ねのコットンにかけた。


「ほう、結構吸うもんじゃなぁ、全部吸いよったわ」

シルフィはその吸水性に感心をした。


「うふふ、これで良いわねぇ、これで女性の悩みの問題は解決出来るわねぇ」

セイナは会心の笑顔で、シルフィに言った。


「女性の悩みか、もしかして、月の物か」

シルフィは女性の悩みと聞いて、生理の事を言い当てた。


「そう云う事、此方の世界には、生理用品が無いのよねぇ、エルミナさんに作ってくる様に頼まれていたの」

セイナは以前にエルミナから頼まれていた事をシルフィに伝えた。


 それからセイナは工房で、生理用品のサンプルを作り、工房で働いている女性に試してもらう様に頼み、サンプルを幾つか女性従業員と工房のメイド二人に渡して、使用した時の感想を聞く事にした。

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