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ミーラチカとレイスのお店。

丸い窓から、柔らかく朝日が差し込み、暖かい風が吹いてくる、オレンジ系の色で統一されたカントリー風のキッチンで、レイスはお弁当の準備をしていました。

真っ白で大きなシンクに、かわいいまな板と包丁を置いて、彼女は一人で思案しました。

(お弁当、どうしましょう。ミーラチカは、ソーセージが大好きだし、ふわふわの大きなプディングも好きだわ。あぁでもプディングは大きくてバスケットには入らないわね。あとは、魚のフライも好きだわ、急いで作らないと。それから、サンドイッチね!あと、チェリーパイとミートパイも。でもそれだけだと体に悪いわ、サラダは、ミシュクの柔らかい葉をたくさん使って、サラダチキンとオーロラソースを混ぜたものにしましょう。)

こうしてメニューが決まると、冷蔵庫から、パイ生地やミシュクの葉や、ケチャップやらウイスターを取りだしはじめました。

一通り揃うと、壁に備えてある箱から、小さな小瓶をいくつかと、油を取りだしました。

小瓶は砂糖やお醤油や、塩などの調味料なんですよ。

そんなこんなで、せっせと大急ぎでお弁当を作りはじめ、煙突からは美味しそうな香りがたちました。



その頃、フリューゲル村では朝の散歩を楽しむ、小さな生き物が話し合っていました。

「あら、なにか良い香りがしますわね、奥様」

くんくんと鼻を動かしながら、春ネズミは言いました。

「まあ、ほんとうに良い香りですわね、きっとレイスのお店からですわ」

秋ネズミはそう言うと、お腹をきゅうと鳴らしました。

「うふっいけないわね、お腹が減ってしまったわ」

「レイスのお店は、美味しいものばかりだもの。そりゃあ減るでしょうよ。後で食べに参りましょう」

「そうしましょう、奥様。」

おほほほほ、と上品に笑いながらネズミ達は歩いていきました。

そう、レイスは家で小さな売店を構えています。

売店では、カシューナッツのクッキーや、様々な色のイチゴ水、ピンク色の美味しいメロンケーキ、黄金色のパンケーキ、お洒落な小瓶に詰めた、イチゴジャムやチョコレート、キャラメルバター、メープルシロップ、ラズベリージャム、ブルーベリージャムなどのジャム類、温かいフォンダンショコラや、チョコレートとバナナのパイなどのお菓子も売ってるのです。

もちろん、全てレイスの手作り。

とっても美味しいと村では大好評なのですよ。

更に、お店もかわいいこと!

小洒落た、木のカウンターには、砂糖菓子の鳥と小さなポットにミルクが入っています。

コーヒーと紅茶に入れる用にね。

そして、白くて透けているレースのカーテンがある窓からは、気持ちの良い風が流れてきますし、窓辺にはかわいい、シュトメニという花も飾ってあります。

ありとあらゆる小さな生き物が来る売店には、小さな小さな妖精も来ます。

それは、水の精やら土の精やら、子豚の精やらですが、妖精にも大好評と、とってもすばらしくて素敵なお店なのです。

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