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第三十四話 神龍と不死鳥との契約

 聖女ミレーナの一行は度重なるハプニングのお陰で、遅れて夕刻に契の街に着き、サディエンス伯爵が先に、この街に入り宿の手配をしてくれたお陰で、何とか、野宿をせずに済んだので、聖女ミレーナはサディエンス伯爵に礼を述べた。


「サディエンス伯爵、宿の手配をして頂き助かりました。ありがとう御座います」

聖女ミレーナはサディエンス伯爵に礼を述べて、頭を下げた。


「いえいえ、とんでもございません。私は当り前の事をした迄です。今宵はゆっくりとお休みください、明日から私も同行いたします」

サディエンス伯爵は恐縮をしながら、そのお礼を受け取り、自分もこの後同行する事を約束していた。


 そして聖女ミレーナはセイナ達を連れて宿に入ろとした処へ、二人の女性がセイナの両腕を掴み、そして、セイナに話しかけた。


「貴方は名はなんていうのかしら」

白銀色の髪の長い、豊満な胸をした綺麗な女性がセイナに名を尋ねた。


「えっ、私ですか、セイナと申しますけど、何か御用でしょうか」

セイナは驚いて、聞かれたので名を教えて、要件を聞いた。


「そうなの、セイナのという名なのねぇ、覚えたわよ、うふふ」

今度は赤い髪の長い、この女性もまた豊満な胸をして綺麗な女性で、笑みを浮かべてセイナの名を覚えたとセイナに告げた。


「フェンリル、久しいなぁ、元気そうでなりよりじゃ、この子に我らを紹介するのじゃ」

白銀色の髪の女性がハクに自分達を紹介するように告げた。


「ハァー、やはり来たか、セイナ、白銀色の方が神龍じゃ、赤髪の方が不死鳥だ、で要件は何だ」

ハクは溜息を吐きながら、簡単にセイナに紹介をした。


「要件、何を今更、決まっておるだろう、セイナに名を付けて貰う為じゃ、セイナ、我に可愛い名を付けて貰えんか」

白銀色の髪の毛の女性がセイナに名を付けてと頼んできた。


「私も可愛い名を付けてくれるかなセイナさん」

赤髪の女性もセイナに名を付ける事を頼んできた。


「えっ、私がお二人に名を付けるのですか、拒否権は無いのですか」

セイナは慌てて、断るつもりでいた。


「セイナさん、諦めて、お二人に名を付けてあげなさい、下手に、ご機嫌を損ねると、この街が消えて無くなりますから」

聖女ミレーナはセイナに諦めて、名を付ける様に説得をした。


「おっ、そなたは聖女か、話しの解る聖女じゃ、後で褒美を使わそう、セイナ早うせんか」

白銀色の髪の女性はセイナに早くとせがんだ。


「ハアー、エ~と、白銀色の髪の女性はシルフィでどうでしょうか,赤髪の女性はエルフィでどうでしょうか」

セイナは頭の中で最近に無くフル回転で名を考えた。


「我はシルフィか、ウン気に入った」

白銀色の髪の女性は笑顔になった。


「私はエルフィねぇ、うん、良いじゃない」

赤髪の女性も笑顔になった。


 そして三人の身体が光り、セイナから魔力を吸収を始めた二人は暫くしてから、今度は二人からセイナに魔力を送りだすと、セイナの胸が大きく成り始めて、最後に一瞬眩しく光、そして収まった。


「うふふ、やはり思った通リ、セイナの魔力は甘味じゃな、そうは思わんか、エルフィ」

シルフィはエルフィに確認をした。


「えぇ、そうですねぇ、とても美味しかったですよ、セイナの魔力は」

エルフィも満足そうにシルフィに話した。


「あのう、質問なんですが、まさか今ので従魔契約が済んだって事は、無いですよねぇ」

セイナは二人に恐る恐る尋ねた。


「いや、済んでおるぞ、何よりの証拠がセイナの胸じゃ」

シルフィがアッサリと済んでいる事を認めた。


「あらあら、セイナの胸が巨乳に成ってますねぇ、羨ましいですわ」

聖女ミレーナはセイナに巨乳になっている事を知らせた。


「えっ、なんで、こんなに大きくなっているの、私の胸じゃないみたい」

セイナは自分の胸を見て驚いた。


「それは、私達と魔力が混じり合ったと言う事ですよセイナ、これで魔力での繋がりが出来たのです」

エルフィがセイナに伝えた。


「それでは、皆さん、取敢えず宿に入りましょうか、シルフィさんとエルフィさんも御一緒に参りましょうか」

聖女ミレーナは笑顔になり、セイナ達に声を掛けて宿に入る事をすすめた。


 聖女ミレーナは何故か嬉しそうにコハクを抱いて、セイナ達を伴って、宿に中に入り、部屋を広めの四人部屋に変えて貰い、その中で今回の経緯の話を聞く事にした。


 聖女ミレーナは四人部屋の中に入ると、向かい合わせのベッドにコハクを抱いて座り、その対面のベッドにセイナを真ん中に両脇に腕を組んで右にシルフィ、左にエルフィと三人並んで座り、ハクとクインはベッドの間の床に横になっていた。


「コハクちゃんは暫く大人しく、私に抱かれていて下さいねぇ」

聖女ミレーナはコハクに笑顔で優しく頼んだ。


「クゥン」

コハクはセイナの両脇にいる存在が怖くて行けず、大人しくミレーナに抱かれる事を選択をした。


「あの、シルフィさん、エルフィさんにお聞きします。サベラス王国はどうなったのですか」

聖女ミレーナは二人にストレートに質問をした。


「うん、あの国の王城とその周辺を焼き払い、王族を排除した。代わりに成る者に後の事とは任せてある」

シルフィは簡潔に隣国の顛末を話した。


「代わりになる者とは、どなたなのですか」

聖女ミレーナは改めてシルフィに質問をした。


「あの国王に命に逆らい、辺境に追いやられた者じゃ、名は判らんが、骨のある奴じゃ、若いがしっかりしておるから、そ奴を我が命じて民達の前で国王に任命をした」

シルフィは自分で選んだ者を国王に据えたと話した。


 シルフィはそれから、色々と話を聞かせて貰い、長い間、この姿で王都に住み冒険者として暮らしながら、国王の動向を監察をしていた。


 シルフィは、その時にその男と会い、王城での情報を聞き出して、機密事項以外は話して暮れて、特に聖女の扱いが酷く、心を痛めていたと言う事であった。


 そしてセイナの存在を気付いて、エルフィがこの国に来る切っ掛けとなり、セイナの魔力に他の神獣たちが、セイナの居る国を目指す様になり、それを止めている内に神龍と会う事になったと話した。


 シルフィも気配を感じて、神獣たちに持ち場に戻る様に命令をして、追い返していた時にエルフィと会い、この国の監察に協力をして貰える様になり、二人でこの国の同行を監視する事になった。


 そして今回、軍の派遣を行い、隣国の聖女ミレーナの誘拐を企んだ件で、天罰を下す事にしたと言う事であった。

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