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魔王、勇者になります!  作者: 入鹿
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珊瑚の洞窟(上層)

昨日、あんなことがあったからなのかフローラさんは朝からモジモジしていて熱い視線を送ってくる。

「さてと、珊瑚の洞窟に行きますか。隊列は俺が前衛で真ん中はフローラ、後衛はルナって感じで行こうと思う。フローラは俺だけじゃなくてルナにも気を配ってほしい、フローラなら出来るって信じてるからよろしくお願いするね。」

フローラは一瞬嫌そうな顔をしたが了承してくれた。

隊列も決まり俺たちは珊瑚の洞窟にむかった、珊瑚の洞窟にむかう道中ゴブリンや下級リザードマンに何回かあって戦闘になったが怪我も無く無事、珊瑚の洞窟に着いた。

「暗いから足元に気をつけて、付いてこいよ。」

洞窟内はうす暗く、湿っている。

「大丈夫ですよ~、それよりグラム様の方こそ前衛なんですから気をつけてくださいよ!あと、怪我をしたら言ってくださいね。治癒魔法かけるので、約束ですよ。そうでもしないとグラム様はすぐに我慢するんですから、何かあってからだと遅いんですからね♪」

本当にルナは俺の事を理解している。

少しの怪我は今まで我慢してたから・・・

前の世界でも怪我をすると基本放置して悪化したら治癒師に治してもらってたからな~

ルナは俺が子供のときは小さくていつも俺の後ろをついてきてたから分かるのだろう、俺が怪我を隠すことを・・・

「分かったよ、何か怪我をしたらすぐにルナに言うよ!」

そういって洞窟内を進んでいく。

上層部の魔物は吸血蝙蝠、狼、下級リザードマン、スライムと言った魔物らしい。

「グラムさん、あそこにスライムがいます。どうしますか?」

フローラがスライムを見つけたらしく俺に指示を仰いでくる。

「可能なら倒して行こう。」

そういって俺は小太刀を構えスライムに斬りかかろうとすると、フローラが何かを言おうとしていた。

スパッ・・・切ったらスライムが分裂して2体に増えてる!

「スライムは切ると分裂して増えてしまうんです。」

マジか~、目の前には分裂して2体になったスライム。

「ルナ、スタッフ!」

ルナに俺の意思が伝わったのかルナがスライムを叩き潰しにいく。

べちょっ!

ルナはスライムの体液まみれになり、胸の辺りが透けて扇情的な姿になっている。

「ルナ、ごめん飛び散る事を知らなかった・・・目のやり場に困るからとりあえず俺の持ってきてるインナーを着てくれ。」

そういってバックの中からインナーを取りだしルナに渡そうとするとフローラが、ルナに女性用のインナーを渡していた。

「ルナさんは女性なので女性用のインナーを渡さないとダメですよ、グラムさん。ルナさん、これを着てください。」

ルナはお辞儀をすると岩影にいきフローラから渡されたインナーに着替えている。

「今更思ったんだけど衣擦れの音が聞こえるとか何か生々しいな・・・フローラありがとな俺、女性用のインナーとか気がまわってなかった、フローラが色々とフォローしてくれて助かる。」

フローラに改めてお礼を言うと「そんなこと無いです。でも、もう替えは無いので次に何かあったらグラムさんのをお借りすると思います。」とフローラは顔を真っ赤にして微笑んだ。

「グラム様、着替え終わりました!」

ルナが元気な声でこちらにやって来た。

「・・・ちょっ、ちょっと!何かより一層目のやり場に困るような格好になってるし!」

胸に黒のサラシをしてジャケットを羽織っているんだけど胸元のボタンが締まらないのか前が開いていて本当に目のやり場に困る。

「そうですか?グラム様顔が真っ赤ですよ?」

そりゃあ、そうなるだろう!なんだかんだでルナはスタイルが良いから。

「フローラ、どうしてあんなインナーを持ってきたの?」

あまりにも奇抜なインナーで疑問に思ったのでフローラに聞いてみた。

「実は私も胸が大きくて邪魔になるのからきつく巻いて抑えてるんだけどルナさんはたぶんほどけないように巻いてるだけできつく巻いてないんだと思います。」

ルナの方を見るとルナは頷いている。

「だって、きついの嫌なんだもん」

だからってその格好は・・・まぁ、いいか俺がそんなに気にしなければいいんだから。

「分かった、とりあえずそれは俺が気にしなければいいから、だからとりあえず今は最下層まで行ってモルジアナの秘宝をてにいれることを考えよう。フローラ、下に降りる場所って分かる?」

