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オレをスキ過ぎる姉達がマジで怖いんですが!!?  作者: 低脳イルカ
緊急クエスト編
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四章 18 ムンティスと防衛戦 ⑥

「おい、なんだありゃ?」


「さぁ?」


「レンか?」


「ん〜違うんじゃないかなぁ〜」


 既に東西南の門に迫る魔物の大群を殲滅し、北門上の物見通路に到着した。


 その三人の眼前には魔物の大群を喰らい尽くす、大規模な竜巻が出現していた。


「取り敢えず、レンの気が感じられん」


 ヴェールが気配察知を使って隈無く探している。


「奇遇ね?精霊達も感知できないわ」


 ミラは精霊探知を使って気配を探っている。


「でも〜大丈夫っぽい気がするわ〜」


 セリアは何となく直感でモノを言っている。


「「セリアの直感は当たる:からなぁ」しねぇ」」


 それから数分間じっと竜巻が収まるのを待っていた。


 ◆◇◆◇◆◇◆


「ぶはっ!」


 黒く染まった円から俺とルーブが飛び出す。


『くっくっ…レン…面…白い…』


「いやっ!死にかけるところだったし!」


 周りを見ると


 斬り刻まれて死んでいるか、


 浄化によって死んているか、


 焼け焦げて死んでいるか、


 この中の二つ以上で死んでいるかの魔物しかいない。


 その中の一体になりかけそうで、めちゃくちゃ怖かったです。


「ルーブ…ほんっとうに有難う!!」


 そう、いち早く精霊力の高まりに気づいたルーブが俺のところまで瞬時に駆け寄り、闇魔術『影空間』を使って一時影に退避した。


『だいじょーぶ?』


 スーマは三回目の超高速衝撃波攻撃を行った直後で、左翼の外側に抜けていたので避難は簡単だったが、すぐに戻ることができなかった。


『あぁ、大丈夫だよ』


 今は俺の頭上を旋回している。


『取り敢えず降りてきていいんじゃないかな?』


『はーい』


「で、だ。


 犯人は誰だと思う?」


『あの子達〜』


『間違い…ない』


 ルーブとスーマが見ている方向に、我が愛弟子達が走っている。


 こちらに気付いたのだろう。


 手を振っている。


「あいつら…死告天使だったんじゃないだろうか…」


『ぷ…』


『ぷぷー!』


 姉妹に笑われている。


「ししょー!!」


 まぁ…無事なのは嬉しいけどさ…


「師匠!俺!俺!!」


「しっしょーーーーーーー!!」


『あいつら手元に置いてたら、俺殺される気がしてならない…』


『ぷぷ…ぷ…』


『ぷぷぷぷーー!』


 また姉妹に笑われた。


 ◆◇◆◇◆◇◆


「見てました!?」


「凄いでしょ!!?合成精霊魔術『嵐』です!!」


 イラっとした。


「凄いねー。ルイも一緒にやったのかな?」


「いえっ!気付いた時には止められなくて…」


「だよね〜。俺ちゃんと言ってたもんね?」


「「何をですか?」」


「ある程度削って、後陣の狩人ハンター達に回せって」


 イライラっとした。


「「何でです?」」


「レベルアップと経験だよ!


 俺らだけが強くなってもどうしようもないでしょ!?


 差が広がり過ぎてたら、全部を俺達で引き受けなきゃならないんだぞ?」


「「あっ」」


 フッ


 全力で並んでいるゾッドとモーラの背後を取る。


 ゆっくりとゾッドとモーラの顳顬を合わせ。

 拳骨を作る。


 グリグリグリ!!!!


「「ギャァァァ!!!」」


「わかった?」


 一瞬だけグリグリを解く


「「ひゃい!!!」」


「ん〜真剣身が足りない」


 グリグリグリグリグリ!!!!


「「ギャァァァァァ!!!」」


 また一瞬だけグリグリを解く


「わかったぁ?」


「「ひゃぁい!!!!!」」


「ん〜俺、危うく死にかけたんだ?知ってた?」


「ひっひぇ…」


「今後、俺や仲間に向かってこんな事はしないよね?」


「ひゃい」


「声が小さーーーーーーい!!!」


 グリグリグリグリグリグリグリ!!!!


「「ギャァァァァァァァ!!!」」


「わかったぁあ?」


「「ひゃぁい!!!!!!!」」


 絶叫と共に二人はその場に倒れこんだ。


 師匠の弟子に対する愛のこもった躾はこのくらいでいいかな?


