表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オレをスキ過ぎる姉達がマジで怖いんですが!!?  作者: 低脳イルカ
ブルガルド王国行脚編 ドーマ
94/97

八章 ❸

オレはマリーと王都の東へと向かった。


ここでもいくつかの小さな町や村を通り、二日で東の街ドーマに辿り着いた。


聞いたところによると、ドーマの街はいい狩人ハンターが揃っていると聞いた。


余りやることはないのかもしれない。


ブラドとヒルデは幼獣化しているので、何も言われず街に入り軽くぶらついてハンターズギルドへ足を向けた。


ルーノのハンターズギルドと作りは似ているようだ。


受付の女性に声をかける。


「すみません。ギルドマスターにお会いしたいんですが…」


「本日はどの様な御用向きですか?」


「ブルガルド王の勅命で、各街のハンターズギルドを回っているんですけど…」


「あっ、レン様で御座いますか?」


「はい、そうです」


「では直ぐにご案内いたします…「君がレン君か!」


「ギルマス!」


「いや、街に面白い気配が入ったのを確認して追跡してたんだ」


背は俺より頭一つ分低く、黒で装備を統一している。


どっちかというと綺麗系な感じではあるのだが、背が低いのとツインテールにしているためやや可愛く見える。


「そんな事が…あっ。失礼しました。レン=ミングルと申します。こっちは弟子のマリアです」


「マリアです!」


「はははっ!元気がいいね。けど、弟子を連れているとは聞いてなかったけど?」


「ルーノの街で弟子になりました!」


「へぇ〜じゃぁルーノの狩人ハンターなのかなぁ?」


「はい」


「面白いね〜。せっかくうちに来たんだし、ちょっと手合わせしようか?実力を知っておきたいんだ」


「はい。けれど相手は誰がやるんですか?」


「私だよ?」


「でも…魔術師ですよね」


「あぁ。そうだよ?」


…一対一だと魔術師は不利だ。


けど…『聞いていた』って言ってたよね。


デュランさんの時もそうだったけど、こっちの情報はある程度渡っているはず。


それなのに試合しあうということは…。


「分かりました」


魔術師は、高ランクになれば成るほど接近戦を忌避する。


おそらく何らかの手札を持っているはず。


こっちの手札は見られてるのに…。


困ったな…。


◆◇◆◇◆


地下一階の練武場に着くと、既に数人が汗を流していた。


そこに降りてきたギルマスとオレを見ると、ニヤニヤしながら場を開けて観戦場へ移動した。


「始まる前に…えい!」


杖を振り翳すと、練武場の四隅の水晶体が淡く光り輝く。


「さぁ、これで準備万端だよ?」


そう言って、木剣を手渡してくる。


「有難うございます」


受け取って多目に距離を取る。


「では…。はっ!」


飛燕を飛ばす。一太刀だけじゃない、一息に4回程振った。


絶対に何かあるはずだ。


「はっ!」


ギルマスは気合だけで魔術障壁を張った。


(無詠唱!成る程!!)


じゃぁ…


「はぁー!」


特大の飛燕を三つ、時間差で叩き込む。


そして最後の一つに追随しながらタメを作る。


三発目を防ぎ切り、脆くなった障壁を横薙ぎで叩き割ろうとした瞬間。


思いっきり剣が弾かれ、剣に身体ごと持っていかれた。


(こっ…これは!?)


「おやおや?もう気がついたのかい?」


俺は着地してギルマスを見る。


「名前は分からないですけど…名付けるなら反障壁ですかね」


「ふーん…。たったこれだけで見抜くなんてやるじゃないか」


「そして、無詠唱…。これじゃぁ一階の狩人ハンターでは吹っ飛ばされてお終いですね…」


「それで?終わりにするかい?」


「もうちょっと粘ってみます」


「いいね。若者はそうでなくちゃ。じゃぁ、こっちからいかせてもらおうかな?」


(はっ?)


反障壁を盾に突っ込んできた。


(考えさせない気だな?)


回避しながら、符を取り出し魔素を注ぎ込む。


雷気が収束して弾ける。


「ん?」


ギルマスは魔素を収束した避雷針で雷を撃ち落とす。


(そんなことも出来るのか…)


「君は…剣士じゃなかったのかな?」


「奥の手です」


「ふーん」


(今…反障壁で防がれなかった?)


どよどよと、いつのまにか埋まった観戦場から騒めきが聞こえている。


(練気剣+雷気!)


