それぞれの想い。
真「綾坂、今日はカレー作るからお肉買っておいて!」
悠子「私、牛がいいから私におまかせでいいよね?後、牛乳無かったから買っておくね。」
田中「、、、」
田辺「、、、」
村田「、、、なんかさ。」
美紀「、、、夫婦みたい。」
田中「おい!真!どうなってんだ!この数日でまるで夫婦じゃないか!」
田辺「仲君楽しそう。」
村田「付き合ってるのか?二人は?」
美紀「悠子!私聞いてないよ!」
真「え、、、。」
そうか、気づかないうちに責任だの、結婚だのとか話しになってたからこんな会話が普通になっていた。
「な、何言ってるんだよ。そんな訳ないよ!なぁ綾坂?」
綾坂はお腹を擦りながら
「動いた!」
真「動かない!動かない!、、、居ませんから!」
田中「ところで真、相談があるんだがいいか?」
真「何だ?」
田中「ちょっと二人で話したい。」
真「絵の書き方を教えろ?」
田中「あ、ああ。文化祭まで後、2週間だろ、俺、田辺描くことになってさ、、、上手くかけなくて、その、」
田中は照れながら頭を掻く。
以前、体育館裏で、聞いたやつか。
真「別に教える事なんて無いよ。気持ちが大事さ。上手い、下手なんて無いのだから。」
田中「いや、その、そんな事言わずにさ!添削だけでも頼むよ!」
、、、お、俺、この絵が出来たら田辺に告白しょうと思う。」
真「本当か!凄いな田中!頑張れよ!」
誰かが見ている。
村田だ。
村田「田中、終わったら代わってくれ、俺も話あるんだ。」
真「え!村田は美紀を描くのか?それで、完成したら告白するの?、、、何、何?流行ってるの?」
みんな変わって行く、僕と綾坂みたいにお互いの気持ちを抑えられなくなっている。、、、絵が皆の心の架け橋になっている。とても嬉しいよ。
放課後
悠子「じゃあ真一、お母さんのお見舞いでしょ?私買い物して真一の家に行ってるね!」
真「綾坂、、、やっぱり一緒に母さんの所へ行かないか?」
真一は小さな子供が不安で、母親を探す時の様な目をしていた。
悠子「、、、うん、いいよ!逆に私居ていいの?」
真「うん、ありがとう。」
結菜に友永先生の話をする。
結菜「でも、でも、もし、失敗したらお母さんいなくなっちゃうんだよ!お兄はそれでもいいの?
真「、、、」
結菜「、、、ごめんなさい。私はお兄とお母さんに従うよ。」
真「母さん。調子はどう?」
涼子「、、、う、うん。実はあんまり良くなくてね。あなた達に心配させなくないけどもしもの時の為に真実を話していくわ。」
ニコリと笑う。
僕は初めて見る弱気な母親に決心がついた。
真「母さん!手術しょう!」
結菜は涙ぐむ。
綾坂が結菜の肩を抱く。
涼子「、、、真一、いつまでも子供だと思っていたけど、男の顔になったわね。お父さんに似てきたわ。」
涼子は少し泣いている様な笑顔で話す。
涼子「真一、結菜、少し綾坂さんと話をさせて。」
悠子「、、、私ですか?」
僕と結菜は廊下に出て綾坂は母さんとはなしている。
涼子「綾坂さん、いつも真一の側にいてくれてありがとうございます。あの子は温厚でマイペースだけど、人一倍、感受性が強く、よく一人で泣いていたわ。、、、こんな事お願いするのは筋違いで親のエゴでしょうけれど、あの子の側に居て下さい。、、、貴方ほど綺麗な方にお願いするのは心苦しいのですが何卒、宜しくお願いします。」涼子は深々と頭を下げる。
悠子「や、やめてください!お母さん!、、、私は真一、真一さんを愛しています。何処まででも付いていきます。、、、真一さんからは、まだ告白されてませんけど、、、」
悠子は苦笑いする。
涼子「あの子は自分の意見を言う事が苦手で小学生の頃は良くいじめられたのよ。でも大丈夫真一は悠子さんをとても大切に想ってるわ母親がヤキモチ焼くくらいにね。」
結菜「あ、出て来た。」
真「母さん、何て?」
悠子「ヒ・ミ・ツです。 今日のカレーは特上牛よ!悠子様の奢りです!」
結菜「やった!」