四章 ➓ ハンターズギルドと緊急クエスト⑧
「お疲れ様」
『はー!楽しかったー』
『ふ…ふふふ』
ルーとスーがブラドとマハから飛び出してきた。
二人とも『発散した!』という感じだ。
これで少しは落ち着いてくれるだろうか。
しかし、試してもいない状況でいきなりのエレメンタルエンチャントにブラドとマハが心配だ。
「ブラド、マハ。お疲れ。あれ?お前達…身体が……」
ブラドとマハの身体が片方はより暗く、片方はより輝いている。
ブラドとマハが俺の前で頭を垂れている。
俺はブラドとハマの頭に手を当ててゆっくりと答えた。
「諾」
ブラドとマハを淡い光が包み、体色や体格が変わっていく。種族進化だ。
ブラドは黒死狼から魔天狼へ、マハは音隼から昴隼へ進化した。
魔天狼となったブラドの体毛は、灰を基調に赤毛が走る。体格はそんなに変わっていない。
かたや昴隼となったマハは、体格が二回りも大きくなり鷲よりも大型になった。
ブラドもマハも相性が良かったらしく、属性の深度が深まった。
この進化は元々相当な経験値が溜まっていたのかもしれないが、今回の聖霊憑依に耐えうるだけの体に独自の強化をしたのだろう。
「うっ…」
今度は俺か…目の前が暗く…立ち眩みに似た感覚を得る。
そして訪れる高揚感。
ジョブクラスアップ?まさか今の戦いで?
慌ててステータスを確認する。
胸のちょっと先に現れるステータスウィンドウ
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レン=ミングル
クラス:精霊騎士
クラス:魔物使い
HP:★★★★★★☆☆☆
MP:★★★★★★★☆☆
体力:★★★★★★★☆☆
魔力:★★★★★★★☆☆
………
……
…
ーーーーーーーーーーーーーーーー
は?騎士が精霊騎士?魔物使いは…まぁわかるけど…。
果たして勇者とは何だったのか?
どうも勇者選定の基準がわからない。
しかし、ジョブが二つとかどうなんだ?
弊害があるかもしれないから素直に喜べないな…。
後、上限が五つから九つに増えている。
これがは上限解放か?
他にもスキルが増えている。
ん〜ここであれこれ考えてもしようがないので、一旦ハンターズギルドへ戻ることにした。
途中、衛兵がとんでもないものを見るかのような視線をぶつけてくるのにちょっと傷付いた。
ハンターズギルドの扉を開け、真っ先にカウンターへ歩く。
ヴラドとマハが体型縮小のスキルを発揮してブラドは中型犬、マハは隼程度の大きさに変化して俺についてきている。
「ただいま」
「あっレンくん!外のモンスターの討伐ご苦労様です!
今回の討伐は魔穴とは別だから、後で街から報奨金が出るよ!」
「本当ですか!?んっん〜」
「どうしたの?」
「その報奨金ってどの位です?」
「どうかなー?まだモンスターの算定が終わってないけど相当な数のモンスターだったんでしょ?」
「はい。二百は下らないかと」
「えっ?ええっ!!?そんなに!?
一人で倒したの?」
「正確には俺と精霊と二匹ですが」
「いやいやいや、それでも凄いから…
それなら相当な額の褒賞金が出るよ!」
「なら魔穴の封滅に当たっているメンバーが帰ってきたら、
それで夕飯を出してもらっていいですか?」
「勿論いいけど…いいの?」
「はい構いません」
「わかった!そうしておくね!」
「有難う御座います。
で、シンシアさん」
「はい」
「今の状況はどうなってます?
あぁ魔穴のです」
「今のところは順調みたい
ルイ君達がちょっとペースが良いかなって感じかな?
遅れてるところは今のところ無いかな」
「有難うございます。
では今からルイ達を手伝って、
今日中に南側周辺の魔穴を終わらせてきます」
「えぇ?大丈夫!?無理してない!?」
「大丈夫です。一眠りしたんで」
「そう?でも本当に無理しちゃダメよ?」
「はい。じゃぁ行ってきます。また何かあったら教えて下さい」
直ぐにギルドのドアを開け出て行こうとした。
すると先にドアが開いた。
「あっ、ごめんなさい。」
「いえっ、こちらこそ。あ、フィアナさん」
「あ、レンさん。何か忙しそうですね」
「今からまた魔穴の封滅に出なくちゃいけないんです」
結構久しぶりに会った気がする。
あれから少したった気がするけど相変わらず可愛いな。
「そうなんですか…では私達も魔穴の封滅に出ます!」
「そうですか…でも今日は何か後用事でいらっしゃったのでは?」
「はい。でも魔穴の事だったので全然問題ありません」
「ではお願いしたんですが、今回の魔穴はちょっと様子がおかしいので危うくなったらすぐに呼んでください」
「わかりました。
それでは何かありましたら連絡させていただきます」
「えぇ、どちらに向かえばいいかはカウンターのシンシアさんに聞いてください」
「はい」
そこまで伝えると直ぐに俺は街門に向かい歩き出した…。
〜・〜・〜・〜・〜
「マクレイルさん。
どう思います?」
「彼…ですか?」
「はい。以前お会いした時より、格段にお強くなられている感じがしました」
「そうですな、強者の雰囲気がただよってきました」