剣を通して身体中に雷気を纏う。


「はは〜。それがゼオ譲りの技というわけかい?」


符を使って雷気を纏う。これなら、雷気使いと思われる筈…。


そして勢いをつけて、高速の斬撃波に雷気を纏わせて放ちまくる。


今度は、魔素をいくつもの蝿叩きに見立てて撃ち落とす。


(純粋な魔術攻撃でないと防がれるのか?)


そうするとオレには部が悪い。


けれど、ずっとあの状態を維持し続けるのも難しいだろう。


ザスッ


オレは木剣を地に突き刺す。


(雷気…)


バチッ…バチバチッ…バチバチバチッ!


「へぇ…やるじゃないか…。そっちの素養もあるのかな?」


雷気だけで剣を構成し、握りしめる。


(初めてだけどな)


ぅおおおぉぉぉ!?


観客は驚きまくっている。


「行きます。ギア・ファースト」


高速状態で斬りかかる。


かたやギルマスは大気中の魔素を操って刃を作成し、こちらに一撃を入れようとしてくる。


しかも的確にこちらを捉え、追尾もしてくる。


「ギア・セカンド」


スピードを上げる。


振り切って、一太刀入れようとする。


それに対して、魔素の刃を大量に作成して手数で対応される。


「はい!そこ迄です!!」


拡声魔導機を片手に眼鏡の女性が立っている。


◆◇◆◇◆


「あーなーたーはー!何でもかんでも試そうとしない!!」


「えー」


「えーっじゃないでしょう!?折角来て頂いているのだし、あの件も含めて何か難しそうなものを依頼して下さい!」


「そーすると、うちの狩人ハンターの経験にならないじゃん」


「別に問題ないでしょう?、自分が息抜きしたいからって強引に手合せに誘ったりしない!」


「だって〜」


「もー。あ、失礼しました。私、ギルマスの補佐をしています。エレナと申します」


エレナさんは俺よりほんの少し背が高く、出るとこは出て、引っ込む所は引っ込んでいて、ザ・女性と言った感じだ。


「あ、どうも初めましてレン=ミングルです」


「私はマリアです」


「はい、宜しくお願いします」


「で、このバカマスがまたふっかけたんでしょう?」


「えっと…実力を見たいって…」


「それがコイツの手口なんです!」


「いいじゃん…」


「あ゛?」


「何でもないですぅ〜」


「あーそういう態度取るんですかぁ?次やったら…補佐辞めちゃおうかしら…?」


「い…いや……」


何だ?何かおかしい。


「ん〜何かしら?聞こえないわ?」


「ご…御免なさい…」


「は〜ん?」


「御免なさい!」


「もっと真心を込めて!」


「ずびばぜんでじだぁ〜ごべんなざ〜い〜」


ぅわ…ギルマスがサブマスに土下座してる…。


「いいでしょう…レンさん。今日の所はこんなところで勘弁して貰えないかしら?」


「あっはい。全然問題ないです。っと言うか勉強になりました…」


「ほら〜」


「伏せ!」


バチッ!


鞭がしなり、地面を叩く。観戦場からヒッっと言う声や、あ〜っと言う声が聞こえてくる。


「ひゃいっ!」


「レンさん…。駄犬はね、甘やかしてはいけないの?お分かりですか?」


「あーはい。肝に命じました」


「いいでしょう…では執務室へどうぞ。そこにあって頂きたい狩人ハンターを呼んでおりますので」


◆◇◆◇◆


「でも、レンさんは雷気まで自由に扱えるのですね?流石ゼオ様の…いえ、勇者の『ギア』を会得された方…」


「ははは…」


(死ぬかと思ったけどね?)


地下の練武場から二階の執務室に上がり、紅茶を頂いている。


コンコン。


「オリオンズ・ベルト来ました」


「あら、来たみたいね?」


「入っていいぞ」


(三人か…魔術師、レンジャー、盾役かな?」


「みんな此方が…


「オレはレン=ミングルで、こっちはマリアです」


「マリアです!よっ…宜しくお願いしましゅ!」


…噛みおった…。


「で…では僕から…」


ん、スルーしてくれた。いい人だ。


「僕はマルク。オリオンズ・ベルトのリーダーをしてます。宜しくお願いします」


「俺はユーゴ、このチームでレンジャーをやっています」


「わ…私はガーダーをやっています。レナです」


(ん?女の子がガーダー?スキルか?)


俺が目を見張ったのを読んで、マルクが口を出した。


「レンさんの仰りたい事は分かります…」


マルクが何か悔しそうな顔をしている。


「特に突っ込む事はないよ。で、何をやれば良いんですか?」


オレはエレナさんの方を向いた。


「この子達に稽古…と言うか、手解きをして欲しいのです」


「手解き?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