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あの頃の君にもう一度
あの時、僕たちの決断は合ってたのだろうか。
最期に別れた直後から、頭から離れない。抱き合って交わしたキスの最中に流した君の涙が。
思わず肩を引き寄せて、君と一緒ならどこまでも逃げてしまいたいと思ったんだ。
けれど、そんなことできなかった。
自信がなかったんだ。
君を幸せにできるだけの才能も能力も何も持ち合わせていない僕が君を連れて逃げるなんて。
だから、ここで言わせてください。
今更遅いかもしれないけれど
「いつかタイミングが合えば、僕と結婚してください」