1
朝目が覚めバーナーにクッカーを乗せ水を沸かす。
その間に便所に行き小便をしつつ煙草に火を付ける。
戻ったら沸いてるか確認しつつコーヒーの用意をしつつもう一本煙草に火を付ける。
湯が沸いたら出涸らしのコーヒーをセットしゆっくりと注ぐ。
注ぎ終えゆっくりと香りを嗅ぐもアメリカンの数倍薄いコーヒーからは香りも無く茶色い白湯の様な物で気分だけ楽しみつつゆっくりとカップを傾ける。
「うーんマンダム」
作り置きしていた小麦粉を練り焼いたもの自称パンを食べつつ地図を見る。
ぼーっと眺めているとごそごそと音が聞こえ誰かが来たようだ。
新しくコップを用意し白湯だけ居れる。
「やっと起きたか、今日の移動ルートはどうする?」
入って来たのは妙齢のご婦人もとい油の乗った女性と言った所か。
「何を考えてる? 喧嘩を売っているのか?」
怪訝な顔をしていたのだろう、謝りつつ白湯を渡す。
「助かる」
「白湯なら飲み放題だ、味のしないコーヒーとどっちがいい?」
「白湯で良いよ....」
そう言いつつ地図に指を刺す。
「そうだな...ガソリンももう少ししかないしな....ラジオから何か情報は有りましたか?」
「いいや、いつも通り避難所は満員って事と物資が無いからキャラバンは歓迎するって事しか言ってない」
「そうですか....」
そう言って地図を見る。
現在いる所は静かなる荒野って言われている所だ。
第六波隕石群衝突地帯ともいわれている。
辺りは大量の隕石で焦土と化し草すら生えない不毛地帯。
水は汚染され濾過しなければ、腹を下す。
良く言えば栄養豊富な水、悪く言えば汚水。
まぁ煮沸消毒したら味は悪いが腹を下さない。
地図を見つつ次の向かう所を決める。
「魔石の集まりが少なかったんで、戻りたくないんですが...仕方ないですね。
「ガス代、弾代、飯、水、...とんとんになりそうだな」
そう言って女が頭を抱える。
「これ以上深く行くと機械系の魔物も出てきそうですし仕方がないですね...」
「50キャルが有ったら突っ込んでも良いんだがな...」
「お金が無いですよ、一発何ドルするか」
そう言いつつまた煙草に火を付ける。
「お前さっきから煙草吸い過ぎだぞ」
そう言って私から煙草を奪い彼女が咥えた。
「はぁ...禁煙でもしましょうか」
そう言って残った白湯を外に捨てた。
ここは、地球が一度滅びかけた世界。
魔物と呼ばれる物が溢れたのは100年前。
世界の政府が陥落し、街には高い城壁や、バカでかい掘りを建造し、魔物から人々を食い止めたのは良い物の、食料や、物資が枯渇しもうだめだとなった時に新たな燃料を見つける。
それが魔石。
敵魔物から取れる物質だ。
その魔石は純粋なエネルギーだった。
ガソリンの代替えから兵器、はてまて扇風機にまで今は使われている。
何でも使えるエネルギーだ。
エネルギー効率が良く皆こぞって乱獲した。
それはもう凄まじく一次は敵の魔物が枯渇すると言われていた。
しかし、奴らもバカじゃなかった。
車の工場か、兵器工場か分からないが、金属を纏い始めた。
それらは四つ足から、人型、果ては兵器型と有り、細分化するとかなり種類が有った。
昔はデッドウルフと呼ばれ強かった魔物は今はネイキッドドッグと呼ばれ最弱の地位を確立している。
最弱と言っても武装していない人で有れば簡単に食い殺されるが撃てば死ぬ。
自然分娩に任せていた魔物は今は試験管から生まれる存在へと変わった。
まぁそう言った世界でだ、私と彼女は魔石を集める仕事、ハンターだ。
いや、流民と言った方が正解か。
街に正式に雇われているハンターは良い装備を持ちコンボイを組んで大量に魔石を持って帰るが、私達流民は、定住をせず、安全に狩れる物を狩れるだけ狩って狩りつくすと街を移動すると言った生活だ。
私には無いが、流民には流民の掟も有ってややこしいんだが、ほとんど動きっぱなしの生活だ。
そんな訳で私達は情報で静かなる荒野が激熱って聞いてきたんだが、居るのは少しのネイキッドとアーマーを持った美味しくない奴らだけだった。
