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オレをスキ過ぎる姉達がマジで怖いんですが!!?  作者: 低脳イルカ
ブルガルド王国行脚編 旅立ち編
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六章 ❽ ブルガルド城と謁見

遅くなりました!御免なさい!!

翌日、城へと召集がかかった。


またも香油を炊いてある風呂場での入浴など、身なりを整え王の間に入った。


すると前回と同じ、玉座に王様、隣にファティナさんが、少し下の位置にドレファンさんが立っている。


俺はこれも前回と同じ様に、頭を垂れて片膝をついた。


王様が肩肘をついて、此方を呆れ顔で見つめながらゆっくりと口を開く。


「レンよ、お前に問う」


「はい」


「お前は何がしたい?」


「……」


どう言う事だ?何かおかしな事をしたっけな?


「先ずは、薬草を…」


「一つに絞れ」


「はっ?」


「ドレファン」


王様は、ドレファンさんをチラリと見て説明を促す。


「はっ。


ではレン君、早速だけど君のやっている事は、君一人でやるべきことではないんだ」


「え?」


「そして、我々王国としては君でしかやれない事をやって欲しいんだ」


「それは…」


「君の様に多才な人間だと、よく陥ってしまうんだけど、我が王国は一人で回っていないんだよ」


「はい。それは…」


「最後まで言わせてほしい。


分かっているのかもしれないが、分かってないんだよ。君は。


私達はレン君に王国を一周してきて欲しいんだ。


そして、そう言ったはずだ。


確かに、薬師ギルドにちょっと手を貸すぐらいのことは、あるかもしれないとは思っていたんだけどね?


