痴話喧嘩。
放課後
美紀と悠子は真一に気付かれ無い様に後をつける
真一に誰かが近寄る。村田君?
珍しい組み合わせの二人が校門を出て行く。
後をつける美紀、悠子。
美紀「危険な香りがするわ。」
悠子「な、何?何が危険?」
美紀「半ば失恋中の仲にイケメン村田の組み合わせ。どう考えても答えは一つ!
女の子紹介!」
悠子「え、こんなに早く!」
美紀「そうなの。普通はこんなに早い展開は無いわ。でも、仲はあの1億ドルの男よ!私だって好きになったのよ。それに村田スポンサーが絡めば女の一人や二人何とでもなる。村田にとっても仲は最優良株、ほかって置く訳ないわ。」
悠子「どうなるの?」
美紀「多分、紹介される女は仲に興味持つはず早ければ今日、付き合うわ。」
悠子「き、今日?!」
駅前のワクドナルド。店内に仲、村田、バレない様に斜向いに座る美紀、悠子。
暫くすると村田が手を挙げる。
村田「こっち、こっち!」
二人の女の子が近づいてくる。
美咲「村田君待った?ごめんね遅くなって。、、、貴方が、仲真一さん?はじめまして井上美咲です。そして、この子が林玲奈ちゃん。」
玲奈「は、はじめまして、林玲奈です。」
村田「はじめまして玲奈ちゃん。こっちが仲真一君。」
美紀「あれは白銀高校の制服。あのお嬢様学校の生徒引っ張ってくるとは流石村田だ。しかもあの子、既に仲に恋してるわ!事前にプロフ紹介済みね。見事だわ村田スポンサー。」
悠子「、、、ぐぐっ。」拳を握る悠子。
美紀「、、、こちらもやばいわね。」
玲奈「はじめまして。仲君。今日はとても嬉しいです。村田さんから話を聞いた時、絶対に会いたいとおもいました。私も絵が好きで幼少の頃から習っています。是非、今度見てほしなぁって思います。、、、駄目ですか?」
美紀「あの女、慣れてるわ。女慣れしていない仲はヤバイわ!トントン拍子で行ってしまうかも?」
悠子「、、、」ガタッ。席を立つ悠子。
美紀「待った!」そんな悠子を抑えて席に付かす。
悠子の目に涙が溢れて来る。
一言も喋ってない真一が口を開く。
真「、、、僕にとって絵は誰かに観てもらうとかじゃなくて描きたいから描いてるだけで、どこかの先生に習った訳じゃなく画家だった父の真似事から始めました。だから教えるとかじゃ無いし、簡単に言わないで欲しい。」
玲奈「、あ、ごめんなさい。私、失礼な事言いました。ごめんなさい。でも私、仲君と仲良くなりたくて昨日もあんまり寝れなくて、、、」
真「、、フフッ」真一は少しニヤける。
「ごめんね、前に明日の服を選ぶのに朝方まで悩んだ子がいたよ。思いだしてしまって。」
玲奈「元彼女さんですか?」
真「、、、大切な人。例え嫌われても僕にとってはとても大切な人、忘れる事なんて出来無いよ。」
村田はため息を1つ漏らす
村田「仲!ごめんな!俺が間違ってたよ!やっぱり俺はお前を尊敬するよ。」
真「ごめん村田。そしてありがとう。井上さん林さん僕は家事があるので帰ります。今日はありがとう。」
真一は席を立つ。
ガタッ。 真一の前に涙を一杯に貯めた悠子が道を塞ぐ。
真一はとても優しい目で悠子を見つめ、話す。
「あれ、カラオケは行かないの?」
悠子「今日、カラオケ無くなった。」
真「じゃぁ一緒に帰ろう。」
真一と悠子はその場で抱き合い真一は悠子の頭を優しく撫ぜる。
悠子「ご、ごめんなさい。ごめんなさい。大好きだから、大好きだから何処にもいかないでよ。」
真「うん。わかった。帰ろう。、、、晩御飯一緒にたべる?今日結菜のリクエストのハンバーグだよ。」
悠子は泣きながら言う。
「、た、たべる。」
美紀「結局、痴話喧嘩か。」