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オレをスキ過ぎる姉達がマジで怖いんですが!!?  作者: 低脳イルカ
ブルガルド王国行脚編 ルーノ編
83/97

七章 11

今日からちょっとだけゲームにハマるので更新遅くなります。

 バン!


 思いっきりドアが開く。


「ダン!!」


「どうした!?」


「魔物が…魔物が街をぐるっと包囲してやがる…」


「あいつの読み通りか…だからこれだけの人数を街の防衛に回したんだな…」


「なに、問題ない。ギルマス達が戻るまで俺らで死守すればいいだけの話だ」


「数が…数が半端じゃねぇんだ!!」


「どれだけいるんだ?」


「せ、千は下らねぇ…」


「千…だと…?見間違いじゃないのか?」


「馬鹿野郎!こんな時に冗談言うかよ!?」


「すまん、悪かった。だけどな、千だろうが万だろうがやらなきゃならん。ギルマスに預かったからな」


「うっ…それはそうだが……」


「それに、千という事は一方位毎に二百五十程度。相当ランクの高いモンスターがいなければ、一方位はうちのパーティーだけで何とかなる。他をみんなで埋めてくれればいい」


 ◆◇◆◇◆


 ハンターズギルド・ルーノ支部は、パーティー毎の狩人ハンターの熟練度が極めて高い。


 それは一重にギルマス・デュランの『扱き』と『育成』プログラムのお陰だ。


 更に一月に二・三回は押し寄せるモンスターの軽い襲撃の所為で、『作戦』に入った場合の個々の意識を、個から駒へ移行させることがスムーズに出来ていた。


 今回もダンが最前線に立ちながら、街の衛兵と連携を行う事で当初は乗り切っていた。


「ぐっ」


「ダン!前に出過ぎだ!!」


「しかし!コイツを倒さないと!!」


「落ち着け!お前が焦ってどうする!」


「ちっぃぃぃ!」


 ダンは焦っていた。一体一体なら問題ない。集団でもデュラン直伝の槍術を駆使して切り抜ける。なら、アンデッドでは?


 最初は『アンデッドが混じってるな』程度しか思っていなかった。


 しかし、新たに倒したモンスターまでアンデッド化し始めるとそうはいかなかった。


 つまり、戦う相手の規模が膨らむのだ。最初の戦力はもうあてにならない。少しづつ少しづつ膨らむ。


 しかも、アンデッドには炎か光、スキル・ターンアッデッドで還さないと復活する。


 光の属性を操る職業クラスは限られている。だから、使える手が極端に限られてくる。


 直ぐに、門の上から矢で応援する衛兵達に火矢での攻撃を支持したが、そんな都合よく火矢の準備もなく、ストックは早々に切れた。


 そうすると、切り札は三等星サード以降で火属性の前衛職か、魔術師や法術師でチビチビと削っていくしかない。耐久戦だ。


 当初、目の前の二百五十を斬り払い、早い段階で応援に行く予定だった。

 しかし、もうそんな考えはもう通じない。


 どうやら、相手はこのルーノを分析していたらしい。


 属性の偏りを見抜いている。ギルマス・デュランは土の属性だ。


 二つ名に森と入っているから木属性の風か雷と勘違いされやすい。


 けれど『森槍』は土を自在に操りながら、随所に剣気を発生させ射抜く技だ。


 受けた者はまるで、森の中で八方から攻撃を受けている感覚に陥るので『森槍』の二つ名がついたのだ。


 そして、それに憧れるものが多い為、自然と前衛職に土の属性が多くなる。


 結構ポピュラーな属性の火が、数を減らしているのだ。


 つまり、堅固に防衛することはできるが、アンデッドとは格段に相性が悪い。


 更には魔術師や法術師の魔素許容量キャパシティにも限界がある。


 これは、落ちる。


 いくらギルマスが戻って来ても、戦況を引っ繰り返す事など不可能だ…。


 ドン!ドドドドドドドドドドド!!