「テントよーし、忘れ物なーし」
そう言って私は、オンボロのピックアップトラックに乗り込む。
「光学迷彩解くぞ」
運転席の彼女が言う。
彼女、彼女って、名前は無いのかと言われると有る。
彼女の名前はセイカ・アルノフ。
私の名前はサイトウ・カズキだ。
私の生まれは上流階級だったんだが、色々有って今は彼女...セイカに面倒を見てもらっている。
子供の頃は高いビルの上から下層の人々に痰を吐いて遊んでいて大人に成ったら下層の人に痰を吐かれる始末だ。
まぁ要するに屑だった訳だ。
話が変わったが、元に戻るとする。
「ピン立てても何の集団も居ないですね」
そう言いつつレーダーを見る。
「そんなものだ、まぁ魔物が居たらすぐに知らせろ」
「はいはーい」
そう言って私はレーダーを見る。
セイカは、巷で少し噂になるくらいのハンターだ。
銃を撃てば百発百中、刀を振らせれば、辺りは魔物の肉片が広がる。
でも知能が少し足りない。
いわゆる脳筋だ。
そう言ってもハンターのいろはは彼女に教えてもらった。
私はたいして強くも無く銃を撃てば弾が当たらず刀を振れば自分を切りそうになる。
切った張ったのハンター世界で私はすぐに潰れる運命だった。
まぁそこは私の運とメカニックの才能で雇ってもらっているんだ。
私の家は豪農で有名だった。
地下奥深くから天高く聳えるビルを丸まる機械農法になっており町一つの食料を賄える程の豪農。
そこに生まれた私は死ぬまでずっと楽して過ごせると思っていた。
しかし、事が起きた。
祖父が老衰で旅立つと共に馬鹿みたいに食料の値段を釣り上げた。
するとどうだ、祖父が死んで一年足らずでビルは下々の人たちに占拠された。
親父はビルの飾りの様に軒先に吊るされお袋は自害した。
私は何もしてなかったかと言うとそうでもない。
私はその時娼館で必死に腰を振っていた。
事が終わりラジオを付けるとビルは乗っ取られた後だった。
飲んでいた酒を思い切り吹き出し商売女にビンタされたのを今でも覚えている。
とりあえず、持っていた紙幣を全て渡しここに居た事を黙ってもらい着の身着のままバイクに跨って街を飛び出した。
ありがたい事に追っては無く近くと言っても数百キロ離れた町までは避難できた。
避難先には親戚が居り事を話すと激怒し、思いっきり殴られた。
二度と来るなと言われたが少なくはない現金を貰った。
宿に泊まって金を食う毎日を暫く続けたが収入が無いので目減りする一方。
いよいよ愛馬のバイクを売ろうかと思っているとセイカに出会った。
その時私は、娼館を探していた時だ。
セイカが車を整備していたのだ。
見ているとどうやらエンジンが故障したようだ。
その時のセイカの顔は怒りと悲しみに暮れていた。
両手をボンネットに着き項垂れている彼女、髪が汗で張り付き顔は赤くナーにクッカーを乗せ水を沸かす。
その間に便所に行き小便をしつつ煙草に火を付ける。
戻ったら沸いてるか確認しつつコーヒーの用意をしつつもう一本煙草に火を付ける。
湯が沸いたら出涸らしのコーヒーをセットしゆっくりと注ぐ。
注ぎ終えゆっくりと香りを嗅ぐもアメリカンの数倍薄いコーヒーからは香りも無く茶色い白湯の様な物で気分だけ楽しみつつゆっくりとカップを傾ける。
「うーんマンダム」
作り置きしていた小麦粉を練り焼いたもの自称パンを食べつつ地図を見る。
ぼーっと眺めているとごそごそと音が聞こえ誰かが来たようだ。
新しくコップを用意し白湯だけ居れる。
「やっと起きたか、今日の移動ルートはどうする?」
入って来たのは妙齢のご婦人もとい油の乗った女性と言った所か。
「何を考えてる? 喧嘩を売っているのか?」
怪訝な顔をしていたのだろう、謝りつつ白湯を渡す。
「助かる」
「白湯なら飲み放題だ、味のしないコーヒーとどっちがいい?」
「白湯で良いよ....」
そう言いつつ地図に指を刺す。
「そうだな...ガソリンももう少ししかないしな....ラジオから何か情報は有りましたか?」