 さてもう一人。


 俺は真っ黒い笑みを浮かべたまま、ゆっくりとルイの方へ向き直る…。


 ルイは口に手を当ててソードもシールドも落としている。


 だめだぞ〜?気を抜いちゃ〜。


 何を感じ取ったのか、俺と逆方向へ走り出そうとする。


『ルーブ。スーマ。』


『う…ん』


『ほーい』


 スーマの尾先とルーブの足元から、光と影が同時に伸びる。


 次の瞬間。


 ルイは捕縛される。


 そしてズリズリと引き寄せられる。


 何とか逃げようともがく。


 まだ抵抗しようとするのか…。


 俺の足下まで引き摺られてきた。


 そしてそれを見下す俺。


「ルイ…俺、言ったよなぁ?二人の暴走に気をつけろと…」


 勿論違う意味で言っていた。


 前に突っ込みすぎのゾッド、精霊術を使い過ぎてガス欠になるモーラ。


 それを諌めて、上手くチームを回せという意味だった。


「ちっ違うんです!」


「何が違う?じゃぁ聞こうか?『嵐』だっけ?あれを放とうとしているゾッドとモーラを見てお前のとった行動は?」


「はい…目の前のゴブリンライダーを掃討しようとしました」


「ふふふ…違うよね?「そうじゃない。ゴブリンライダーを削るんだ」って指示を出すのが役割だよね〜?」


「ひっ…ひゃい」


「そしてその指示を出さなかった結果、師匠を殺すところだったよ?」


「えっでも師匠って、ミラさんの精霊弓のほぼ直撃を受けても死ななかったって…」


「ちげぇよぉ!死にそうになったって言ったんだ!!ニュアンスが違うだろうが、ニュアンスがぁぁぁぁ!!!」


「御免なさぁぁぁい!!!」


「分かってるな?」


「はい…覚悟…は…出来て…ます」


 俺はゆっくりとルイを起こす。


 グリグリグリ!!!!


「ギャァァァ!!!」


「まぁ、ルイの罪は軽い。


 今日はこの辺にしとくが…」


「ひゃっひゃっぃいい!!こんな事がないように以後気をつけます!!!」


「宜しい。ではゾッドとモーラを起こしてくれ。」


「はい!!!」


「スーマ!他の門の状況を…」


「その必要はないわ」


「ミラ姉さん!ヴェール姉さん!セリア姉さんも!


 もしかして…もう?」


「あぁ、こっちは終わったぜ」


「頑張って早く片付けたわ」


「レンちゃーーーん」


「ちょっと待て」


「何よ〜ミラ姉さん」


「どうしてセリアはすぐレンに抱きつこうとするのかな〜?」


「えーいーじゃなーい」


「おら、お前えらいい加減にしろ。


 で、レン。これからどーすんだ?」


「黒幕をぶっ潰す。


 これだけの事をしでかしたんだし、絶対に何かあるはず…。


 でもこれから探さなきゃならないんだけど…」


「そうだな、場所の目星は見つけてある。


 ほら、ミラ出番だ。」


「んっん〜。


 場所はアハト山の風穴よ。


 よく魔物達の巣窟になったりするんだけど、今回はそこを拠点にしてるみたいね」


「凄い…流石ミラ姉だね」


「んふふふ。もっと褒めていいのよ?」


「まぁ〜、あの竜巻の直撃を受けたかもしれないレンちゃんを精霊使って探しまくってたら、偶々痕跡を発見したんだけどね〜?」


「ちょっ!セリア!なにバラしてんの!」


「ふーんだ」


「この!」


「ほらほら姉さん。


 王国騎士団と狩人ハンターのみんな来ちゃうよ?」


 ◆◇◆◇◆◇◆


 取り敢えず今後の方針を話し合うことになった。


 取り敢えず王国騎士団とボルドさん、ゴドフリーさん以下の狩人ハンターは、ムンティスで待機兼警戒。


 そして俺、ルイ、ゾッド、モーラの四人。


 次にミラ姉さん、ヴェール姉、セリア姉さんの三人でパーティーを組んで探索、あわよくば撃破を目指す。


 殆どのパーティーが疲弊していないので、王国騎士団と狩人ハンターは交代で街壁周辺の夜警の手伝いをすることになった。


 こちらのパーティーで、一番疲弊していると思われたのはゾッドとモーラだった。


 しかし、行使した力の殆どは精霊自身が発揮したもので、コントロールに若干集中力を持っていかれただけという事だった。


 その精霊達も、三体で分割して力を発揮するため、三割程度しか力を消費していないとのこと。


 つまり、ちょっと休めば普通に戦えると言う事だ。


 このお手軽で広範囲、高威力の精霊術は、下手すると禁術認定されるのではないかと思った。


 全く、世の中どうなってるんだ。


 と、考えてたら…


 魔物使いの力を併用して、ほぼ精霊の意思で好き勝手、魔物を広範囲高威力で攻撃させまくっている俺自体も、禁術認定されそうで内心ビクついた。


 そして、姉さん達はというと…疲弊?そんなものなかった、と言わんがばかりに元気だ。


 元々の体力の限界値が違うと思うし、『一部制限解除』がヒジョーに気に掛かった。

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