 誰だ?振るった武器の衝撃波が、大地毎アンデッドを吹き飛ばして行く。更に炎が絡まる。なんて豪快な技なんだ…。


「あーレンのやつ…人使い荒くなって来やがった…誰に似たんだかなー」


 誰だ…。こんな負け戦に意気揚々と戦えるのは…。


「おい、ガキ…。ブルってんじゃねーぞ?もっと気合い入れな!!」


 あの…大剣…真っ赤にもえる髪……。


 全身が戦う為に生まれたようなしなやかな筋肉。


 けれど、美しい。


「闘…神……?」


「あーアタシをそういうやつもいるなー。ふっ…ヴェールってんだ宜しくな?大将」


 ◆◇◆◇◆


「さぁ行くぜ?」


 真紅を纏う大剣が唸りを上げる。


 いいね。今日も愛剣ヴィヘイヴィアは燃えてやがる。


 技なんてもんは、この暴力の前に容易に屈する。レンがこの頃いい線いってやがるがまだまだだ。


 さぁ、ヴィヘイヴィアの餌食になりやがれ!


「ふん!!」


 軽く一薙する。すると炎の斬撃が飛んで行く。


 着弾とともに、火柱が上がる。


「おい!ここはアタシ一人で相手してやる!あんたは他所を手伝って来な!!」


 この、セカンドらしきパーティーは、アタシの圧倒的なまでの破壊力に打ち震えていた。


 全く…この程度でびびってどうすんだ。確かに、今回アタシとアンデッドの相性は最高だ。


 けれど、自分の属性と最悪な敵でさえ一定の戦果を挙げ、壊滅させることができなければ…その手段を持っていなければ二等星セカンドとしては不十分だ。


 後でデュランはお仕置きかな〜。


 ふふっ…レンならどうやり合うかな?


 あいつ、光と闇の精霊と契約してるし、従魔も同じく光と闇の属性持ちだ。


 自身も光と闇の属性強化使えるし、装備もミョルニルの槌の一級品でアタシ直伝の技もある。あと、なんだか分からん奥の手まである…。


 なんだ…。あいつがいればこの状況終わらせれんじゃねーか?


 まぁいい。


「おい…返事!!聞いてんのかぁ!?」


「は、はい!」


「なら行け!!」


 小僧とそのパーティーは直ぐに持ち場を移動した。


「さて…こんな奴らアタシと相棒の目じゃねぇっての…。


 けど、制限武具アームズも使えねぇし…。手間だな…」


 確かにまだ百は残っていやがる。ん〜〜〜よし、あれを使おう!


 一歩引く様に体を半身にして、大剣の切っ先をアンデッドの群れに向ける。


「竜剣術…」


 アタシの闘気を愛剣に吸わせて行く。それに呼応して、アタシの愛剣に炎が迸る。


「竜の吐息」


 炎が、溢れる。


 剣を中心に、直径十メートル程の円柱が高速で伸びる。それは、アンデッドの集団を易々と貫く。まぁ当たり前だ。


 そして、右から左、左から右を二往復すると…炭しか残らなかった。


「ふぅ…これで一安心かぁ。


 あいつらは時計回りで行ったから、アタシは逆で行くか」


 ◆◇◆◇◆


「では、直ぐにでもここを破壊してルーノに戻ります」


「分かった。そうしよう」


「マリー繰り返すけど、所定の位置についたら直ぐに斬空符で破壊してくれ」


「はい!」


「その後の大規模な爆発は、金剛符を中程度二回連続で使えば楽に防げるはずだ。


 そして、エンダーさんは魔力障壁。カフマンさんは聖障壁を張ってください。これは念のためです」


「「分かった」」


「これ以上のトラップはここにには無いと思うんですが、結晶魔穴破壊に参加していない方は周囲の警戒を行なって、マリー、エンダーさん、カフマンさんの護衛をお願いします」


「ギルマスも師匠も一人で大丈夫何ですか?」


「あぁ、俺達は技を放った後、全力で逃げる」


 デュランさんはさらっと答え、俺は頷く。


 そもそも油断していた為、色んな意味で後手に回ってしまっていた。


 よくよく考えれば、俺一人なら『ギア』を全力で離脱に使っていれば、あの状態からでも魔素爆発から回避できたのだ。


 破壊の直後に全力で逃走するなら、何事もなく離脱出来る。


 ブラドを破壊に同行させたのが…あ、今度試してみたい事が頭に浮かんだ。


 上手く行けば、とんでもない事になりそうだ。


「それでは破壊します」


「エンダーさん。合図お願いします」


「分かったわ」

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