フローラは過去に中層まで潜った事がある冒険者なので彼女に聞いてみるとフローラは辺りを見渡してから現在地が分かったのか、指を指して進行方向を教えてくれた。

「ありがとうフローラ助かる。」

フローラに指示をしてもらった方向へ進んでいくとさっき倒したのと同種のスライムと下級リザードマンがいた。

「リザードマンは任せて、スライムは2人に任せても大丈夫?」

切断系の俺の武器とスライムは相性がクソ悪い事がさっき分かったから無駄に分裂させる訳にもいかない。

「またべちょべちょになるのは嫌ですよ~、スライムは放置でいいですよ!」

ルナはさっきのが余程いやだったのかスライムを放置しようと言っている。

「じゃあ、私がべちょべちょにならないように倒しますのでルナさんはフォローをお願いします。」

フローラはそういうと片手用のメイスを構える。

「じゃあ、そっちは任せた!」

そういうと俺は駆け出しリザードマンに向かって行く。

「付呪エンチャントサンダーボルト!」

白銀の小太刀2本に雷を纏わせ切りつける。

するとリザードマンは声にならない声をあげその場に倒れ絶命した。

「こっちは終わったけどそっちは、大丈夫か?」

後ろを振り返るとそこには、べちょべちょになったフローラがいた。

「ごめん、フローラ・・・ルナの言う通りスライムは放置すればよかった。」

フローラは微笑みながら「仕方ないですよ。」といってくれた。

「ごめんフローラ、男物で俺のインナーになっちゃうけどこれでよければ着てくれ。」

そういって白のシャツをフローラに渡す。

「そうですね、このままだとアレなので・・・じゃあ借りて着替えてきちゃいますね♪」

そういってフローラは岩影にいき着替えをしている。

「ふふっ♪グラムさんのいい匂いがする。これを着るとグラムさんに抱かれてるみたい♪

あぁ~愛しい人に抱かれるってこんな感じなのかなあぁ~嬉しい♪」

一方その頃、俺とルナはスライムの対処法を考えていた。

「ルナ、スライムってどう倒せばいい?俺たちの世界の勇者達って何で倒してた?」

ルナに聞くと少し考え

「確か聞いた話だと魔法だったと思います。」

「なるほど、フローラが魔法使えるかは分からないけど、とりあえず俺しかスライムと戦えないんだな。」

考えているとルナが袖を引っ張り顔をブス~っとさせている。

「グラム様、私もプロミネンスが使えます!役に立てます。」

真面目な顔で訴えてくる。

「ルナ、ここでプロミネンス使ったら俺たち全員生き埋めになるぞ・・・」

ルナも言われて気がついたのか、ハッとしている。

「お待たせしました。グラムさん!どうですか?似合います?」

俺のシャツを着たフローラがこちらにやって来た。

「似合うっていうか・・・若干透けてないか?」

ルナに疑問をぶつけると

「フローラさん下着が赤だからだと思うけどあんまり見ないのグラム様のエッチ!」

ルナに顔を前に向けられる。

「グラムさんならいくらでも見てくれていいのに・・・私はもうグラムさんの物なのに邪魔しないでよ。」

フローラが後ろで何か囁いている、やはり恥ずかしかったのだろうか?

そんなことを思いながら進んでいると中層に降りるところに着いた。

「ここから中層で確かトラップが増えるんだよねフローラ?」

振り返りフローラに聞くと

「はい、ですのでここからは今まで以上に警戒が必要です!」

フローラが答えてくれる。

「2人共、気をつけて進んでいこう!」

そういって俺たちは珊瑚の洞窟の中層に進んでいく。

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