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オレをスキ過ぎる姉達がマジで怖いんですが!!?  作者: 低脳イルカ
緊急クエスト編
48/97

四章 24 ハンターズギルドと打上げ

四章 最終話です。(長かった…)

「はい」


「おいおいおい!」

「はっ?」

「ちょっ!?」

「「「ええぇっ!!?」」」


「レン!貴方なに考えてるのよ!?」


「えっ?」


「貴方死にかけたばっかりでしょ!!?」


「うっ…うん。でも…」

「でも何よ!!」


「今、頗る調子が良いんだなこれが」


「はっ…。


 はぁ〜〜〜〜〜。


 もう良いわ、やんなさいよ…」


 ミラは脱力した。


「いいのぉ〜?ミラっち〜?」


「あぁ?何?『ミラっち』ってぇ?」


「ひっ!ミ…ミラ姉さん…」


 上目遣いで誤魔化している。


「まぁ…お前が良いならそれでもいいけど?


 でもな?怪しくなったらソッコーで停めるぞ?」


 ヴェール姉さんは、

 自分の前髪を掬い上げながら片目を瞑る。


「うん。有難うミラ姉さん。ヴェール姉さん。」


 そしてヴェール姉さんは、俺の頭をわしゃわしゃする。


「私だってぇ〜心配してる〜」


「うん。分かってる。セリア姉さん。」


 全く気のいい姉さん達だ。


「「「ししょー!!!」」」


「師匠の勇姿!とくと拝見させて頂きます!」

「師匠…今日二度目何ですか…?」

「死んじゃやだーーー!!」


「オィ…お前達…帰ったらグリグリな?」


「「「ヒィィィィッ!!?」」」


 勝手に人を殺そうとしてやがる…。


 まぁ、昨日の段階でコテンパだし、

 最初から全力で行かせてもらいますか!!


「ふふふっ」

「くっくっく」


 ほら、ファティナさんやマクレイルさんにまで

 笑われたじゃないか。


「じゃぁ、行こうか?」


「はい」


 いつも以上にキリッとしたギルマスだ。


 そして、この試合は緊急クエスト、防衛戦、追撃戦の

 締めとなる余興としてハンターズギルドを駆け抜けた。


 ◆◇◆◇◆◇◆


「さて、用意はいいかな?」


「はい」


「じゃぁ審判はヴェールさん。頼むよ」


「あぁ、分かった」


 ヴェール姉さんは二人の前を通って振り返る。


 そして今、練武場の観客席には今回緊急クエストに参加した

 全ハンター、王国騎士団、騒ぎを聞きつけた野次馬が満たしている。


「それでは今から、ギルドマスターゼオとハンターレンの試合を始める!


 勝負は無制限一本勝負!


 構え!!……始め!!!」


 俺もギルマスも一気に間合いを詰める。


 カン!


 小気味いい試合用の木刀の音がする。


 カン!

 カン!

 カン!

 グァン!

 グァン!

 グァン!

 ガン!

 ガン!

 ガン!

 ガァン!

 ガァン!

 ガァン!


 どんどん硬質な音に置き換わっていく。

 小手調べだ。


 打ち合いながらギルマスが口を開く。


「レン君。おさらいから行くよ?


『ギア・ファースト』」


 来た。


 と言っても、このぐらいは止まって見える。


 ガァン!

 ガァン!

 ガァン!

 ガァァァン!


「ふむ…止まってるね?」


 バレてる。


 このファーストでさえ、既に野次馬は目で追えていない。


「じゃぁ…段飛ばしでサードに行こうか。


『ギア・サード』」


 ガァガァガァガァァァン!!」


 音が重なり始める。


 そして、この段階で王国騎士団。ハンター達も脱落する。


 ただし、ここで脱落するハンターはまだ見込みがある方だ。そもそも目で追える事と受け止める事は全然違う事だからだ。


 因みにモーラはセカンド、ルイとゾッドはこのサードの時点で厳しい。


「ふぅ…。全く…たった一日でどうしてここまで来ちゃうのかなぁ…自信なくしちゃうなぁ…」


 一度ギアを解いて評価を述べる。


「この時点で既に君は三等星『サード』の資格を得ているけど…まだ続けるかい?」


「勿論です」


「ま、そうだよね。そうこなくっちゃね」


 もう、観客席からは何も聞こえない。


 声を発するくらいなら一瞬でもその剣技を目にしたいからだ。


「行くよ?『ギア・フォース』」


 ガガァガァガガァガァァン!!」


 所々音が被る。


 ゾッドは辛うじて捉えているがルイは脱落した。


 観客は手元だけでなく身体までもが捉えきれなくなっている。


もう、その世界の速さだ。


 しかし、俺はそれを捌く。


 でもいい加減こっちもいっぱいいっぱいだ。


 もうそろそろ良いかな〜?


