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次の人生何しよう?  作者: ずうぉるふ
12/19

まずは装備から

ーー


「この店だね」


「ねぇフォード」


「ん?」


「僕自分で歩けるよ」


無意識でずっと抱っこしていた。

まぁ、服を見繕わないと行けないし下ろすか。


「分かった、下ろすね」


店に入ると冒険者用の服がたくさん揃っていた。子連れの冒険者のために子供服も置いてある。


どれがいいのか分からない。店主に聞いてしまおう。


「こんにちは、ミシェルさんの紹介で来ました、フード付きローブと動きやすい服と靴はありますか?この子に合うサイズでお願いします」


「何だよ、ミシェルの紹介か、ならぼったくれねぇじゃねぇか」


ガラ悪いな。ミシェルさんはここら辺で影響力がある人なのか。


「あんたの攻撃手段は?」


「魔法です」


「ならこれはどうだ?このローブは物理耐性・魔法耐性が付いていて丈夫だ、服は通気性のいい素材で靴は地面からの衝撃を逃がす構造になってるから疲れにくいぞ」


さすが店主だ、魔法使いは大抵は魔法に全振りしているから防御力が低い。その点、物理耐性はとても助かる。


「値段は?」


「子供服だし、1万ゴールドだな」


バフがかかっていてこの値段なのか、安い方だな。見た目も悪くない。


「ライはこれでいい?」


「うん」


「んじゃそれにします、俺のサイズもありますか?」


「あるにはあるが、せっかくだからお前さん用のを選んでやるよ」


意外と優しいな。


「ローブは同じものを選んだ、服はMP回復速度上昇バフが付いている、靴は見た目は違うが坊ちゃんのと性能は同じだ」


うわ、高そう...。だけどポケットも多くて使いやすそうだ。


「1万5000ゴールドだ」


...まぁ性能はいいし見た目もいい。


「買います」


「全部で2万5000ゴールドだ」


お金を払った。必要経費だ。


「あぁ、待て、初め騙そうとしたお詫びだ、このポーチも持っていけ」


「ありがとうございます」


ーー


「あとは武器もあった方がいいか」


武器屋に着いた。ここもミシェルさんがもし買うならと教えてくれた。


「こんにちは、ミシェルさんの紹介で来ました、小型のナイフはありますか?」


「いらっしゃい、ミシェルの紹介か、どんな性能がいい?」


おぉ、ドワーフだ。


「この子でも使えるような切れ味のいいものが欲しいです」


「じゃあこれだな、サバイバルナイフだ、まぁ用途は違うが切れ味がいいから戦闘にも使えるぞ」


まさに探し求めていたものだ。


「それにします」


「5000ゴールドだ」


「高?!」


「妥当な値段だぞ、ドワーフ製だ、まず壊れない」


うーん…


「さらに手元が狂っても持ち主を傷つけない」


「買います」


5000ゴールドを払った。

ライの護身用兼料理道具として使おうと思っていたからそれはありがたい。


「柄の部分に血を垂らせば持ち主として認識する、一人だけだがな」


「分かりました、ありがとうございました」


武器屋を出る。


「もう終わったの?」


「うん、宿屋に戻ろう」


ーー


宿屋に戻るとさっきより人が多かった。色んな冒険者が酒を飲んでいる。


「あらぁ、おかえりなさい、必要なものは買えたのかしら?」


「はい、良い店を紹介してくださってありがとうございます」


軽くお辞儀をする。


「ありがとう…ございます」


...!!


「あらぁ!お礼がちゃんと言えて偉いじゃなぁい!」


驚いた。まさかライが自分から喋るとは。


「ほぉら、こうゆうときは褒めてあげないと!」


確かに。


「自分から言えて偉いな」


頭を撫でる。


「...うん!」


「そうそう!せっかく装備を揃えてきたんでしょう!着替えてらっしゃいな、そのときには食事の準備も出来てるはずよ」


「分かりました」


2階に上がって部屋に入る。


今気づいたが2人ともかなり汚れている。


「着替える前にお風呂に入ろうか」




風呂から出て新しく買ってきた服を着る。


「うん、よく似合ってる」


あの店主はなかなかセンスがいいな。


「フォードも似合ってるよ」


「ありがとう」


ライはまだ口数は少ないがこれから人と関われば自然と増えていくはずだ。


「ライ、手を出して」


さっき買ったナイフを取り出す。


「少し痛いけど我慢してね」


指先を少し切る。


「っ…」


柄に血を垂らすと小さな魔法陣が展開された。


「よし、このナイフはすぐ出せるようにベルトにつけておくといいよ」


「分かった」


あとはお詫びにもらったポーチに軽量化魔法と拡張魔法をかける。中に地図と残りのお金を入れておく。


「今何したの?」


「拡張魔法をかけてポーチの中に入る量を増やしたんだ、軽量化魔法もかけたから重さはほとんど感じなくした」


「…?」


少し難しい言い方をしてしまったか。


「見た目以上にものが入るようにしたんだよ」


「へぇ!すごいね!」


「そうだ、街に着いたしお昼ごはんを食べたら魔法の練習をしようね」


「うん!楽しみ!」


すごく目を輝かせている。


「ミシェルさんが食事の準備してくれたはずだからもう行こうか」


「うん!」


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