「いいや、いつも通り避難所は満員って事と物資が無いからキャラバンは歓迎するって事しか言ってない」
「そうですか....」
そう言って地図を見る。
現在いる所は静かなる荒野って言われている所だ。
第六波隕石群衝突地帯ともいわれている。
辺りは大量の隕石で焦土と化し草すら生えない不毛地帯。
水は汚染され濾過しなければ、腹を下す。
良く言えば栄養豊富な水、悪く言えば汚水。
まぁ煮沸消毒したら味は悪いが腹を下さない。
地図を見つつ次の向かう所を決める。
「魔石の集まりが少なかったんで、戻りたくないんですが...仕方ないですね。
「ガス代、弾代、飯、水、...とんとんになりそうだな」
そう言って女が頭を抱える。
「これ以上深く行くと機械系の魔物も出てきそうですし仕方がないですね...」
「50キャルが有ったら突っ込んでも良いんだがな...」
「お金が無いですよ、一発何ドルするか」
そう言いつつまた煙草に火を付ける。
「お前さっきから煙草吸い過ぎだぞ」
そう言って私から煙草を奪い彼女が咥えた。
「はぁ...禁煙でもしましょうか」
そう言って残った白湯を外に捨てた。
ここは、地球が一度滅びかけた世界。
魔物と呼ばれる物が溢れたのは100年前。
世界の政府が陥落し、街には高い城壁や、バカでかい掘りを建造し、魔物から人々を食い止めたのは良い物の、食料や、物資が枯渇しもうだめだとなった時に新たな燃料を見つける。
それが魔石。
敵魔物から取れる物質だ。
その魔石は純粋なエネルギーだった。
ガソリンの代替えから兵器、はてまて扇風機にまで今は使われている。
何でも使えるエネルギーだ。
エネルギー効率が良く皆こぞって乱獲した。
それはもう凄まじく一次は敵の魔物が枯渇すると言われていた。
しかし、奴らもバカじゃなかった。
車の工場か、兵器工場か分からないが、金属を纏い始めた。
それらは四つ足から、人型、果ては兵器型と有り、細分化するとかなり種類が有った。
昔はデッドウルフと呼ばれ強かった魔物は今はネイキッドドッグと呼ばれ最弱の地位を確立している。
最弱と言っても武装していない人で有れば簡単に食い殺されるが撃てば死ぬ。
自然分娩に任せていた魔物は今は試験管から生まれる存在へと変わった。
まぁそう言った世界でだ、私と彼女は魔石を集める仕事、ハンターだ。
いや、流民と言った方が正解か。
街に正式に雇われているハンターは良い装備を持ちコンボイを組んで大量に魔石を持って帰るが、私達流民は、定住をせず、安全に狩れる物を狩れるだけ狩って狩りつくすと街を移動すると言った生活だ。
私には無いが、流民には流民の掟も有ってややこしいんだが、ほとんど動きっぱなしの生活だ。
そんな訳で私達は情報で静かなる荒野が激熱って聞いてきたんだが、居るのは少しのネイキッドとアーマーを持った美味しくない奴らだけだった。
「テントよーし、忘れ物なーし」
そう言って私は、オンボロのピックアップトラックに乗り込む。
「光学迷彩解くぞ」
運転席の彼女が言う。
彼女、彼女って、名前は無いのかと言われると有る。
彼女の名前はセイカ・アルノフ。
私の名前はサイトウ・カズキだ。
私の生まれは上流階級だったんだが、色々有って今は彼女...セイカに面倒を見てもらっている。
子供の頃は高いビルの上から下層の人々に痰を吐いて遊んでいて大人に成ったら下層の人に痰を吐かれる始末だ。
まぁ要するに屑だった訳だ。
話が変わったが、元に戻るとする。
「ピン立てても何の集団も居ないですね」
そう言いつつレーダーを見る。
「そんなものだ、まぁ魔物が居たらすぐに知らせろ」
「はいはーい」
そう言って私はレーダーを見る。
セイカは、巷で少し噂になるくらいのハンターだ。
銃を撃てば百発百中、刀を振らせれば、辺りは魔物の肉片が広がる。
でも知能が少し足りない。
いわゆる脳筋だ。
そう言ってもハンターのいろはは彼女に教えてもらった。
