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第三十五話 隣国の聖女

 聖女ミレーナはシルフィとエルフィの二人から、事の経緯を聞いて、ある程度納得をして、満足をして笑顔になり、コハクの頭を優しく撫ぜながら、セイナが真ん中で小さくなり、顔が引き攣っている光景を見て、噴出して笑っていた。


「セイナさん、顔色が悪く成ってますが、大丈夫ですか、うふふ」

聖女ミレーナは顔色が優れないセイナに、声を掛けて笑い出した。


「聖女様、笑い事では無いですよ、私はこれから如何なるのですか」

セイナはこれから先が、不安でしか無かった。


「なんじゃ、何がそんなに不安なんじゃ、我らが居れば鬼に金棒では無いか」

シルフィがセイナの背中を軽く叩きながら告げた。


「いやいや、鬼に金棒すぎるのですよ、私は二人にどう接したらいいですか」

セイナは余りに強力な力を持った二人を、どう接していいか解らなかった。


「うーん、そうですねぇ、只の友人程度でいいですよ、私達は自分で判断して行動もできますから」

エルフィがセイナに友人程度で構わないと告げた。


「うん、そうじゃ、我らは自分で考えて良いと思った事をする。別にセイナの負担になる心算はないのでなぁ、その代わり、セイナを守護するのは、我らの役目みたいなものじゃ」

シルフィはセイナを護ると言う事をセイナに伝えた。


「うふふ、セイナさん、お二人がこの国に居て貰えば、私達の国の安全は担保された様にものですわ、昔から、他国からの侵攻に悩まされてきましたから」

聖女ミレーナは笑顔で二人を歓迎していた。


「そうですよ、セイナを護る事は、この国を守る事になるのです。ウインウインの関係です。悲観する事は無いと思いますよ」

エルフィがセイナを励ました。


「ところでセイナ殿、二人を希望の盾のメンバーに紹介せねばなるまい、何時するのだ」

ハクが希望の盾に紹介するように提案をした。


 そして部屋の扉がノックされて、使い者が夕食の時間を知らせに来たので、全員で一階の食堂に行く事になり、その時にセイナは、二人を希望の盾のメンバーに紹介する事にした。


「シルフィとエルフィには、食堂にいったら、私が所属する希望の盾のメンバーに紹介しますから、いいですよねぇ、お二人には希望の盾のメンバーに入って貰いますから」

セイナは二人をメンバーに紹介する事と、メンバーに加入して貰う事を伝えた。


「良かろう。メンバーに成れば、セイナの傍に居られるのだなぁ、問題無い」

シルフィはセイナの言う通りに動く事にした。


「私も問題無いです」

エルフィも賛成をした。


「エ~と、聖女ミレーナ様、この二人は冒険者登録をして貰えば良いのてずよねぇ、従魔登録とは違う気がするんですけど」

セイナは冒険者ギルドに登録する際に、どちらですれば良いのか確認をした。


「うふふ、そうですねぇ、冒険者登録で良いと思いますよ、普段から人の姿でいればねぇ」

聖女ミレーナはセイナに笑いながら答えた。


 それから、皆で食堂に行き、希望の盾のメンバーにシルフィとエルフィを紹介をして、それを聞いたダイナスは多少顔が引き攣ったが、歓迎をしてくれて、メンバーの加入に同意をしたと云うか、拒否できる相手ではなかった。


 セイナはメンバーに二人を紹介した後に、聖女ミレーナの隣の席に座り、シルフィとエルフィもセイナの近くの空いている席に座り、夕食の食事を楽しく頂き、聖女ミレーナはご機嫌で、抱いているコハクに食事を分けて食べさせていた。


「ところで、隣国の聖女様はまだ、意識が戻らないのですか」

セイナは隣国の聖女の姿が見えないので、聖女ミレーナに尋ねた。


「先程の報告では、まだ意識が戻らないようです」

聖女ミレーナは食堂に来た時に報告があり、自分の担当医から報告を受けた。


「うーん、先程話した様に可成り扱いが酷かった様じゃ、国王が可成り悪戯な事も聖女にやらせて、精神的に破綻し掛けていた処に瘴気の異常発生で、精神的にやられて、それから体力的にも限界に来ておったのだろう、だから休息が必要じゃ」

シルフィが隣国の聖女の事をセイナ達に話した。


「そうですか、隣国の聖女様に関しては、意識が戻った時に本人の意志を確認してから、対応を考えましょうか、戻すにしても、今は国も混乱しているでしょうから、その辺も踏まえて考えましょう」

聖女ミレーナは、同じ聖女として、最大限の配慮をするつもりで考えていた。


「そうじゃなぁ、聖女ミレーナ殿、すまんが宜しく頼むの、聖女は女神が自ら魂を選別して、相応しい者にだけに、その能力を与えておる特別な存在じゃ、邪見に扱うものでは無いのだ」

シルフィは聖女の扱いに関しては、慎重で無ければならないと告げた。


 聖女ミレーナは隣国の聖女に関しては取敢えず、意識を取り戻すまでは、このまま、ここで休ませて、意識が戻り、自分の意思が明確な状態なら、本人の意向に沿う形で対応すると云う事で、シルフィも納得した。


 夕食が終わった後は部屋に戻り、セイナは先日の同じ様に、空いているスペースに簡易お風呂をだして、聖女ミレーナとセイナが一緒に入り、シルフィとエルフィも興味を持ち、二人で一緒に入った後にジャージを二人に渡して着させた。


「お風呂というものは、案外気持ちいいものだなぁ、これからも入りたいものじゃ」

シルフィはお風呂を気に入っていた。


「そうですねぇ、私はいつも魔法で綺麗にしていますが、お風呂と云うものも良いですねぇ」

エルフィも気に入っていた。


 それからセイナ達は、シルフィとエルフィが過去での人の姿で、体験した面白い体験談等を皆に話してをして、楽しい時間を一時程過ごしてから就寝をした。

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