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オレをスキ過ぎる姉達がマジで怖いんですが!!?  作者: 低脳イルカ
緊急クエスト編
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四章 ❾ ハンターズギルドと緊急クエスト⑦

 ブロサイクロプスの股を抜け、疾風と化した渾沌の刃が一刀両断した。

 ブロサイクロプスも何が起こったか分からず困惑した。しかし攻撃本能が勝り、前にいるルイ達を踏みつぶそうとした時残念なことが起こった。

 左半身がついてこれなかったのだ。そう…つるっと……つるっと左半身が右半身から滑った。

 次の瞬間、左半身はその場に崩れるように倒れ込み、右半身はバランスを崩して左半身の上へと被さるように倒れ込んだ。

 流石の再生能力も渾沌の刃の前に成すすべもなかった。

 渾沌が再生を阻んでいるのだ。強力な再生も少しの間なら命の存続の為機能するが、五分も阻害されると完全にその機能を停止する。再生というスキルが主人(あるじ)の命を諦めるのだ。


「終わった…かな?」


「「「ししょー!!!!」」」


 弟子三人が抱きついてくる。


「僕死ぬかと思ったーーー!!」

「あの技は何ですかーーー!!」

「師匠格好いいですーーー!!」


 三者三様な言葉に軽く頭を撫でる。そんな歳変わらんのになぁ〜。


「まぁ…取り敢えず落ち着けよ。」


「「「はい」」」


「もう大丈夫だ。サイクロプスを撃破してるんだし後はアレを潰せば問題ないでしょ。

 ルイ達は回復を急いでくれ。」


「「「はい」」」


「スー。ルー。有難う。また呼ばせて貰うよ。」


『まだ足りなーい』

『足りない…』


「また今度呼ぶから…な?」


『わかった〜』

『わかっ…た』


「うん。有難う」


 そして右腕を前に出しカードを射出する。ブロサイクロプスとサイクロプスを持ち帰るためにカードに封印する。

 ブロサイクロプスといえば神話級とまではいかなくとも今ある装備の元になったモンスターよりもワンランク上の筈。サイクロプスは同程度のモンスターの筈だ。

 これらの素材を使って、ミョルニルの槌で今ある武器や防具を鍛え直すのもいいだろう。


 跡形もなく封印されたカードを拾いながら小石を一つ拾う。

 それに光の属性を乗せ魔穴へ投擲する。


 パァン。


 魔穴が弾けた。


「さてと」


 弟子達の回復は順調みたいだ。

 俺は三人の前に立って話を始める。


「三人共まだ動けるか?」


「「「はい。」」」


「まだ戦えそうか?」


「「「はい。」」」


「そうか、今の進捗状況を教えてくれ」


「はい。今三つ魔穴を潰しています。今日中に半分は潰す予定です。」


「おっ…もうそんなにか…。ん〜」


「どうかしたんですか?師匠」


「いやな、余りにもモンスターが活発なんだ。だから『ヴッヴッヴッ』!?ちょっと待って」


 俺は送られてきたメッセージを読むと隣に臥せているブラドに目配せする。するとブラドは直ぐに立ち上がった。


「ルイ達はそのまま続けてくれ!俺は一旦ムンティスに戻る!」


「「「はい!」」」


 ブラドに跨りながら指示を出す。


「無理はするなよ?今回のように直ぐに連絡してくれ!」


 ルイ達に指示を出す。


「分かりました!」


 ブラドは直ぐにトップスピードまで持っていった。現在位置からすれば、ムンティスの街まで然程時間はかからない筈だ。マハは既に先行させている。

 そのマハからの映像を見た。


『ヤバいな…』


 ムンティスの街の南門周辺が、モンスターで埋め尽くされている。少なく見積もっても二百は下らないだろう。

 外壁から門番が弓で応戦しているが焼け石に水だ。


『スー、ルー。』


『なーにー?』

『ん…?』


『ブラドとマハに乗り移ることは出来るか?』


『出来るよ』

『出来…る』


『そうか…』


『いっぱい遊べるけどどうする?』


『遊ぶー』

『遊…ぶ』


『じゃぁ、ギリギリになったら呼ぶから待っててくれ。』


『うん!』

『う…ん』


『ブラド、マハ!スーとルーがお前達に憑依する。協力してモンスターを殲滅してくれ!』


 ブラドもマハも一吠え(鳴き)して同意してくれた。

 走る走る走る。ムンティスが見えてきた。そしてムンティスに群がるモンスターも見えた。

 俺は武器カードからグレイブを現出させ、刃に練気を纏わせる。


「ブラドはルーと右翼、マハはスーと左翼を!

 俺が一発かますから後はお互いの間合いに入らないように!」


『うん!』

『う…ん!』

『ウォゥ!』

『ピィー!』


「行くぞ!エレンメンタルエンチャント!」


 俺はブラドとマハにルーとスーをエンチャントさせて、自分はブラドから飛び降りる。

 そして着地と同時に練気斬を放つ!


「はっ!」


 完全に背後からの奇襲攻撃だ。元々統率なんてなかったのか、浮き足立つモンスターに二撃目の練気斬が襲いかかる。


 右翼は、闇の刃を背部から生やしたブラドが、重力を倍加させつつ思うように動けないモンスターの中を縦横無尽に駆け巡った。

 左翼は、光の翼をはためかせたマハが、音速を超えそうな勢いで地面スレスレに飛びながら、衝撃波と真空波を巻き散らした。

 中央は、練気斬の二撃目を追いかけるように突入した俺の武技と練気斬をばら撒いた。


 数十人いた門兵達は当初、地上の地獄を見たように震えた。数十分後その地獄を壊滅させたハンターに戦慄した。


 到着してから殲滅迄におおよそ十分かかった。

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