綾坂の魅力。
僕達は近くの駅から二駅離れた少し大きな公園へ向かう為に駅まで来ていた。
すれ違う人達は皆振り返る。確かにこんな美人が可愛い制服を着て歩いていたら見てしまうだろう。
僕は優越感というものを初めて感じていた。
「今の子すげー可愛かった!」
「今の子綺麗。隣の彼氏かなぁ」
「弟じゃない?」
真「、、、弟かぁ、、、、綾坂、僕、トイレへ行ってくるよ。」
悠子「うん。じゃあ、私はベンチ座っとるね。」
僕はトイレから出ると綾坂はナンパされていた。
男A 「君可愛いね。遊びに行かない?」
男B 「ライン教えてよ!」
かなりのイケメンだ。綾坂はどうするんだろ。
悠子「、、、行かないし。貴方達に興味ないです。」
ニコリと笑顔で答える。
僕と話しする時とは明らかに声のトーンが低い。
悠子は僕を見つけると駆け寄って来た。
悠子「終わった?行こう。」
ニコリとして、明るい声。
電車に揺られて窓の外をじっと見る横顔、凛としていて思わず引き込まれる。
そんな僕に気付くと下から覗き込む様に見上げて
悠子「あらら、可愛い悠子ちゃんに見惚れてたかなぁ?」
真「、、、うん。」
悠子は少し驚き「珍しい。素直な時もあるんだね!」ニコリと笑う。
僕はドキドキしていた。、、、毎日会って、毎日話してるのに今日は何故か凄くドキドキする。
駅を降りて公園に着いた。
この辺では大きく、有名な公園、少し山になっていて歩いて頂上に行ける。
頂上には遊具があり僕達は頂上へ上がる。
階段を登る。綾坂が先に歩く僕は後ろを歩く
綾坂がハッとして振り返る。
悠子「パンツ見たでしょう!」
真「見てないよ!見てない!」
綾坂は隣に来て一緒に歩きだした。僕は綾坂の手を握る。何故か今日は綾坂の一言一言や仕草に凄くドキドキする。
悠子「珍しい!真一から握ってくるなんて!
でも、嬉しいよ。」
頂上に着くと街が一望出来た。
悠子「わぁ綺麗。」
子供の様に無邪気な声で驚く綾坂。風が吹き香水のいい香りがする。 今日、香水付けてるんだ、、、子供の無邪気さと大人の色気が混ざり不思議な魅力を創り出す。
成熟と未成熟の果実
衝動的にそんな言葉が出てきた。
芝に座り綾坂が焼いてきたクッキーを食べる。
真「美味しいよ。綾坂お菓子作れるんだね。知らなかったよ。」
悠子「凄いでしょう!でも実は混ぜて焼くだけので作ったから威張れないけどね!」
「真一、膝枕してあげる。」
ポンと太ももを叩く。
いつもなら恥ずかしくて断るのだが今日は何故か嬉しくてドキドキする。
気持ちいいなぁ、、、綾坂の柔らかい太ももに頭を乗せて目を閉じると寝てしまいそうだ。
どの位こうしていたのだろう。寝てしまったのかな?風が強くなり急に雨雲が広がっていた。
悠子「やばいね。雨降りそうだよ!」
真「本当だ!雨降らない内に帰ろう!」
僕達は家路を急いだ。もう少しで綾坂の家という所で ザーーー!突然のゲリラ豪雨だ。
二人共ずぶぬれになった。
悠子「きゃあ。最悪!真一!タオル持って来るから待ってて!」
綾坂は僕を玄関に残し、タオルを取りに行った。
悠子「おまたせ!早く拭いて!風邪ひいちゃう!」
綾坂は自分の身体を拭かずにタオルを持って来た。服が濡れて下着が透けていた。
今日の僕は少し変だった。世間での綾坂の可愛さを再確認してあまりにも制服が可愛いくて、そして僕の事を大好きでいてくれる綾坂が愛おしい。
僕は綾坂を抱きしめた。
悠子「ちょ、ちょっと真一、身体ふかないと、、、ん、、、」
僕は唇で綾坂の唇を塞ぐ。止められない。