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第二十五話 化粧水と給湯器の製作に夢中

 サディオスが、ハクと共に地獄の特訓をしている間に、セイナはユリエラの工房へ行き、先日採取した化粧水の原料となる薬草に花々を錬金術を駆使して油性を抽出して調合を行い、化粧水を製作を行い、先ずは150㎖のボトルで10本分を作った。


 セイナは出来た化粧水を鑑定をすると、肌に潤いを齎し、保湿効果と美白効果のある上質な化粧水、と鑑定されて、セイナは笑顔になった。


「フウー、先ずは化粧水が出来たわよ、クイン、これで誰かに試してもらって、効果を見れば良いかしら、ユリエラさん、この化粧水を試してみませんか」

セイナは直ぐ近くに居たユリエラに声を掛けた。


「うーん、出来たの化粧水、どれどれ」

ユリエラは化粧水の入ったボトルを1本を手にした。


 ユリエラは化粧水の入ったボトルの蓋を取り、少しだけ手の甲に化粧水をつけて、肌に馴染ませる様に指先で、化粧水を手の甲に広げる様になぞっていた。


「あら、流石はセイナの作った物だけあるわねぇ、肌が艶々で美白になるみたい」

ユリエラは手の甲につけて、効果を確認をした。


 それを聞いたサーラは早速、セイナから化粧水の入ったボトルを1本貰い、顔につけると本当に肌が艶々になり肌が白くなり、鏡を見て喜んでいた。


 セイナは今回作った化粧水をメンバーの女性で効果を暫く試して、評判が良ければ、一般に販売を考え、今後のクラウンの資金源にして、その資金で自分でも色々と研究をして役立つ物を作り、製品化して行こうと考えていた。


 そして夕刻になり、死にそうな表情をしたサディオスがハクと共に帰ってくると、そのままサディオスは自分の部屋に行き、倒れるようにベッドに横になって眠ってしまった。


「ハク、サディオスさん、大丈夫なの、何か、死にそうな表情をしていたけど」

セイナはサディオスの様子を見て、ハクに聞いた。


「フーン、あの位でへばるなぞ、まだまだ修行が足らん、これからもバシバシと鍛えてやる」

ハクは吐き捨てるように、サディオスの事をセイナに伝えた。


 それから暫くしてから、エルミナが帰って来て、ご機嫌で帰ってきて、セイナを見て、ウインクをしてからセイナに報告をした、


「うふふ、私にもやっと赤ちゃんが出来たわよ、セイナ、セイナから貰った下着を着けた晩に、懐妊したみたい、ありがとう、それと鉄鉱石は明日の昼頃に着く予定だから、受取りをお願いねぇ」

エルミナは嬉しそうにセイナに報告をした。


「それは、おめでとうございます。明日の受け取りは任せて下さい」

セイナも喜んでエルミナを祝福をして、そして鉄鉱石の受け取りを引受けた。


「エルミナ殿にも子供ができるのか、それは良かった。セイナにもいつか子が出来る日か来ればよいが」

ハクもエルミナの妊娠を喜び、セイナにも何時かはと口にした。


「ハク様、その前にセイナには、旦那様を先に見つけて貰わなければ駄目でしょう、順番が違いますよ」

エルミナがハクの先走った考えに突っ込みを入れた。


「アハハハ、そうであったな、今のままじゃ、無理だろうけどなぁ」

ハクはセイナに失礼な言い方をして笑った。


「ハク、なに、今のままじゃ無理って、失礼じゃない、それがご主人に言うセリフなの」

セイナはハクにムッとして話した。


「アハハ、そう怒る事もあるまい、別にセイナ殿が如何のと云う訳ではない、ただな相手がなぁ」

ハクは上の方を見てから話した。


「アッそうだは、セイナ、お父様がセイナに専用の畑を用意してくれるそうよ、そうしたら、下着の生地の生産に必要な材料の種もお願いねぇ、私はあのつけ心地が好きなのよ、お母様にもセイナから追加で貰った下着を着けて貰ったら、お気に召したのよ」

エルミナが思い出したかの様に話題をそらして、セイナに知らせた。


「えっ、本当ですか、それじゃ種の生成も併せて致します、あっ、それと化粧水です。今日作った物ですから、試してください」

セイナはポケットから、化粧水の入ったボトルをエルミナに渡した。


「あら、セイナが作ったの、それじゃ、遠慮なく頂くわねぇ、それじゃ出来れば、もう一本貰えるかしら、お母様にも差し上げたいのよ」

エルミナはセイナに義母の分も頼んだ。


「えっ、王妃さまにですか、私の作ったものを差し上げるのですか」

セイナは驚き、エルミナに確認をした。


「えっ、そうよ、何か問題でもあるの、私はセイナの作る物は信頼しているわよ」

エルミナは当然と云った感じてセイナに言った。


 セイナは恐縮しながら、ポッケトからもう一本を出して、エルミナに渡すと、エルミナは嬉しそうに受取り、セイナに礼を述べた。


「ありがとう、お母様もきっと喜ぶわよ、セイナの作った物があったら、是非欲しいと言っていたからねぇ、出来ればサディのお嫁さんにもなって欲しい、とも言っていたわよ」

エルミナは笑顔でセイナに話した。


「お嫁さんは流石にチョット、ですが私の作ったもので、良ければ差し上げても良いと思いますよ」

セイナはサディオスの部屋のある上の方を一瞬見てから、笑顔で答えた。


 それから、セイナはアイテムボックスから、紙袋を出して、それもエルミナに渡して、エルミナは中身を確認すると笑顔になり、嬉しそうに受け取った。


「そうねぇ、お願するわねぇ、明日にでも妊娠した事を報告に行くから、その時に、この化粧水とこの紙袋もお母様に差し上げますねぇ」

エルミナは嬉しそうに、セイナから貰った化粧水のボトル二本と紙袋をバックの中に仕舞った。


 そして、夕食の時に遅れて、ダイナスに連れて来られたサディオスが席に着くと、エルミナの妊娠が寮に住んでいるメンバーに報告がされて、代表職を休業して、代わりに夫ダイナスがクラウンの指揮を取る事も皆に報告がされて、その日の夕食はエルミナの妊娠のお祝いの会になった。


 そして、夕食の楽しい時間を過ごした後は、女性のメンバーでお風呂に入り、そしてエルミナの下腹部が少し膨らみがあって、妊娠した事を物語り、そして出産予定日は四か月から五か月と聞いて、セイナは驚いた。


 セイナはこの世界の女性達の妊娠期間は、その女性の保有する魔力量で妊娠期間が変わるそうで、魔力量の少ない女性は8~9か月で、多い人だと最短で2ヶ月で出産すると言う事を、その時にメンバーの女性達に教えられた。


「セイナなら、もしかしたら、二ケ月も掛からないかもねぇ」

エルミナが冗談か本当か解らない事を、笑いながら言っていた。


 それからセイナはお風呂の後に早速、ステイタス画面の錬金術の項目の中で給湯器の仕組みをイメージをして、理論的に可能かどうかを確認しながら、図案化をして、錬成陣に呪文を書き込んでいった。

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