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魔王、勇者になります!  作者: 入鹿
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えっ、ストーカー、マジで・・・

「ねぇルナ、後ろから視線を感じない?」

さっきからなぜか視線を感じるのだが振り返っても誰もいないと言うことが何度も続いている。

「視線ですか?いや、特にそんなものは感じないですけど・・・どうかしましたか?」

ルナは不思議そうにこちらを見ておでこを触り熱を測ってくる。

後ろから何か殺気に近いものがヒシヒシと伝わってくる。

「熱は、無いみたいですね♪じゃあギルドに早く行きましょう。」

そういって俺たちはギルドへむかった。

********************

「おぉ~!サイクロプスを倒した兄ちゃん達ってのは兄ちゃん達か!強いな兄ちゃん達!」

ギルドに入るなりいきなり声をかけられ驚いた。

「えぇ~っと、どうしてそれを皆さんが知っているんですか?。」

疑問に思ったので聞いてみることにした。

「おぅ、兄ちゃん!サイクロプスの骨を使った小太刀とスタッフが思ってたより早く出来たから俺が持ってきたら兄ちゃん達の話になっちまってな、悪いな。」

後ろから声がしたので振り返るとそこには装具屋のおじさんがいた。

「あっ!おじさん、何でここにいるんですか?確かお店で待ってるって言ってましたよね?」

ルナが何でおじさんがここにいるのか疑問に思ったの首を傾げている。

「あぁ、だけど早く出来たしお前達の事だからギルドにいるだろうと思って来てみたんだが正解だったみたいだな!」

なるほど、おじさんの予想通りだったって事か。

「ほら、これがサイクロプスの骨から作った小太刀とスタッフだ」

そういって乳白色の鞘に納められた白銀の刀身の小太刀と白銀のスタッフを渡してくれた。

「おぉっ!スゲー綺麗な小太刀とスタッフだ、ありがとうございます。」

「わぁ!凄く綺麗!おじさんありがとう。」

ルナも思っていたことはどうやら俺と同じだったらしい。

「そうか、2人共そんなに喜んでくれるか、作ったかいがあったってもんだ。大事に使ってやってくれ、俺は用が済んだからこれで帰るとする。珊瑚の洞窟から無事に帰ってこいよ、じゃあな。」

おじさんはそういって帰っていった。

「にしてもスゲー綺麗だなこの小太刀、使い勝手もよさそうだ。」

受け取った小太刀を見ながら呟いた。

「それにしてもスゴいな兄ちゃん達、2人でサイクロプスを討伐するなんて。」

ギルドにいた他の冒険者たちから称賛の声があがる。

「いやいや、そんなことないですよ、それより皆さんに聞きたいんですけど珊瑚の洞窟内ってどんな魔物が出てきますか?」

冒険者たちは少し考えた後

「いや、魔物っていうほどの魔物は、そんなに多くはないけど狼や吸血蝙蝠ヴァンパイアバットや下級リザードマン辺りだな、珊瑚の洞窟は魔物よりトラップの方が怖いぞ。」

モルジアナの秘宝を守るためのトラップが多いって事か、俺結構不器用だからそういうの大丈夫かな?トラップの解除が上手いやつを雇った方がいいかな?

「私たち、2人ならきっと大丈夫ですよ!」

ルナが俺の腕を引き寄せ抱きついてくる。

何だろう?後ろから殺気の様な空気が漂ってくる。

「どうしました?」

ルナは殺気に気づいてないのか、こちらを不思議そうに見てくる。

「いや、多分俺の気のせいだと思う。」

ルナに微笑みながらそう言うと殺気とは違う何かを感じた。

それから俺とルナはギルドにいる冒険者達から色々と情報を貰っているうちに夕方になってしまった。

「ルナ、珊瑚の洞窟に行くのは明日の朝にしよう、とりあえず今日は宿に戻って寝よう。」

ルナもその意見に賛成してくれて俺たちは一端宿に戻る事にした。

「ねぇルナ、やっぱり何か後ろつけられてない?あっ!後ろ向かないで。」

後ろを振り返ろうとしたルナを止めさせる。

「気づいたのがばれるとややこしくなるかもしれないから前向いたままでいいから聞いてくれる。」

ルナは頷いてくれた。

「ギルドにつく前から言ってたけど多分あの時からずーっと、つけられてた気がする。俺もそこまで確信をもって言えないけどそんな気がする。だからルナ、二手に別れて逃げよう追っ手が来なかった方は宿に戻って迎撃の準備で追われた側は付かず離れずの距離を保って宿まで帰る、それでいいね。3・2・1で別れるからね、じゃあ行くよ3・2・1!」

俺とルナは二手に別れてそれぞれ別の方向へ歩き始めた。

さて、どっちに食いつくだが多分ギルドの時の殺気もそうだけど十中八九俺だと思う、トラブルに巻き込まれるなよルナ、ストーカーは俺を追ってくるはずだから心配なのはそれだけだ!

そう思って走り出すとやはり追っ手は俺について来ている。

「やっぱり俺だよね~!とりあえず付かず離れずで大回りしながら宿にむかうか」

俺は小声で呟き、頭を整理した、それでやっぱり思ったのは、これってストーカーだよね・・・もしくは、俺が元魔王ってバレて暗殺者アサシン的な奴等が俺の命を狙ってるかのどっちかだよな・・・

「マジかよ俺、足結構速い方だと思ってたんだけどな、ついてきてるよ・・・。」

振りきれないまま俺は宿に着く。

「ルナ、後ろ7時の方向俺から見て斜め45度そこにぶちこめ!」

ルナはどこで買ってきたのか鋼鉄網チェーンネットを取りだし俺の指示した方向へぶちまける・・・鋼鉄網の中には・・・。

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