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日常回その1


 イベントが起きると言いつつ、日常回を挟んでいくスタイル。


 次回からはちゃんとイベントについてやるので。

 

 朝四時。

 ギルドの朝は早い。


 目が覚めるとすぐにログインする。


 

 ログインすると舞宮さんのハウス。

 D-woではログアウト前に布団やベッドで寝ると少しボーナスが発生するのだ。  

 ゆえに布団を置くために場所を貸してもらっている。


 8000エーンの出費だったが、買ってしまった。

 安物ゆえに起きたあと一時間、AGIが1upの効果しかない。

 

 宿屋なんかだと、HP、MP、SP全回復効果付きの布団とかあるらしい。



「おはようございまーす。」

 ギルドの裏口から中にはいる。

 ちなみに、ギルドの裏の壁に扉がつけられたので通勤時間徒歩一分だ。


 まずは酒場にて軽食の準備だ。 

 朝帰りの冒険者なんかはここで報告がてら一杯ひっかけてく。


 枝豆やら焼き鳥やらが準備されている。

 前日の残りなどを使ってサンドイッチやおにぎりなんかの軽食も準備されている。


 ・・・全部トムさんがやってる。

 まだ、厨房は任せてもらえない。

 皿洗いと軽食の盛り付けが僕の仕事です。



        ◆ ◆ ◆



 それが終わる頃には冒険者たちが大挙してやってくる。


 その日の依頼が張り出されるのが午前5時。

 少しでも報酬を上げようとみんな必死に依頼をとる。


 受付嬢が依頼ボードから離れた瞬間に起こる争奪戦。


 よく巻き込まれないものだと思っていたが、冒険者(ほとんど男)も受付嬢には優しいらしい。


 

 僕も一回やらせてもらったけど・・・轢かれた。


 張り終わった瞬間に人が押し寄せてきてそのままもみくちゃにされた。

 そのまま死に戻りするところだった。


 以後、この仕事は二度としないと誓った。



 普段は受付の裏でギルドカードを専用の機械にかける作業をやっている。  

 こうすることで依頼の達成可否がわかるようになるんだと。



 次から次へと冒険者がやってくるのでかなり忙しい。

 ギルド長がにやにや笑ってるけど、無視無視。



       ◆ ◆ ◆



 冒険者の列ーーー依頼ラッシュと僕は呼んでいるーーーが終わるとだいたい6時半。


 ここで朝ご飯(賄い)を食べる。


 だいたいシンプルなサンドイッチなんだけど、異様に美味しい。


 料理のスキルレベルもかなり上がった気がするけど、まるでこの境地には至れない。



 うまうま。しあわせ~!




       ◆ ◆ ◆



 次に舞宮さんの畑に行って収穫をする。作物が育つのは早く、種を蒔いてから遅くても一週間で収穫できるようになる。


 

 相変わらずキラキラと光り輝いている。いや、むしろ眩しさが増している……?



 畑の広さもどんどんと広がっていて、毎日なにかしらは収穫できる。


 水も枯れない井戸というものがありそこから汲んでいるらしい。

 



 収穫したもののうち、いくつかは自分たちで食べている。(ハウスの中に簡易だがキッチンがあった。)


 トマトキュウリ小麦キャベツトウモロコシ米ナスビ落花生ジャガイモニンジンダイコン……



 節操ないなあ、とは思う。

 目に付いたもの片っ端から作っているらしい。


 本日のメニューはカレー。カレー粉は市販のものを使ってる。

 いつかカレー粉の調合とかやってみたいものだ。


 最近、ようやくまともに料理を作れるようになった。




       ◆ ◆ ◆



 畑仕事が終わるとあとは昼までのんびりだ。


 りんごと遊んだり、街の中をぶらぶらとしてみたり、古物屋のところに行ってだべったり。


 お昼は自分で作ったり、外で食べたり。

 冒険者が多いから食堂はそれなりにあるんだけど、昼もやってるところは少ない。


 だから、基本的には自分で作る。 



 でも、たまに外食したくなることもある。

 ラーメン屋とか週一のペースで行ってる。



      ◆ ◆ ◆



 午後からは街の外に出ることが多い。


 北門での果物集めとか……。

 北門での果物集めとか……。


 ・・・それくらいしかしたことないや。


 魔物?ステータスでは勝ってるらしいんだけど、怖くて戦えないや。

 僕もりんごも戦闘スキルゼロですから。 


 

 遭遇したら基本的に逃走。

 りんごがめっちゃ速い。

 

 僕の1.5倍くらい速いんじゃないだろうか?


 北門付近にいるのは、ご存知跳ねウサギ、恐怖の噛みつきヘビ、いつものんびりしてるどんぐリス、夜見ると綺麗な灯りホタルの四種類。

  

 街の周りは、北門の魔物が一番弱くて、南が一番強い。西と東はその中間くらいだそう。


 

 さて、今日も北門に行きますか、と思っているとアシュリーさんに話しかけられた。

「そういえば、虎徹くんは薬草採ってこないの?そこら辺にはえてるでしょ?」




 果物以外に『採集』が働くことを初めて気づきました。


 考えてみれば、キャベツとか収穫してたわ。


 薬草とかそこら辺が採れないわけなかったね。



 

 というわけで、やってきました東門!

 アシュリーさんにうまいこと乗せられて薬草を採ってくる約束をしてしまったよ!