 ひっ!殺気!!?


 目はギルマスを追いながら、殺気の元を探…さなくても大丈夫でした。


 一瞬逡巡したのは、殺気が三方向から飛んでるからでした。


 恐らく根回しして、手加減するのを止めるつもりなのだろう…。


 全く…何て姉達だ……。


 じゃぁ、こっちもギアを上げるしかない。


 と、言っても一速しか上げれないけど…


 でも、その一速はいきなり最高速だ。


魂魄合一こんぱくごういつ!』


 声には出さず、頭の中で叫ぶ。


 練武場中に広がる、爆発的で暴力的なまでの濃密な気配。


 この時点で観客のうちの何人かは失神。


 殆どの観客がガタガタと痙攣に近い震えが体を襲う。


 王国騎士団、下位狩人ハンターでも、軽い震えが体のうちから湧き上がる。


 中級狩人ハンターは鳥肌が立ち始める。


 まぁ最高速と言えど、ピンキリはあるのでギリギリキリに合わせている。


 ギルマスがニコッと微笑む。


「『ギア・シックス』」


 段飛ばしかよ!


 でも!追いつける!!


 練武場中に暴風が吹き荒れそうになったのを、ミラ姉さんが風の精霊結界で食い止める。


 もはや、人ならざる領域という事だ。


 ギギギィィン!!!


 打ち合う音が重なり過ぎて、反響のように聞こえる。


 段々とこの速さにも慣れてきた。


 と言うより、此方の力を少しづつ解放しているのだが…


 最早、この領域について来られるのは聖戦士のみとなった。


 その上で、ギルマスはニコリと笑う。


 いや、アレは笑っているのか!?


 背筋が凍るようなソレは、やっと全開を使うことの出来る喜びを表しているようだった。


「一度は、諦め掛けていたんだけど…


 何だろうね?今なら出来る気がするんだ。


 ちゃんと受け止めてね?


「『ギア・セブン』」


 既に今迄のような、力の解放による圧力は感じない。


 逆にその圧力さえ、その身に封じ込めて力に変換しているそんな印象だ。


 ヴェール姉さん、セリア姉さんも結界を作っている。


『とことんやれ』と、言うことなんだろう。


 全く、なんて姉達だ。容赦がない。


『今ならやれるかの?共に唱えよ…』


『『まどか』』


 自分に落ちた雫が、真円の波紋となって一帯を埋め尽くす。


 そんなイメージだ。


「「「「「「「!?」」」」」」」


 ギルマスも姉さん達も、ここにいる全ての人が目を見張る。


 何故なら俺は、対照的に目を瞑ったからだ。


 ギルマスは直ぐに立て直す。


 一瞬の十分の一の迷いでも、ギルマスの秘奥義は成功しないのだろう。


 ぴ

 ドン!!!!!


 二人共、立ち位置から動いていない。


 いや、動いたのだ。


 けれど、そう見えただけだ。


 音だけが動くそんな世界。


 コレが、『ギア・セブン』の世界。


 …。


 ……。


 ………。


「ぷはぁ〜。コレでお終い。


 いやー久し振りに出しきったー」


 ギルマスは清々しい顔をしてる。


「ハァーフゥーーー、ハァーフゥーーー」


 こっちはギリギリいっぱいだ。


 片膝をついて肩で息をしている。


「「「ししょー!!凄かったですぅ!!!」」」


「おぅ!スゲー試合だったな!!」


「お疲れ!」


 色んな人が押しかけて肩でも頭でも叩いてくる。


 そこへゆっくりと静かにギルマスが近づく。


 騒いでいた皆んなは一斉に離れ、ある一定の距離を保つ。


四等星フォース狩人ハンターレン!


 今回の緊急クエストによる三等星サード代理!


 ムンティス防衛戦におけるギルドマスター代理!


 追撃戦における鬼神討伐の功績は!


 このブルガルド王国に多大な利益を齎らし!


 ブルガルド王国民の希望と成り得ると、


 ハンターズギルド、ブルガルド王国ムンティス支部、


 そのギルドマスターゼオが認める!!


 よって、その功績を称え!


 二等星セカンドの等級を与える!以上!!


「「「「「おぉぉっっっっっ!!!」」」」」


 えっ?それは…どう言う?


「さらに!本日は僕からの奢りだ!!食って呑め!!!」


「「「「「おぉぉっっっっっ!!!」」」」」


 ゼオの粋な計らいに、集まった全員が歓喜の声を上げる。


 この日、ハンターズギルド、ブルガルド王国ムンティス支部にギルドマスターゼオの了承を得て二等星セカンド狩人ハンターレン=ミングルスが誕生した。


 そして次の日、レンは自分が考案、開発した二日酔い薬に救われた。

次からは新章です。

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