「何をやったらこの短期間であそこまで…」
「はい。余程の修羅場に身を置かれたのでしょうな…今はその程度してかわかりません」
「ではご挨拶だけして加勢に行きましょう。」
「はっ!」
二人はカウンターのシンシアに声をかけ階段を登っていった。
〜・〜・〜・〜・〜
南門へ向う途中軽く連絡を入れて見た。
あれ以降は特に異常が見られたところはないみたいだ。
そこで南方を担当するルイ達と密に連絡を取りながら、
残りの時間で一掃させてしまうよう努めた。
夜の帳が降り始める頃、ギルドへ戻った俺は冒険者達から歓迎された。
例の夕飯の奢りが効いたのだ。
軽く手を挙げて周りを見渡しボルドさんとゴドフリーさんを探した。
ちょうど同じ席でエールをあおっているところを見つけ、
同じテーブルの空いている席へ座る。
「お疲れ様です」
「あーお疲れ。今日は済まなかったな」
ゴドフリーさん。
「こっちもだ。助かった」
とボルドさん。
「しかし、今回の魔穴の量といい、
魔物の数といい異常だな…どう思う?」
ボルドさんから急に話題を振られた。
「はい。俺は魔穴の封滅依頼に出たのは、
実際に出たのが今回で二回目何ですけど、
正直こんなにも出るものなのかと思っています。」
ボルドさんがちょっとだけ、目と声を真剣にさせる。
「そうだ。明らかにおかしくなってる。
レン、お前何か知ってるか?」
ふむ…まぁあれだろうけど…
流石にココで話すわけにもな…
「心当たりはあります…けれどここではちょっと…
あと読みが当たっていれば、今後ハントは激化するでしょう」
「そうか…一度鍛え直さなくてはいけない時期か…」
「後はあれです。武器の強化ですね」
「うちのパーティーの面々もそれは考えてはいるが鍛冶屋のツテがな…」
ゴトフリーさんが悩みを打ち明けた。
「そんなのミョルニルの槌に来ればいいじゃないですか」
「えっ?彼処は一見さんお断りだろ?」
ボルドさんも喰いつく。
「んん〜?誰からそんな?」
「いや、行きつけの鍛冶屋でな…」
「俺、そんなの聞いたこと無いんですけど…」
「コレが終わったら一緒に行きましょうか?」
「すまん」
「ウチもいいか?」
「はい。良いですよ。親父さんも喜びますよ。
ただ、ちょっと厳しいですけど…」
「今後、絶対的な戦力不足に陥る前に、技術も確かに必要なんです。
けれど、武器を良いものに新調しておいて、ちょっとした冒険をしておけば、上がったステータスと経験は裏切りません。
それに、止むを得ず他のクラスをとるときも、潰しが効くと思うんです」
ボルドさんもゴトフリーさんも目を丸くしている。
何か勘に触ることでも言ってしまっただろうか?
「あの…」
遮るようにボルドさんが口を開く。
「いや〜すまんすまん。お前まだ若いじゃ無いか。
それなのにそんな話をするんでな。
ちょっとびっくりしただけだ」
「そうだ。俺らはハンターとして漸く一人前として認められた四等星だ。
けどな、お前の話を聞いていると強さに対する貪欲さが足りないって思うんだ」
「いや、あの…俺今迄ずっとソロでやって来たからやっぱり強くならなきゃって思ってたんです。
でも、弟子が出来て…指揮を任されて初めて一人だけじゃダメなんだなって思いました」
ゴトフリーが頷きながら口を開く。
「そうだな、頼りきりってのはまずいが少しは頼っても欲しいぜ」
「じゃぁ明日、朝七時にミョルニルの槌に良いですか?」
「そこで、新調の準備をしましょう」
「「わかった」」
そこで席を立つと、シンシアさんに一声かけてミョルニルの槌に帰宅した。
なんか急に眠気が襲って来たが、軽く水浴びをして身体を拭ってさっぱりしてベッドに入った。
◉現在のステータス
レン=ミングル
クラス:精霊騎士
クラス:魔物使い
HP:★★★★★★☆☆☆
MP:★★★★★★★☆☆
体力:★★★★★★★☆☆
魔力:★★★★★★★☆☆
反射:★★★★★★☆☆☆
技量:★★★★★★★☆☆
スキル:
中剣:★★★★★★☆☆☆
大剣:★★★★☆☆☆☆☆
双剣:★★★★★☆☆☆☆
戟術:★★★★★★★☆☆
盾術:★★★★☆☆☆☆☆
投擲:★★★★☆☆☆☆☆
魂術:★★★★★☆☆☆☆
魄術:★★★★★★☆☆☆
魔物:★★★★★☆☆☆☆
薬学:★★★★★★☆☆☆
乗術:★★★★★☆☆☆☆
陽霊:★★★★☆☆☆☆☆
陰霊:★★★★☆☆☆☆☆
パーソナルスキル
改人:★★★★★★★☆☆
魂魄:★★★★★☆☆☆☆
精霊:★★★☆☆☆☆☆☆
スキル『改人』ランクー
LV1:人造勇者
LV2:身体能力の向上
LV3:幸運
LV4:身体能力の更なる向上
LV5:死中活求
LV6:身体能力の更なる向上
LV7:豪運
LV8:???
LV9:???
スキル『魂魄』ランクS
LV1:業
LV2:魂魄力の向上
LV3:憑依
LV4:魂魄力の向上
LV5:深淵
LV6:???
LV7:???
LV8:???
LV9:???
スキル『精霊』ランクA
LV1:精霊
LV2:精霊力の向上
LV3:親交
LV4:???
LV5:???
LV6:???
LV7:???
LV8:???
LV9:???