 東門デビューというやつだ。

 街の人も簡単に出入りしてるから大丈夫だと思うんだけどね。




 ・・・フラグかな?



      ◆ ◆ ◆



 はい、何もなかった。

 

  

 ・・・嘘です。狼の群に襲われました。必死で走りました。怖かったです。


 

 一応、薬草は採ってきたのでアシュリーさんのところに戻ると、「よかったねー」の声から流れるように薬草を奪われていた。

 「これで備蓄の補充が楽になります。」なんて言ってた。


 数枚分だけ残っているのが逆に悲しい。




 後日、この数枚の薬草を元にして舞宮さんの畑のレパートリーに上薬草が加わることとなった。


 そしてこのことをきっかけにちょっとしたことも起こるのだがそれはまた別の話。



      ◆ ◆ ◆  



 夕方、依頼を終えた冒険者たちが帰ってくる。


 朝と違ってタイミングはバラバラのため、受付はそこまで忙しくない。



 だけど、今度は酒場が修羅場になる。

 冒険者は基本的に騒がしい。あまりにうるさいのはギルド長が叩き出すんだけど、それでもやっぱりうるさい。


 

 トムさんの作るスピードもすごいけど(一度ステータスを見せてもらいたい)、10のテーブルを1人で捌くミレイさんもすごい。



 トムさんと声を掛け合いもせず、阿吽の呼吸で注文を捌いている。


 一度手伝ったが遠まわしに邪魔だと言われた。

 少しショック。




 とはいえ、あまり満席になることはない。

 ギルドの酒場は最低限の酒とつまみしかないので、依頼を終えたりして小金が入った冒険者は街へとくりだしていく。


 ギルドとしてもそんなに遅くまで開けてられないので、酒場も含めて夜7時半には閉まる。


 そんななんの特徴もない、ただの酒場だった・・・



 ちらっと席の方に意識を向ける。


「ら~ららら~、ら~、らら~、ら~らら~ら~。」

「きゅ~きゅきゅきゅ~、きゅ~、きゅきゅ~、きゅ~きゅきゅ~きゅ~。」


 2人ーーー否、1人と1匹のライブコンサートが行われている。

 

  

 些細なことから舞宮さんの職業「アイドル」がバレた結果がこれだ。

 いや、2人ともなんだかんだで楽しんでるんだからいいんだけどね。最近ではファンもでてきたよう。


 ・・・りんごは完全にギルドのマスコットと化してるな。

 


 余談だがこの2人が歌い出すと、酒場の収益が三割増しになる。

 ついでにミレイさんの負担も三割増しだ。


「虎徹くんの手もかりたいです~」

 と言って目を回していた。


 猫扱いですか、そうですか。




     ◆ ◆ ◆



 ギルドが閉まるとそこからは料理修行のお時間です。

 トムさんは普段から無口なんだけど、このときはじっと無言で見つめてきてホントに怖い。


 とても緊張しますです。はい。


 とはいえ、料理も大分できるようにはなった。

 今日作ったカレーも、現実世界で作ったのとそう違いない味だったくらいだ。

 そろそろ料理を任されるかもしれない。


「……ようやく、基礎の基礎が完成だな。」


 はい?今なんて?

 もう大分料理作れますよ。

 テレビで見たにんじんの花とか作れちゃうレベルにはなったんですけど。


 それが、基礎の基礎?

 嘘だ、料理ってどれだけ修羅の道なんだ。


「……いや、お前は大分天才だと思うが。」


 でも、まだ基礎の基礎って。


「……包丁を握ったことも無い奴が二週間かそこらでここまでできるようになるとか……。普通あり得ないからな。」




「……これから見せるのが、料理の基礎にして奥義だ。」


 そう言って、トムさんはリンゴを切ってく。(食べ物のほうだよ?)



 完成したのはリンゴうさぎ。

 なんとコメントして良いのか分からない。


「……食べてみろ。」


 え?でも普通のリンゴ


「……食べてみろ。」

 


 パクッと口の中に放り込む。

 瞬間口の中に広がるリンゴの風味。

 噛むたびにシャキッとした食感が辺りに響きわたり、それと共に出てきた果汁が口の中で弾ける。リンゴ独自のの甘酸っぱさを残したまま、本来備わっていないはずの「旨み」というものを感じる。決してくどくなく、むしろリンゴの爽やかさと相まっていくらでも食べられるかのごとく。何一つ手を加えていないはずのリンゴのはずなのに、自然ではありえない味を感じる。だが、まるで不自然さを感じない。まさしく、最初からそうであったかのごとく堂々とたたずんでいて……ハッ、僕は何を?


 少しばかり、トリップしていた僕はトムさんの言葉で現実へと帰ってきた。

「……うまいだろ?」


「はい、とっても!」




 トムさん曰わく、これが真の料理、魔力を用いて素材を高める方法、ということらしい。


 魔力が食材へと作用し、その味を一段上へと引き上げる。


 今回は素材の味を引き出す方向だったが、その気になれば、食材の食感から味まで別の物に変えることもできるらしい。


 

 これだけできるトムさんでもまだ中の下といったところらしい。


 料理の道は厳しい。



 そして、就寝。舞宮さんのホームだけど、自由に行き来できるので、帰るタイミングはバラバラ。

 借りている個室に入って、そのまま布団に入る。


 さて、明日は何をしようかな。


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