私はたいして強くも無く銃を撃てば弾が当たらず刀を振れば自分を切りそうになる。
切った張ったのハンター世界で私はすぐに潰れる運命だった。
まぁそこは私の運とメカニックの才能で雇ってもらっているんだ。
私の家は豪農で有名だった。
地下奥深くから天高く聳えるビルを丸まる機械農法になっており町一つの食料を賄える程の豪農。
そこに生まれた私は死ぬまでずっと楽して過ごせると思っていた。
しかし、事が起きた。
祖父が老衰で旅立つと共に馬鹿みたいに食料の値段を釣り上げた。
するとどうだ、祖父が死んで一年足らずでビルは下々の人たちに占拠された。
親父はビルの飾りの様に軒先に吊るされお袋は自害した。
私は何もしてなかったかと言うとそうでもない。
私はその時娼館で必死に腰を振っていた。
事が終わりラジオを付けるとビルは乗っ取られた後だった。
飲んでいた酒を思い切り吹き出し商売女にビンタされたのを今でも覚えている。
とりあえず、持っていた紙幣を全て渡しここに居た事を黙ってもらい着の身着のままバイクに跨って街を飛び出した。
ありがたい事に追っては無く近くと言っても数百キロ離れた町までは避難できた。
避難先には親戚が居り事を話すと激怒し、思いっきり殴られた。
二度と来るなと言われたが少なくはない現金を貰った。
宿に泊まって金を食う毎日を暫く続けたが収入が無いので目減りする一方。
いよいよ愛馬のバイクを売ろうかと思っているとセイカに出会った。
その時私は、娼館を探していた時だ。
セイカが車を整備していたのだ。
見ているとどうやらエンジンが故障したようだ。
その時のセイカの顔は怒りと悲しみに暮れていた。
両手をボンネットに着き項垂れている彼女、髪が汗で張り付き顔は赤く上気していた。
ツナギの上を脱ぎビキニだけになった彼女の胸は薄い胸筋の上に乗り話で聞いた事が有る
ロケット型と言われるものだろうと直ぐ様直感した。
しかし、いたるところに見える傷跡は彼女がカタギの人ではない事を物語っていた。
私はあぶく銭でレストアを趣味としていた。
工具は無いが知能は有る。
って事で彼女に俺はゆっくりと近づいた。
「HEY彼女! 大変そうだね、僕にも見せてくれない?」
そう言って近づくとボコボコに殴られた。
彼女の癪に障ったのだろう、骨が折れたかと思った。
しかし、彼女は美しい、何としてでもお近づきになりたい。
私は、別のベクトルから攻めた。
「イタタ...それエンジンオーバーホール必要ですよ、後ラジエター逝ってますねすごい熱気です」
ボンネットの中からは無理やりエンジンを掛けようとしたのだろう焦げ臭い臭いに地面は緑の液体で濡れ、エンジンからはすさまじい熱気が漂ってきた。
「チッ...足止めか...」
「治すの手伝うんで一発どうですか?」
またボコボコに殴らたが我慢する。
「分かりました! すみません! 殴らないで!」
ある程度殴ったら怒りも収まったのだろう彼女は落ち着きを取り戻した。
「で、治せるのか?」
「そうですね...此奴と同じエンジンが有れば良いんですが....」
見た所よくある大衆車だ、部品どりで何とかなりそうだ。
「細かい値段までは分かりませんが、ジャンクヤードに行けば有ると思いますよ」
「必要なのは何だ?」
「そうですね...あなたぁぁぁじゃない! ええっとラジエター一式とラジエター液この際水でも可! あとエンジン割らないと動とも! 痛い痛い痛い!」
耳を抓られ叫ぶ。
「そうか...他には?」
「エンジンオイルは絶対必要! もうやめて!」
そう言うと手を離してくれた。
耳が千切れるかと思った。
「治せると言ったな、ジャンクヤードに付いてこい」
「えぇ...」
私はその時諦めようと思っていたが彼女が固く拳を握ったのであきらめた。
「ついて行きます! 顔だけはやめて!」
そう言うと彼女は手を出した。
「セイカだ、報酬は払う」
「からd..っじゃなくて、正規のエンジニアじゃないんでタダで良いですよ」
私はまだ世間知らずだった、何せその頃はまだ子供だった。