止まらない。
ザーーー。シャワーの音が全てを掻き消す。
僕と綾坂は生まれたままの姿で抱きしめ合う。
お互い思い付く限りに求め合う。
出会ってからの今までの思い出を一つ一つを抱きしめて行く。綾坂は貪欲に僕の身体の隅々を舌で探る。
僕の隆起した一部は本来の能力を発揮する為の準備は出来ている。一つの生命体の様だ。
悠子「ねぇ、真一、一つ聞いてもいい?」
綾坂はトロンとした甘い声で囁く。
真「ん、な、何?」
僕は綾坂の胸に顔を埋めながら答える。
悠子「真一は私の絵を描いた時に私への想いがハッキリする。っていってたよね。絵が完成する前だけど、答えは出たと言う事でいいんだよね」
真実を射抜く瞳が問う。
真「ぼ、僕は、、、
ふとアトリエの父の背中が頭によぎる。
さっきまで気にならなかったシャワーの音がやけにうるさく感じる。
悠子「、、、いいよ。無理しなくて。この続きは答え出てからにしょう!その答えが出てないと真一は後悔すると想う。」
優しく綾坂は僕を抱きしめた。
二人で熱いシャワーを浴びてリビングへ行くと
綾坂の母が帰宅していた。
口を開けたまま僕らを見ていた。
綾坂母「な、何してるの?あなた達?」
絶対絶命である。