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すれ違う二人。

担当医山吹「綾坂さん。明日から学校行っても大丈夫ですよ!」


悠子「本当ですか!ありがとうございます。」


山吹「お祝いをかねて僕と食事に行きましょうか?」


悠子「え、は、はい。」


山吹「良かった!じゃあライン交換しましょう。」


悠子は赤くなり

「わかりました。」



綾坂母「いよいよ退院ね。、、、なんだか楽しそうね。」


悠子「わかる?、、、山吹先生ってイケメンよね!」


綾坂母「、、、ま、まぁ身長高いしイケメンよね。」


悠子「でしょう!今度、食事に誘われちゃった!」


綾坂母「悠子ちゃん、ネックレスの件は、もう良かった?凄く大切な物なんでしょ?」


悠子「うん、、、でも、思い出せないし、仲君の事思い出そうとすると頭痛くなっちゃうから、、、」


綾坂母「そ、そう。」 

綾坂母は悲しそうに俯く。


悠子「明日から、学校!美紀にラインしておこう!年末に間に合って良かった!」


綾坂母「、、、仕方ないのよね、、、。」


悠子「ん、何か言った?」


綾坂母「何でもないわ。さぁ早く支度しましょう。パパが外で待ってるわ。」







山下「オーイ!真一!カラオケ行こうぜ!」


アトリエで絵を描いていると、山下が呼びに来た。


山下のバイクの後ろに乗せて貰い町の唯一のカラオケ屋を目指す、

カラオケ屋に着くと静香ともう一人、女のコがいた。


静香「山下!仲!紹介するわ。南西学園に通っている守山 香織ちゃん。私の友達。」

「こっちが彼氏の平凡な山下でこっちが天才、仲真一君!」


山下「静香!テメェ何が平凡だ!」


真「は、はじめまして。仲真一です。」


香織「本物だ。本物の仲真一君なんですね!あの1億ドルの男!ずっとお会いしたかったです!」

香織は真一の手を掴んで、そう言うと目を潤ませていた。


香織はスラッとした長身美人で髪は短い。瞳が大きく魅力的で吸い込まれそうだ。


真「天才かは、わからないけど、仲真一です。」


香織「クスッ。仲君面白い。」

香織は真一の腕を組むと頭を真一の肩に乗せてきた。

シャンプーのいい香りがして大きな胸を押し当ててきた。

香織「静香!仲くんは貰ったからね!」


静香「もう!香織はしょうがないなぁ!紹介するだけって言ったのに!」


真「、す、凄く積極的なんだね。」


香織「当たり前!欲しいと思ったら欲しいから!」ニコリとする。



可愛い子だな。自分の気持ちに正直で、、、綾坂に似ている、、、僕はどことなく綾坂に似ている香織に惹かれていった。







    12月10日


美紀「おはよう悠子!久しぶり!なんとか年内復帰出来たね!おめでとう!」美紀は悠子に抱きついた。


悠子「おはよう美紀!久しぶりね!」


村田「悠子ちゃん!もう大丈夫なんだね!良かったよ。あっ、ちなみに俺は美紀と付きあってるよ。」


美紀はVサインを出す。


悠子「、、、え、え-本当に!」


田中「悠子ちゃん。やっぱり真一の事は思い出せ無いの?」


悠子「う、うん。思い出そうとすると頭が痛くなっちゃって。」悠子は下を向く。


ドスン。田辺が田中のみぞおちに膝を入れる。


田中「ぐはぁ。」


田辺「綾坂さん!お久しぶりです。私と田中デブも付きあっています。」


悠子「え、、、えー!本当に!、、、いいなぁ皆幸せそうで、、、あ、あのさ、仲君って来てる?」


田中「真一は今、休学中だよ。実家に帰ってるみたい。」


悠子「そ、そうなんだ、、、。」

ち、ちょっと私、お手洗い行ってくるね。

悠子は教室を出る。


村田「仲君か、、、みてられないなぁ。運命のイタズラってやつか、、、。」


美紀「本当に、、、可哀想。仲も悠子も。」




     


     12月18日



真「本当に大丈夫かぁ?そっち帰るよ。」


結菜「だから、大丈夫だって!27日にお母さんとそっちへ帰るから!駅まで来てくれれば良いよ!お母さんがそうするって言ってるからいいんだって!」



真「じゃあ頼むよ!何かあったら電話して!」



ブルル。携帯だ。


香織「真一君。今、いい?ねぇ、来週の24日会えますか?いや、会いましょう!場所は駅に7時で!」


真「7時?早くない?」


香織「だって早く逢いたいから!」


真「了解。じゃあ7時ね。」

前に綾坂の家に行く時にもこんな事があったかな、、、僕の中で日に日に綾坂との思い出が消えていく、そして上塗りされていく。


香織「ねぇ真一君、、、私の事どう思う?」


真「、ど、どうって、、、美人だと思うよ。」


香織「えへ、じゃあ好きですか?」


真「嫌いじゃないよ。」


香織「ズルい!ズルい!好きかって聞いてるの!」


真「香織ちゃんはどうなの?」


香織「、、、私は好き。仲真一が好き。だってずっと憧れてた人で実際に会ってみたら可愛いし優しいし、、、私は仲真一が大好きです。私を好きになって下さい!」


真「凄いね!そこまでハッキリ言える香織ちゃんを尊敬するよ!」


香織「尊敬するって事は好きって事だね!」


真「、、、無理矢理だね。」


香織「あ、私バイト中なんで、また夜電話しちゃいます!待っててね、、、チュ。」

ガチャ、ツーー。


真「最近香織ちゃんのペースだ。でも良い子だよ。」







     悠子部屋


ピロン。ラインの通知。


悠子「山吹先生だ!」


山) 体調どうですか?怪しい時は直ぐにラインして!ダッシュで駆けつけるから!


悠) 大丈夫です!心配してくれてありがとうございます。


山) それはそうと来週の24日会えないかな?前に約束した食事に行こうかなぁと思って。


悠) 本当に!嬉しいです。絶対に空けておきます!


山) それでは夕方6時に愛車のフェラーリで姫をお迎えに行きます。


悠) はい!お願いします!




悠子「あ−楽しみ!24日ってイブだよね!先生大人だし食事だけじゃないかも!ヤダーどうしょう!」

悠子はベッドに寝転び足をバタバタさせる。

ふとスケッチブックに目が行く。手に取ろうとするが取らずに机の引出しにしまう。

「だって、思い出せないもん。もう見たくない。」



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