帰郷10
山下「オーイ!真一行くぞ」
山下がバイクで迎えに来た。
真「ヘルメットは?」
山下「ばっかやろう!ヤンキーがメットなんてかぶるかよ!何時でも死と隣り合わせの緊張感がたまらんわ!」
爺ちゃん「山下のバカ息子!うちの真一を一緒にするでない!、、、真一ほれ被ってけ。」
爺ちゃんは工事現場のメットを渡してきた。
真一、山下「、、、だ、だせぇ。」
僕は爺ちゃんのメットを被り山下のバイクで海まで走る。ぶっ飛ばしていると何もかもが小さな事に思えてくる。山下なりの僕への心づかいなんだろう。
真「山下。ありがとう。」
山下「、、はぁ!何か言ったか?風で聞こえねぇよ!」
真「なんでもないよ!」
海に付くと二人で地平線を眺める。
夜の海は静まりかえり、尖った風が身体に突き刺さる。
真「なぁ、山下。僕、アメリカへ行こうと思うんだ、、、」
山下「アメリカ?なんで?」
真「知り合いがアメリカで絵を描かないかって、、、」
山下「、、、それって真の親父さんみたいだな、、、あ、いや、わりぃ。」
真「フフッ。イイよ。気にしてない。今は父さんが出ていった気持ちが少し分かるんだ。」
山下「、、、そんなもんかね。俺だったらぶっ飛ばしてやるぞ!」
真「なぁ、山下どう思う?アメリカ。」
山下「バッキャロー!天才仲真一だぞ!アメリカだろうが何処だろうか関係無い!思いっきりやってこい!」
真「ありがとう。山下!」
病院
悠子「無い!無いの!何処にいったの?」
綾坂母「?どうしたの悠子!何が無いの?」
悠子は自分の首筋を触りながら必死で探す。
悠「わからない!でも、凄く大切な物!」
綾坂母「、、、もしかして、四つ葉のネックレス、、、。」