2、五月三日②香港国際空港―→ホテル日航香港
一時間の時差があり、香港は遅れているため、時計を十三時二十五分に戻して、遂に香港国際空港に到着した。
飛行機を降りて空港ターミナルビルに入り、ターミナル移動用のシャトル電車でゲートへ移動する。
「ウェルカム・トウ・ホンコンッ!」と微笑む等身大の成龍の看板を横目に、入国審査カウンターへ並び、入国審査官にパスポートと二枚綴りの〈旅客抵港申報表〉という入国カードを記入して提示する。
すると、パスポートに入国許可のスタンプが押され、入国カードは二枚綴りのうちの一片を返された。これが出国カードになる。
なんと以上で手続きは終わりだ。このように、香港入国の手続きは、とても簡便でスピーディである。
入国審査カウンターを出ると、目の前が手荷物受取所だ。回転寿司の如く荷物が回って出てくる。
荷物を受けとったら、通関カウンターの並ぶ税関へ進む。ノーチェックである。
更に進むと両替所があり、日本円から香港ドルに変えておく。
更に進むと出迎えホールで、大勢の人込みの中、現地のガイドさんが「早く来い」と言わんばかりに我々五人を待ち受けていた。
ガイドさんの指示に従って、ぞろぞろとバスへ向かう。
空港を出て、思わず「うっ!」とうなった。
暑いっ! いくらなんでも暑すぎるっ!
カッ!と情け容赦なく照りつける太陽に、ツアー一同は辟易した。
ガイドさんに促されてバスに乗った。
寒いっ! いくらなんでも寒すぎるっ!
ビューッ!と吹き付けるバス内のクーラーに、私は思わず我が身を抱き締めた。
香港は、とにかく薄手で良いから、上から羽織るものが必要だ。
さて、遂に香港での旅行の始まりだ。
ガイドは章華さんという元気な女性である。ハーフかクォーターであるが、なんの血であったかはまるで憶えていない。
「章さんと呼んで下さい」
と挨拶され、その流暢なる日本語に感嘆する。
チェクラップコク島からランタオ島に移り、バスはそのまま九龍半島にある〈ホテル日航香港〉へ到着した。
読んでくださって、ありがとうございました。
次回に続きます。
ちなみに、現在、〈ホテル日航香港〉は営業を終了し、〈ニューワールドミレニアム香港ホテル〉に変更しているらしいです。時の流れを感じます。