まさか、薬草栽培の下地を終えてしまうとは思っても見なかったんだ。


このまま行けば、薬丸の量産体制は今月内には何とかなってしまうかもしれない。


けれど、我が国の急務、君にお願いしたい事は先にも話した通り、王国内を一周してきて欲しい事なんだ。


そんなに大きい国じゃないし、君にはフェンリルクラスの魔獣もついているらしいから、あっという間に終わるはずさ」


「はい」


「少しづつで良いんだよ。君は若いって言うくらいに若い、のんびり回ると良いんだ」


「しかしそれでは…」


「ん?」


「いえ…」


「取り敢えずだ、レーテの村や、昨日の君の案などはこちらで預かる。


先ずは軽く王国を一周してきてくれないかい?」


「ドレファンさん、質問があります」


「ん?」


「何故そんなに王国を一周しなくてはならないのでしょうか?」


「まぁ、単純な話なんだが…他の場所では未だに、魔族軍との戦線が一進一退しているのさ」


「えぇ!?」


「だからまだ四等星フォース以上の冒険者はムンティスに戻ってきていないだろ?」


「確かにそう言われてみると…でも一昨日、流れの狩人ハンターが来てましたよ?」


「その件か…報告は上がってるよ、『流れて』きたんじゃなく『逃げて』来たのさ。


「そんなまさか!三等星サードですよ!?」


「そのまさかなのさ、王国の危機だと言うのにね…でも最前線で戦わされっぱなしだとそう思うのかもしれない」


「どうすれば…」


「報酬を一割程あげて入るものの、どうしようもないねぇ…こればっかりは…」


「しかし、偶々こちらに戻ってきていた勇者の直系や闘神、精霊砲がいるので南の…ムンティスの守りは万全だ。


東、西、北の街に取り付いている魔物たちを、新生の二等星セカンドレン君が蹴散らしてきてほしいのさ。


ま、二等星セカンドと言っても、一等星ファーストに匹敵すると、ゼオが言ってたしね」


「確かにあの武具が有れば…」


「ん?通常武具は出来上がったのかい?」


「三日前に…試運転も兼ねて一昨日着用しました」


「それでどんな具合だったんだい?」


「はっきり言いまして、あれを着て良ければ魔物の大群と戦っても良い気がしています」


「ほぉ…そんなにか…。


面白い。今度一度見せてくれ」


王様は鎧に興味を持たれた様だ。


「もし良ければ今すぐにでも」


「ほぅ?では頼む」


「はっ!」


スッと立って、目の前に腕をクロスさせる。


そして息を吐き出す様に手を広げる。


「ハッ!」


一陣の風が巻き起こり、面まで装着している俺がそこに居た。


三人共何が起こったのか驚いたが、俺が面と兜を外すと感嘆の声を漏らした。


「ほぉ…勇ましいな…。


しかし、何というか威圧感は感じるがそうでもないな…」


「はい。では今から軽く力を込めます」


「うむ。やって見せよ」


鎧の隅々まで気を送り込んで見た。


王の間に充満する威圧感。


「ちょっ!レン君!ストップ!!」


そんなに力を入れなくてもOKだよ!」


「いや、これまだ一割位ですよ?」


「ぶはっ…これでか…」


王様もファティナさんも流石に顔が青い。


「となると、レン君はいつもあれ以上のプレッシャーの中で戦っているのかい?」


此方がプレッシャーを出すのは、相手にも威圧を与えて少しでも迷いや萎縮を生み出すためだ。


うちの中の人ほどのレベルになればプレッシャーを受け流す事もできるのかもしれない。


そうすれば違ういただきが見えるのかもしれない。


「はい。でももう慣れました。


それに小さい頃から、姉達との稽古の時プレッシャーかけられてましたから…」


「成る程…闘神のプレッシャーをか…それは…」


王様の頬を冷や汗が伝う。


「ひどい時なんか、プレッシャーに慣れる訓練だって言って、失神ギリギリのプレッシャーをかけられるんです。


それから三分耐えて、三分休んでを十セットです。


慣れてきたらプレッシャーを調整して、その上のプレッシャーをかけて来ますから…」


「何と過酷な…おぉ!これはすまん」


「いえ…あの時は我が姉たちながら魔神に見えました」


「そ、そうだろうね…」


ドレファンさんの顔が引きつっている。


「お陰様で魔獣のプレッシャーには何とか耐性がつきましたけど、私が可愛がっていたノラ猫は見かけなくなりました…」


「はっはっはっ!それは災難であったな!」


急に砕けた話を飛び込ませたから場が和んだ。


直ぐに、装備も解いた。


「しかし、器用ですね?それはどこにしまっているんですか?」


ファティナさんも興味津々だ。


「あ、あーえっと、この頃ギルドで流行っているんです。


カードに装備を仕舞うシステム何ですけど、それを解析して自分用に作ったんです。


私の術式はギルドの物とはちょっと違っていまして、出すと同時に装備出来る様にしています」


「ん?それって…」


「はい。元は姉達がコレの改良を、ハンターズギルドのシステム開発部門に投げてたんです。


昔のカード格納は、単純に格納するだけだったですから。


で、その話を私が聞いて、中の人の一人に火がついちゃったんですね。


其処からは徹夜でしたよ」


あの時は苦労したなぁ…


「むっ?中の人とは?」


王様は興味津々だ。


「私が、お応えしましょう。


彼の精神には、別の三体の精神が宿っているようなのです」


「なんと面妖な…」


「私は孤児なので、あまり小さい時のことは分かりません」


「!!…そうか…しかし、それならば良き姉に恵まれたな」


「はい」


「それならレン様?家名がありますけどそれは?」


ファティナさんが不思議そうに首をかしげる。


大体、家名を持つのは一部の貴族や王族が殆どだ。


「混ざり物って意味です」


「成る程ね…。


でもそれじゃぁ混血種ミックスって事なのかい?」


ミックス。


それは三皇のうち、人やそれ以外の何かとの間に生まれ、尋常ならざる力を引き出す者をこれに当てはめる。


他に、超越者スーパー純血種ピュアがあり、前者はギルマス、後者は古エルフ(エンシェントエルフ)のミラ姉さんや真竜人(グランドラゴニュート)のヴェール姉さん、勇者の直系たるセリア姉さんが当たる。


超越者スーパーは、血によって顕現せず、突然変異や恩寵を受けしもの、単純な鍛錬などでこれに至る。


純血種ピュアは、純粋な血の系譜によって現れる。


「どうなんでしょう?普通のヒューマンなので混血種ミックスには当たらないのかなと…」


「まぁ、確かにそうだね。


森の民(エルフ)地の民(ドワーフ)竜人ドラゴニュート獣人ビーストっぽくは無いね。


最初、超越者スーパーなのかなと思ってたけど…ん〜第四のカテゴリーになるのかな?


「そんなものはどうでも良かろう」


国王が脱線を遮る。


「レンよ。出来れば明日にでもムンティスを立ち、依頼をこなして欲しい。


我が国の民が今尚苦しんでおるのだ。


詳しく事情を話さなかった此方の落ち度であるのは分かっているが、事態をこのままには出来ん。


すまぬが従ってくれ」


言葉が重い。


俺はこのブルガルド王国国民であり、聖戦士候補生だ。


然も王国には制限武具アームズ製作費も肩代わりしてもらっている。


「分かりました!それでは今夜にでも立ちます!」


俺の声が王の間に力強く響いた。

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