四章 ❸ ハンターズギルドと緊急クエスト 起こり
いつも読んでくださって誠に有難うございます。
お手数ではございますがちょっとした感想等を
頂ければ幸いです。
薬師ギルドに依頼を終え、久々にクエストを受けた。
『討伐』だけでなく『薬草採取』もだ。マメにギルドへ報告しているが密偵の真似事もやらされているので軽くムンティス周辺を回っておきたい。
既に獣魔の使役に関してルイ達の一件で報告済みなので、わざわざ勿体ぶる必要もなく移動に利用している。
転移陣を使えば早くはあるが、間の事がわからなかったりするのでしようがない。
流れる景色に目を光らせながら、周囲の状況を観察する。マハと更に授かった精霊達の探知を併用する。
すると、いくつも魔穴の兆候が見つかり、用意してあった簡単な地図にペンを走らせる。後々そこに冒険者や騎士団を派遣させる為だ。
しかし、こんなに魔穴が湧く事があるのだろうか?精霊の森の一件からこっち、明らかに魔族の動きが活発な傾向にある。
パズスの一件の後なので目を引きたいのだろうが、あれこれと考えてもしようがないのでムンティスハンターズギルドの管轄を一通り回った。
日もかなり傾いた時間にムンティスハンターズギルドへ帰還した。久し振りに訪れるハンターズギルドはひっそりとしていた。
時間も時間なので致し方ない。ゆっくりとカウンターへ向かうと受付嬢のお二人は雑務に追われていた。近づくとシンシアさんが先に気づいた。
「あら。久し振り。」
「はい。お久しぶりです。」
「あー!レン君!久し振り!」
「はい。」
「今日はどうしたの?」
「一月ぶりにこっちに戻って来たので、ムンティス周辺を廻って来たんです。そして、そこで得たムンティス周辺の魔穴の情報を持って来ました。」
「えっ!魔穴の!?」
「はい。結構多いので駆け出しの人達の仕事に如何かなと思って。…?どうしました?」
「聞いてレン君。」
変わるようにシンシアさんが割って入った。
「レン君の一件を皮切りに、王国全土で相当数の魔物が出るようになったの。」
「幸い、ムンティス周辺はレン君の一件で大分落ち着いてるわ。」
「う、うん。」
「それで、ムンティス所属の主だったハンターは他の三支部に借り出されてるの。」
「じゃぁ、今このムンティス支部には…。」
「中級ランク以上の魔穴を封滅できるハンターは殆どいないんだ。」
「ギルドマスター!」
「やぁ、レン君。雰囲気といい装備といい君はどんどん強くなるね?」
「有難うございます。」
「そこでだ。レン君。ギルドマスターの権限を持って、君と君の弟子達を徴用する!」
事の重大さが脳内に響き渡る。
「ヴェール君とミラ君から今のレン君とその弟子達の大まかな実力は聞いている。そして許可も取り付けた。やってくれるかい?」
いや、それもう逃げられませんよね?と、思いながら首を縦に降る。
「レン君!ギルドマスター権限により、君を一時的にサード(三等星)に昇格させる!明日から三日間の内に大半の魔穴を封滅せよ!!」
えっえぇ…。俺とルイ達で…?なんて日だ!
「ラム君!シンシア君!緊急性の高いクエストをこなしていないフォース(四等星)以下の全てのパーティーに通達!」
「「はい!!」」
んんんっ!!?何言ってんだ?
「本日18:00を持って臨時サード、レン君の指揮下に入る様に伝達!」
「はぁ?」
呆けている俺の肩に手を置き…
「と言うわけで、頼んだよ?」
「はぁぁぁぁっ!?」
スタスタと二階のギルドマスターの執務室へ歩いて行った。
見送る俺に羨望の眼差しを向ける受付二人…。
背中に受ける視線が痛い…。
「直ぐに招集をかけますっ!」
とラムさん。
「こっちも今動ける人を探すわっ!」
とシンシアさん。
忙しく動く二人の頰を汗が伝う。
あぁぁぁ…燃えてる…燃えてるよ…二人が燃えてる…。ギルマス許すまじ…。
なんだかんだで人が集まった。
十二パーティ+ルイ達の計十三のパーティだ。
受付嬢二人の手により引きずり出され衆目に晒されている。何を言えばいいのかもうさっぱりだ。
「あー…えーっと…」
「ちょっと待った!」
「ん?」
若手を取り仕切ってるボルドさんだ。
「確かにお前は若い。だからと言って気にすんな!ガツンと言ってくれりゃいい!!」
おぉ?なになに?どういう事ですか?
「俺はヴェールの姐さんとお前の立会いを見た!ここにいるやつらは大体練武場での立会いを観てる。観てねぇやつらも伝え聞いてる!」
あーあの扱きねー。
「正直見事だった。闘神の姐さんとあれだけ打ち合い一歩も引かねぇ姿に感動した!」
熱!熱過ぎじゃあ、ありませんか?
「わからねぇ事がありゃ俺かガルムでどうにかすっから、お前はざっくりでいいから指示をくれ!」
えー楽ちんじゃないですか?
「それでは…。」
一つ息を吐いた。そして吸い込んだ。
「これより!緊急クエストを発令する!!」
皆一様に息を飲む。
「このムンティスハンターズギルドが受け持つ地域に中小合わせて魔穴が53個発見された!」
発見したのは俺だけど…
「南東15!南21!南西17だ!」
ここで理解しているか皆の目を見る。真剣だ。次に行っても問題ないだろう。
「このまま放置すれば間違いなく、災害級のスタンピードに成長する恐れがある!そこで明日からの三日間でこの全てを封滅する!!」
皆の口々から一気に言葉が溢れ出す。
少し、たっぷり一分待った。
「皆んなの言いたい事は分かる。魔穴の封滅自体やった事がない者も多いだろう。なので、南東と南西で6パーティずつに分かれ、更に2パーティ一組で一つずつ魔穴の封滅に当たってもらう。」
「真ん中は!?」
ボルドさんが分かっている事を再確認する様に問う。
「俺とルイ達でやらせてもらう。」
「そんな無謀な!」
「いくら何でも!」
他のパーティーからも声が上がる。
「大丈夫。このぐらいできなければ笑われるから。」
「それに闘神ヴェールの直弟子は伊達じゃないって所をお見せしますよ。」
皆それに次の言葉を失った。
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